連合艦隊 (映画)
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『連合艦隊』(れんごうかんたい)は、1981年(昭和56年)8月8日に劇場封切り公開された東宝映画製作・東宝配給の特撮戦争映画である[3][4]。カラー、ビスタビジョン、ドルビーステレオ[3][注釈 1]。
注釈
- ^ 日本映画では初めて、ドルビーステレオ方式の音響が上映時に使用された。
- ^ 本作品がデビュー作。第5回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞している。
- ^ 東宝の宣伝部員[11]。スタッフの要望により、頭を坊主にして撮影に参加した[11]。
- ^ 木材や金属で作られていた過去の撮影用模型と異なり、FRPを使用[出典 7]。
- ^ 菊水1号作戦(坊ノ岬沖海空戦)のシーンでは、第二・第三主砲の砲塔上の各2基ずつの特設25mm三連装機銃群は再現・設置されておらず、また、艦尾端部の2基の特設25mm三連装機銃群も、この当時は存在が確認されていなかったために再現・設置されなかった。
- ^ なお、『連合艦隊』以前の東宝の特撮戦争映画で、最初期の艤装を再現した大和のミニチュア模型が実際に特撮シーンに登場した作品は、1968年の『連合艦隊司令長官 山本五十六』のみ。1960年の『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』の劇中の瀬戸内海の柱島泊地のシーンにおいて、1カットだけ登場する大和の模型(木製模型)は、ミッドウェー海戦の直前であるにもかかわらず、レイテ沖海戦時の艤装であった。また、1953年の『太平洋の鷲』に登場する大和は、マット画処理により作製されたものである。
- ^ 井上によれば、進水式を行ったことで行政から実際の船舶と見なされたという[15][17]。
- ^ 船体は、大和の模型と同じく、FRP製で、飛行甲板や艦橋などは合板製。
- ^ この瑞鶴の模型は、南太平洋海戦からトラック諸島の泊地に帰投した瑞鶴の飛行甲板上において、南太平洋海戦の際にアメリカ軍機の空襲により大破しながらも、瑞鶴とともにトラック諸島の泊地に帰投した翔鶴の損傷具合の様子を見ながら、本郷英一大尉(永島敏行)と瑞鶴飛行隊の下田飛行長(平田昭彦)が会話するシーンの中のワンカットにおいて、損傷した翔鶴の模型としても転用された。なお、実際の瑞鶴はレイテ沖海戦時の最終状態の艤装の姿では、飛行甲板や喫水線上の船体、格納庫や艦橋などの外観に迷彩塗装が施されていたが、本作品ではレイテ沖海戦のパートに登場する最終状態の艤装の姿の瑞鶴は、特撮用模型・実物大セットともに迷彩塗装は再現されていなかった。
- ^ 別のインタビューでは、大和に対する手向けの薔薇の花束であったと語っている[23]。
- ^ 「新春12時間超ワイドドラマ」『海にかける虹〜山本五十六と日本海軍』第6部「長官機撃墜の謎・戦艦大和の出撃」(1983年1月2日放送、テレビ東京系列)
- ^ ただし、同年の年末に翌1982年の正月映画として公開された『セーラー服と機関銃』(角川映画)を除く。
- ^ 原作は吉田満の『戦艦大和ノ最期』(過去には、1953年に新東宝で映画化されている)。主演の中井貴一が演じる吉岡少尉は、原作者の吉田満がモデルとなっている。なお、この作品は当初、劇場用超大作映画として企画されたが、諸般の事情により映画版の製作は中止され、3時間テレビドラマとして製作・放送された。
出典
- ^ a b Stuart Galbraith IV 『The Toho Studios Story: A History and Complete Filmography』 Scarecrow Press(現・ローワン&リトルフィールド) 2008年 ISBN 978-1461673743 P.327
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab “映画資料室”. viewer.kintoneapp.com. 2022年2月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, p. 550, 「東宝特撮映画作品リスト」
- ^ a b c d e f g h i 日本特撮映画図鑑 1999, pp. 105–107, 「連合艦隊」
- ^ a b c d 超常識 2016, p. 197, 「Column 東宝特撮戦記映画の代表作」
- ^ a b 1981年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
- ^ a b 東宝特撮映画全史 1983, pp. 414–415, 「東宝特撮映画作品史 連合艦隊」
- ^ a b c d 石井博士ほか『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、278頁。ISBN 4766927060。
- ^ DVD・BDのオーディオコメンタリーより。
- ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 538, 「主要特撮作品配役リスト」
- ^ a b c 電撃ホビーマガジン編集部 編「プロジェクト東宝チャンピオンまつり 祭り囃子は遠くに」『ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション』KADOKAWA(アスキー・メディアワークス)〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年11月29日、124頁。ISBN 978-4-04-866999-3。
- ^ a b c d e 河原一邦「邦画マンスリー これからの話題作を拾う!」『ロードショー』1981年5月号、集英社、220頁。
- ^ a b c 樋口真嗣 (2023年5月6日). “特集 私を壊した映画たち 第9回 東映VS東宝の戦争映画戦争 太平洋戦争の苦しみをさまざまな視点から描き抜く。『二百三高地』に続き樋口真嗣を圧倒するこの戦争大作を世に送った舛田利雄監督は、ほぼ同時に青春&ラブなヒット作も撮っていた!【『大日本帝国』】”. 集英社オンライン. 集英社. 2024年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 高井英幸『映画館へは、麻布十番から都電に乗って。』KADOKAWA、2010年11月30日、298–346頁。ISBN 9784048850803。
- ^ a b c d e 東宝特撮映画全史 1983, pp. 416–417, 「東宝特撮映画作品史 連合艦隊」
- ^ a b ゴジラ大全集 1994, pp. 72–73, 「東宝特撮映画史 ゴジラ誕生 特撮復権にむけて」
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- ^ 特技監督 中野昭慶 2007, pp. 218–219, 入魂の中野特撮『連合艦隊』(81)
- ^ 田野辺尚人 編『別冊映画秘宝 戦艦大和映画大全』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2010年12月26日、42-43頁。ISBN 978-4-86248-652-3。
- ^ a b c 東宝特撮映画全史 1983, p. 80, 「中野昭慶 爛熟期の特撮スタッフたち」
- ^ 特技監督 中野昭慶 2007, pp. 220, 入魂の中野特撮『連合艦隊』(81)
- ^ a b 宇宙船178 2022, p. 107, 「[追悼]中野昭慶」
- ^ a b c ゴジラとともに 2016, p. 232, 構成・文 尾崎一男「中野昭慶」(『映画秘宝』2008年11月号掲載)
- ^ 特技監督 中野昭慶 2007, pp. 225, 入魂の中野特撮『連合艦隊』(81)
- ^ 東宝特撮映画全史 1983, pp. 418–419, 「東宝特撮映画作品史 連合艦隊」
- ^ ゴジラ大全集 1994, p. 147, 「SPECIAL INTERVIEW チャンピオンまつりの看板と一般大作 中野昭慶」
- ^ 「破之弐 『ゴジラVSキングギドラ』」『平成ゴジラ大全 1984-1995』編著 白石雅彦、スーパーバイザー 富山省吾、双葉社〈双葉社の大全シリーズ〉、2003年1月20日、150、157頁。ISBN 4-575-29505-1。
- ^ VSギドラコンプリーション 2020, pp. 20–21, 「シーンメイキング 2 激戦!ラゴス島の攻防」
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- ^ 「シーンメイキング 2 浦賀水道の戦い」『ゴジラVSビオランテ コンプリーション』ホビージャパン、2015年12月16日、15頁。ISBN 978-4-7986-1137-2。
- ^ 「GODZILLA PEOPLE INTERVIEW 1 田中友幸」『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA 最新ゴジラ大百科』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1991年12月1日、33頁。
- ^ 「東宝脇役俳優大全 インタビュー 加藤茂雄(構成・友井健人)」『別冊映画秘宝 モスラ映画大全』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月11日、105頁。ISBN 978-4-86248-761-2。
- ^ a b 日本特撮映画図鑑 1999, p. 96, 「特撮映画 裏のウラ[3]」
- ^ 連合艦隊オリジナルサウンドトラック (PDF) - Disk Union
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