太陽暦とは? わかりやすく解説

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たいよう‐れき〔タイヤウ‐〕【太陽暦】

読み方:たいようれき

地球公転運動すなわち1太陽年基本単位にした暦。エジプト暦始まりユリウス暦グレゴリオ暦改良され現在世各国使用1年365日とし、西暦年数が4で割り切れる年を閏年(うるうどし)とするが、100倍数になる年は400倍数でない限り平年とする。日本では明治6年(1873)から太陰太陽暦替わって採用し新暦ともよぶ。陽暦。→太陰暦


太陽暦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/11 02:43 UTC 版)

太陽暦(たいようれき、: solar calendar)とは、地球太陽の周りを回る周期(太陽年)を基にして作られた暦法)である。1年の日数を1太陽年に近似させている。ユリウス暦や、現在、世界の多くの地域で使用されているグレゴリオ暦は、太陽暦の1種である。似ている言葉として、太陰暦があるがこれとは異なる。

簡単に説明すると、太陽を基準にして1年を基本的に365日とし、12か月に分けることである。

概要

太陽暦は、地球が太陽の周りを回る周期(太陽年)を基にしている。太陽年の周期は、約365.242 189 44日(2015年 年央値)[1]であり、1年を単純に365日とすると4年でほぼ1日(より正確には、約0.968 758 日)のずれが生じる。このずれを補正するために閏日が設けられる。

エジプトでは、太陽暦は歴史が始まってから使われてきた[2]ローマ共和国ローマ帝国の前身)では、紀元前46年に従来の太陰太陽暦であるローマ暦に代えて導入された[2]。そのとき導入したカエサルの名をとってユリウス暦と呼ばれる。その後、1582年に、ユリウス暦の補正の仕方(置閏法)を改良したグレゴリオ暦ローマ教皇グレゴリウス13世により制定され、その後世界中に普及した。

日本と太陽暦

日本では、明治5年12月2日(西暦1872年12月31日)まで太陰太陽暦が使用されていたが、その翌日にあたる西暦1873年1月1日より太陽暦であるグレゴリオ暦を導入し、この日を明治6年1月1日とした。

この布告を明治5年11月9日に行った明治天皇は、太政大臣三条実美に改暦を行う理由を記した詔を与えた。太陽の軌道に合わせるため、二、三年ごとに閏月を挿入しなければならない太陰暦は極めて不便であること、それに比べて太陽暦ははるかに正確で四年ごとに一日を加えるだけで済むこと、しかもそこから生じる誤差は七千年に一日の割合に過ぎないことを太陽暦採用を決断した理由であるとしている[3]。月の運行に関する天文現象とそれに基づく暦法との対比 .これに合わせて時法も改正され、定時法に基づく24時間制が採用された。日本の国際社会への参加が進むにつれ、外交上および経済上の互換性の必要性から必然的な帰結だったと言える[4]

それ以前にも太陽暦は、古くは戦国時代の末頃よりキリシタンの人々の間で使われてきた[2][5]江戸時代本多利明は太陽暦の便利さを説いている。中井履軒山片蟠桃は、太陽暦の見本を作った[6]。蘭学医の大槻玄沢は、寛政6年閏11月11日(西暦1795年1月1日)にオランダ正月を開催した。安政元年(西暦1854年)以降、天文方の渋川景祐によって太陽暦と太陰暦の対照表である「万国普通暦」が刊行された[2][7]

太陽暦に基づく暦法

主に西洋の大部分で使用実績がある暦法

それ以外で使用実績がある暦法

使用実績のほとんどない暦法

参考文献

脚注

  1. ^ 天文年鑑2015年版、p186(このページの執筆者:井上圭典)ISBN 978-4-416-11471-1
  2. ^ a b c d 内田正男「太陰暦」『世界大百科事典平凡社 
  3. ^ ドナルド・キーン上巻 2001, p. 349.
  4. ^ 中山和芳 2007, p. 126.
  5. ^ 堂崎天主堂キリシタン資料館
  6. ^ 華胥国新暦 中井履軒
  7. ^ 万国普通暦 国立公文書館

関連項目

外部リンク

  • When.exe Ruby版 - 古今東西あらゆる文化および言語で用いられた暦日・暦法・時法・暦年代・暦注などにユニークな名前付けを行い、統一的に扱うことを目的としたフレームワーク。

太陽暦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 10:05 UTC 版)

「年」の記事における「太陽暦」の解説

詳細は「太陽暦」を参照 地球公転基礎に置く太陽暦を発達させた古代文明エジプトがある。この地で発達した根底には一定の期間で発生するナイル川洪水があった。これを基準季節3つの期に分けアケト洪水)、ペロイェト(芽生え)、ショム欠乏)と呼んでいた。この期それぞれ4朔望月とほぼ一致することから、当初エジプトでも太陰暦用いられていた。ところが彼らは、洪水起こり始める夏の時期には太陽昇る直前の東の空にシリウスが輝くという天文現象に気づいた。エジプト人はシリウスを神ソプデト崇め夏至基準とする暦法作り出した当初、これは朔望月基準3年1度閏月加え1年354日とする「太陰星暦」とも呼べ暦法だったが、紀元前2700年ごろに1か月30日とし別に5日祭日設けた1年365日とするシリウス暦に改められた。この30日12倍に余り5日1年とする暦法古代エチオピア古代インドのパーシ教徒でも用いられた。古代エジプトでは、やがてシリウス恒星)と太陽運行には若干の差がある事が認識されプトレマイオス3世治世時に4年1度閏日加え1年平均365.25日とする暦法制定された。 共和政ローマ実権握ったガイウス・ユリウス・カエサルは、紀元前46年1年平均365.25日とするエジプトの太陽暦を導入した彼の死後一時混乱して閏年3年1度とする平均365.3333日の運用なされたが、紀元8年アウグストゥス修正施し平均365.25日へ戻された。ローマ帝国拡大に伴いユリウス暦ヨーロッパのほぼ全土アフリカ北部から中近東に至る広い地域用いられた。このユリウス暦でも1年当たり約1114長かったため、やがて春分日との誤差顕著になった。1582年ローマ教皇グレゴリウス13世によって400年間に97回の閏年設けグレゴリオ暦改暦され、1年は365.2425日となったこの年単位当初カトリック諸国のみの採用に留まっていた。しかし暦として優れている点が徐々に認められプロテスタント諸国には18世紀以降ギリシア正教諸国19世紀には、非キリスト教国では1873年日本皮切りに20世紀中には世界中のほとんどの国が採用する西暦世界標準暦)として用いられるようになったマヤ暦 詳細は「マヤ暦」を参照 メソアメリカ文明では、エジプトとは独立に太陽暦を確立していた。メソアメリカには20日の月が185日余日から構成される365日1年とする暦と、13日数字による周期20日日名による周期別々に動き260日で元に戻る宗教暦が用いられた。

※この「太陽暦」の解説は、「年」の解説の一部です。
「太陽暦」を含む「年」の記事については、「年」の概要を参照ください。

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太陽暦

出典:『Wiktionary』 (2021/07/25 12:24 UTC 版)

名詞

太陽 たいようれき

  1. 地球太陽周囲一回りする時間を基に作られ

発音(?)

た↗いよ↘ーれき

関連語

翻訳


「太陽暦」の例文・使い方・用例・文例

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