竈とは?

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かま‐ど【×竈】

《「ど」は処の意》

土・石煉瓦(れんが)などでつくった、煮炊きするための設備。上に釜や鍋をかけ、下で火をたく。へっつい。かま。

独立して生活す一家所帯。「竈を分ける

生活のよりどころとなるもの。家財道具

「家—なくして、たよりなからむ人」〈宇津保・藤原の君〉


くど【×竈】

かまど。へっつい

「—の前で、火ィくべてなさるでェ」〈有吉・助左衛門四代記〉

かまどの後方にある煙出しの穴。〈和名抄


へ【×竈】

かまど。へっつい

「慎(ゆめ)、よもつ—ものを(な)食ひそ」〈霊異記・中〉


へ‐つ‐い〔‐ひ〕【×竈】

《「竈(へ)つ霊(ひ)」または「竈(へ)つ火(ひ)」の意》

かまどを守る神。

内膳、御—渡し奉りなどしたる」〈能因本・九二〉

かまど。へっつい。〈日葡


へっ‐つ‐い〔‐ひ〕【×竈】

《「へつい」の促音添加》かまど。


かま【窯/×竈】

《「釜」と同語源》

(窯)陶磁器ガラスや炭などを作るときに、素材高温度焼いたり溶かしたりするための装置。ふつう耐火煉瓦(れんが)で造る

(竈)かまど。

自分の領分の意から》仲間味方

「かう云ふ女郎は、…こっちの—にすると、又よき事あり」〈洒・四十八手


かま【竈・釜・窯・罐・缶】

〔名〕

[一] (竈)

① 土、石、煉瓦などでまわりをかこんで火をたき、上に鍋、釜などをかけて、煮たきするようにした装置。かまど。へっつい

書紀720顕宗即位前(図書寮本訓)「屯倉首、命(ことお)きて竈(カマ)傍(わき)に居(す)ゑて、左右(こなたかなた)に秉燭(ひとも)さしむ」

大和(947‐957頃)一四八「しばしといはせけれど、人の家に逃げ入りて、かまのしりへにかがまりてをりける」

② (炊飯行なうかまどで一家象徴するところから転じたものか) 自分の領分領域また、自分仲間味方。釜の字をあてることも多い。

洒落本傾城買四十八手(1790)見ぬかれた手「こふ云女郎は、たてごかしにして、こっちの釜(カマ)にすると、又よき事あり

③ (かまどを預かる者の意から) 妻をいう語。

浄瑠璃傾城八花形(1703)三「ヲヲそなたがかまのまへでこそ、いひたい我ままいはれふづれ」

[二] (釜)

① 飯をたいたり湯をわかしたりする金属製の用具。鍋よりも深く造り、普通は腰につばがあるまろがなえ。はがま。

更級日記(1059頃)「心も知らぬ人を宿し奉りて、かまばしも引き抜かれなば、いかにすべきぞ」

湯釜茶釜との総称湯釜は、銅製鉄製だが、茶の湯に使う茶釜には、銀・金製などもある。標準形を真形(しんなり)といい、そのほか茶釜百態といって種々な形のものがあるまた、地紋有無所蔵者、製作者などによって多く分類名がある。昔からいわれの深い茶釜のことを名物釜という。〔和漢三才図会(1712)〕

③ (形が似ているところから) カタツムリの殻。

天理本狂言蝸牛室町末‐近世初)「も風もふかぬは、でざ、かま打わらう」

④ 臀(しり)、または肛門の異名。転じて、男色をもいう。

雑俳柳多留八八(1825)「門前茶釜和尚の釜とでき」

(5)(二)①とその形が似ているところから) 「かまがたぼう釜形帽)」の略。

吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六「拳骨(げんこつ)を裏側へ入れてうんと突ッ張ると釜の頭がぽかりと尖んがる」

(6) (「地獄の釜」の略) 地獄でそれに入れて罪人を煮るという用具

雑俳柳多留五四(1811)「飾った鍋を仕廻ふ翌(あ)す釜が明き

[三] (窯) 陶磁器ガラスや炭などを焼く装置物質高温度加熱することによって物質融解焼成などを行なう。かまど。また、特色のある陶磁器生産場をいう。〔工学字彙(1886)〕

[四] (罐・缶) などを加熱蒸発させて高温高圧蒸気とする、密閉した鋼板製の容器蒸気機関を動かしたり、暖房を行なったりするのに用い構造はその用途により異なる。ボイラー。〔物理学術語和英仏独対訳字書1888)〕


かま‐ど【竈】

1⃣ 〔名〕 (「かま(竈)ど(処)」の意)

① 上に鍋、釜などをかけ、下から火を燃して、物を煮炊きするようにしたもの。土、石、煉瓦(れんが)、コンクリートなどで築き、中をうつろにし、上に鍋、釜をのせる穴をあける。かま。くど。へっつい

竈&bc一;&wc1;〈農具便利論〉の画像

万葉(8C後)五・八九二「可麻度(カマド)には 火気(ほけ)ふき立てず 甑(こしき)には 蜘蛛の巣かきて」

② (①を生活の第一よりどころとして) 家財

宇津保(970‐999頃)藤原の君「世界にふせうととのはず、家かまどなくして、たよりなからん人」

③ 生活の単位としての家。独立して家庭生活をする一家また、戸数割りなどの賦課における家族生活単位世帯江戸時代、これの代わりに炉の自在鉤(かぎ)を単位とする地方もあった。

今昔1120頃か)二六「其(その)郡司が孫(そん)なむ伝へて、今(いまに)其糸奉る竈戸(かまど)にては有なる」

④ (「論語‐八佾」の「与其媚於奥寧媚於竈」により、「奥」を高い地位にある者にたとえるのに対していう) 実力のある者。実際権力を握っている者。→かまどに媚(こ)ぶ。

読本椿説弓張月(1807‐11)続「侫人はこれを祝して、媚をその竈(カマド)に求る多かり

(5) 靫(うつぼ)の、矢を入れる口のあたり。「戸」とも書く。

*就弓馬大概聞書(1464)「うつぼの根本(こんぼん)は、かまと計(ばかり)をうつぼとて付けたる也」

(6) 小作人

2⃣ 〔接尾戸数数えるのに用いる。軒(けん)。戸(こ)。一家二世帯同居する場合、二竈と数える。


そう サウ 【竈】

〔名〕

① かまど。

参天台五台山記(1072‐73)一「刺史遂至国清寺厨中竈前見二人向火大笑」〔荘子‐達生〕

② (「論語‐八佾」の「与其媚於奥、寧媚於竈」に、「奥」を高い地位にある者の意に、「竈」を実権のある権臣にたとえるところから) 実力のある者。実際権力をにぎっている者。

太平記14C後)一二「実に忠有る者は功を憑で諛はず、忠無き者は奥に媚び竈(サウ)を求め


へ【竈】

〔名〕 (「べ」とも) かまど。→よもつへぐい黄泉竈食


べ【竈】

〔名〕 ⇒へ(竈)


へ‐つ‐い ‥ひ 【竈】

〔名〕 (「へ」は竈、「つ」は「の」の意の古い格助詞、「ひ(い)」は霊威の意)

① かまどを守る神。かまの神かまどの神

神楽歌(9C後)竈殿遊歌「〈本〉豊(とよ)戸津比(ヘツヒ) 御遊びすらしも」

② かまど。へっつい

名語記(1275)四「家のへついに塗るかま如何。答、かまは釜也」


へっ‐つ‐い ‥ひ 【竈】

〔名〕 (「へつい(竈)」の変化した語) かまど。〔文明本節用集室町中)〕


く‐ど【竈突・竈】

〔名〕

かまどの後方につけた煙出しの穴。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

名語記(1275)五「人の家の竈神のそばへ、別の戸をあけて、煙をいだす所を、くどとなづく」

② かまど。へっつい

詩学大成抄(1558‐70頃)一「かまどと云はくい物をにる火だぞ。〈略〉いやしい者はへっついと云ぞ。くどとも云ぞ」

③ いろり。炉。

随筆独寝1724頃)下「炉を まっこうぶちと云也。くどとも云なり」

携帯できる炉。こんろ。七輪

玉塵抄(1563)四四をわかす小風炉のくどをのせ筆床のふでたて釣す道具ども」

(5)の上設置されている、穀物などの乾燥用の

秋山記行(1831)一「主は火棚(クド)に首の当らぬやうに炉ばたでと云ふ」


読み方:カマドkamado

炊事施設

別名 くど、へっつい


作者来戸廉

収載図書僕たちの夏
出版社新風舎
刊行年月2005.1


地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

かまど

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 00:25 UTC 版)

かまど)は、穀物や食料品などを加熱調理する際にを囲うための調理設備。




  1. ^ 浅川滋男『住まいの民族建築学』、1994年、138-139頁。
  2. ^ a b c d 浅川滋男『住まいの民族建築学』、1994年、139頁。
  3. ^ 浅川滋男『住まいの民族建築学』、1994年、139-140頁。
  4. ^ 浅川滋男『住まいの民族建築学』、1994年、140頁。
  5. ^ そこが知りたい家電の新技術ナショナル「大火力竈釜」
  6. ^ 防災リーダーと地域の輪”. 防災科研. 2020年7月2日閲覧。
  7. ^ 考古学では、現在の竈と区別して、竈の機能を持つものという意味合いで、慣例的にカタカナ表記を用いる。
  8. ^ 吹田市文化財ニュース2005.3.31アーカイブされたコピー”. 2007年11月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年3月13日閲覧。
  9. ^ カマドの断面図 Archived 2016年3月10日, at the Wayback Machine. あびこ電脳考古博物館
  10. ^ さくまゆみこ文・沢田としき絵 『エンザロ村のかまど』東京 福音館書店、2009年、ISBN 9784834024494 、14-31頁
  11. ^ ケニアの人たちと友だちになるために Archived 2009年6月24日, at the Wayback Machine. 日本児童図書出版協会
  12. ^ Wilson, Bee『キッチンの歴史:料理道具が変えた人類の食文化』真田真由子訳、河出書房新社、2014年1月30日(原著2012年)、122-125頁。ISBN 9784309022604


「かまど」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 10:34 UTC 版)

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出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 10:33 UTC 版)

発音



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