硫黄酸化物とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 分子化学 > 酸化物 > 硫黄酸化物の意味・解説 

硫黄酸化物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/27 01:19 UTC 版)

硫黄酸化物(いおうさんかぶつ、: sulfur oxide)は、硫黄酸化物の総称。一酸化硫黄 (SO)、二酸化硫黄(亜硫酸ガス)(SO2)、三酸化硫黄 (SO3) などが含まれる。化学式から SOx (ソックス)と略称される。

概要

石油石炭など硫黄分が含まれる化石燃料燃焼させることにより発生する。大気汚染や国境を超えた酸性雨などの原因の一つとなる有毒物質。また、自然界においても火山ガスなどに含まれている。無色で刺激臭があり、水にとけやすい。

硫黄酸化物はと反応することで、硫酸亜硫酸を生じる。さらに吸湿により硫酸エアロゾルとなるため[1]1952年 12月のロンドンスモッグでは、10,000人を超える死者が出た。

1960年代から1970年代には、石油石炭を燃やすときに排ガス処理装置をつけていなかったため、産業活動の活性化に伴い硫黄酸化物が大量に排出され、大気汚染の原因となった。特に三重県四日市市コンビナートでは、四日市ぜんそくとしても知られる公害病が発生し、社会問題となった。現在では、大気汚染防止法によって環境基準が定められるとともに、光触媒を用いた酸化物浄化技術や排煙脱硫技術の進歩、脱硫した軽油の使用などによって、硫黄酸化物の大気中濃度は大幅に改善されている。

一方、中国で発生した硫黄酸化物が偏西風によって日本に運ばれ、大気汚染が酸性雨の原因となることが懸念されてきている。国立環境研究所の調査では、日本で観測される硫黄酸化物のうち 49% が中国起源のものとされ、続いて日本 21%、火山 13%、朝鮮 12% とされている[要出典]

脱硫

脱硫法は、あらかじめ燃料から脱硫する方法と排ガスを脱硫浄化する方法の2つに大別される。

脚注

  1. ^ 大気変動の力学と化学”. 東京大学大気海洋研究所 気候システム研究系. 2025年1月13日閲覧。

関連項目






硫黄酸化物と同じ種類の言葉

このページでは「ウィキペディア」から硫黄酸化物を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から硫黄酸化物を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から硫黄酸化物 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「硫黄酸化物」の関連用語

硫黄酸化物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



硫黄酸化物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの硫黄酸化物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS