岡山大学医学部附属病院とは? わかりやすく解説

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岡山大学病院

(岡山大学医学部附属病院 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 08:49 UTC 版)

岡山大学病院

岡山大学病院正面(2021年3月)
情報
正式名称 国立大学法人岡山大学病院
英語名称 Okayama University Hospital
前身 岡山医科大学附属病院
許可病床数 855床
一般病床:819床
精神病床:34床
感染症病床:2床
職員数 2014年現在[1]
常勤:医師220名、歯科医師45名、看護部門1,030名、歯科技工士8名、歯科衛生士17名、他499名
非常勤:医師354名、歯科医師140名、看護部門31名、他189名
機能評価 一般病院3(主たる機能):3rdG:Ver.2.0
開設者 国立大学法人岡山大学
管理者 金澤 右(病院長)
開設年月日 1870年明治3年)6月
所在地
700-8558
岡山県岡山市北区鹿田町二丁目5番1号
位置 北緯34度39分03秒 東経133度55分14秒 / 北緯34.65083度 東経133.92056度 / 34.65083; 133.92056座標: 北緯34度39分03秒 東経133度55分14秒 / 北緯34.65083度 東経133.92056度 / 34.65083; 133.92056
二次医療圏 県南東部
PJ 医療機関
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岡山大学病院入院棟(医科・歯科)(2005年10月)
岡山大学病院外来棟および歯学部棟(2005年10月)

岡山大学病院(おかやまだいがくびょういん)は、岡山県岡山市北区にある国立大学法人岡山大学の附属大学病院である。病床数は855床。2014年の患者数は、医科外来462,336名、歯科外来162,438名、医科入院244,513名、歯科入院6,709名である[1]

特徴

岡山市の中心部にあり、大学附属の特定機能病院として、倉敷市川崎医科大学附属病院と共に岡山県の地域医療の中心的役割を果たしている。また、かつては、分院である岡山大学病院三朝医療センター鳥取県東伯郡三朝町に有しており、複合温泉療法などを取り入れた地域医療にも注力していた。

医科系では、幅広い診療を有しており、また、臓器移植法における指定を受けている為、幾度かの脳死移植が実施されている。

歯科系では、専門外来(口腔インプラント専門外来、顎関節症・口腔顔面痛み専門外来、審美歯科専門外来、特殊義歯専門外来)を有しており、医科との連携による医療を行っている。

病院は岡山大学医学部歯学部の臨床学習の現場でもあり、研修医はもとより、学会より認定された、指導医専門医が数多く在籍している。

ISO9001、ISO15189を取得している[1]

沿革

1870年明治3年)6月に「岡山藩医学館大病院」を開設して以来、増設・統廃合を繰り返し、2003年平成15年)10月1日に医学部附属病院と歯学部附属病院が統合され、「岡山大学医学部・歯学部附属病院」となった。2007年(平成19年)1月1日医療法上の名称が「岡山大学病院」と改められた。

年表

診療科

  • 歯科系
    • 総合診断室(予診室)
    • 一般歯科診療室(各診療科による卒前・卒後の診療)
    • 予防歯科
    • 虫歯科
    • 歯周科
    • 補綴科咬合義歯、クラウンブリッジ)
    • 矯正科
    • 小児歯科・成長発達期歯科
    • 口腔外科(再建系、病態系)
    • 歯科放射線科
    • 歯科麻酔科
    • 第一総合診療室(心身障害者〈児〉歯科治療室)
    • 第二総合診療室(感染症患者歯科治療室)
    • 第三総合診療室(全身疾患有病者歯科治療室)
    • 専門外来

先進医療

  • IL28Bの遺伝子診断によるインターフェロン治療効果の予測評価[5]
  • LDLアフェレシス療法[5]
  • 急性心筋梗塞に対するエポエチンベータ投与療法 急性心筋梗塞(再灌流療法の成功したものに限る。)[5]
  • ペメトレキセド静脈内投与及びシスプラチン静脈内投与の併用療法 肺がん(扁平上皮肺がん及び小細胞肺がんを除き、病理学的見地から完全に切除されたと判断されるものに限る。)[5]
  • 経皮的乳がんラジオ波焼灼療法 早期乳がん(長径が一・五センチメートル以下のものに限る。)[5]
  • オクトレオチド皮下注射療法 先天性高インスリン血症(生後二週以上十二月未満の患者に係るものであって、ジアゾキサイドの経口投与では、その治療に係る効果が認められないものに限る。)[5]

医療機関の指定・認定

(下表の出典[6]

保険医療機関 医療保護施設(中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律に基づく医療保護施設を含む。)
労災保険指定医療機関 原子爆弾被爆者医療指定医療機関
指定自立支援医療機関(更生医療) 原子爆弾被爆者一般疾病医療取扱医療機関
指定自立支援医療機関(育成医療) 第一種感染症指定医療機関
指定自立支援医療機関(精神通院医療) 公害医療機関
身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関 母体保護法指定医の配置されている医療機関
精神保健指定医の配置されている医療機関 特定機能病院
生活保護法指定医療機関(中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律に基づく指定医療機関を含む。) 臨床研究中核病院
結核指定医療機関 災害拠点病院
指定養育医療機関 高度救命救急センター
指定小児慢性特定疾病医療機関 臨床研修病院
難病の患者に対する医療等に関する法律に基づく指定医療機関 臨床修練病院等(外国医師等)
がん診療連携拠点病院 エイズ治療拠点病院
肝疾患診療連携拠点病院 特定疾患治療研究事業委託医療機関
DPC対象病院 地域周産期母子医療センター
不妊専門相談センター

交通アクセス

  • 岡山駅東口バスターミナル「6番乗り場」から「2H」系統の岡電バスで「大学病院」構内バス停下車
  • 岡山駅東口バスターミナルから「12」・「22」・「52」・「92」系統の岡電バスで「大学病院入口」下車
  • 岡山駅タクシー乗り場からタクシーで約5〜10分
  • 岡山駅前から「清輝橋」行き路面電車で12分「清輝橋」下車西へ徒歩5〜10分

臨床実習受け入れ校

  • 医科系

出来事

  • 1965年 - 昭和天皇香淳皇后が入院中の池田厚子を御見舞い[8]
  • 1972年 - コバルト60を使用した放射線治療において、治療を行う病室の構造、コバルト針の扱いなどに不備があり、同年6月24日に科学技術庁が指導、厚生省ともに医療法違反などで疑いで調査に入った[9]
  • 2020年9月25日 - 当院の男性研修医(30代)が、他病院所属の研修医の顔を蹴り、眼窩底骨折など全治2週間のけがを負わせた。男性研修医は9月25日、岡山市内の飲食店で、本学所属の研修医と学外の研修医を含む17人(当院の研修医は10人)で会食した。2次会終了後、酔いつぶれた別の参加者を、被害者が介抱せず店を出たことに腹を立てて顔を蹴った。また当日はコロナ禍の中、当院は当時、夜の会食を禁止しており、11人を厳重注意とした。2021年1月13日付で、大学は男性研修医を停職(20日)の懲戒処分とした[10][11]

脚注

注釈

  1. ^ 放射能泉研究所診療部門が独立。
  2. ^ 岡山県岡山市北区鹿田町二丁目5番1号。

出典

  1. ^ a b c 三代冬彦 著「第12章 大学附属病院」、日本歯科医学教育学会白書作成委員会 委員長桑田文幸 委員 葛西一貴佐藤裕二、田口則宏、田中昭男、沼部幸博 編『歯科医学教育白書2014年版(2012~2014年)』(第1版)口腔保健協会東京都豊島区〈日本歯科医学教育学会雑誌別冊〉、2015年12月20日、139-145頁。ISBN 978-4-89605-315-9NCID BB01485336 
  2. ^ 岡山大学医療系キャンパス概要2010 「沿革」”. 岡山大学. 2013年4月28日閲覧。
  3. ^ “岡山大病院の総合診療棟竣工”. 山陽新聞 「岡山医療ガイド」 (山陽新聞社). (2013年4月21日). http://iryo.sanyo.oni.co.jp/hosp/h/055/c2013042110172651 2013年4月28日閲覧。 
  4. ^ “岡山大病院に小児放射線科 大学病院で初の新設”. 山陽新聞. (2013年12月2日). http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2013120207574452 2013年12月2日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f 先進医療を実施している医療機関の一覧”. 先進医療の概要について. 厚生労働省 (2016年1月1日). 2016年2月14日閲覧。
  6. ^ 岡山県救急医療情報システム「おかやま医療情報ネット」”. 岡山県. 2020年8月6日閲覧。
  7. ^ 病院評価結果の情報提供”. 公益財団法人日本医療機能評価機構. 2020年8月6日閲覧。
  8. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、128頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  9. ^ 「放射能を照射中の患者 病院内で野放し コバルト針 看護婦素手で処理」『朝日新聞』昭和47年(1972年)6月25日朝刊、13版、3面
  10. ^ 岡山大男性研修医を懲戒 他病院研修医の顔蹴る”. 時事通信 2021年01月14日17時41分. 2021年1月18日閲覧。
  11. ^ 岡山大病院の研修医、他病院の研修医を蹴る コロナ禍、集団で夜の会食中 停職処分に”. 山陽新聞 2021/1/14(木) 20:05. 2021年1月18日閲覧。

関連項目

外部リンク



岡山大学医学部附属病院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 16:51 UTC 版)

綿ふき病」の記事における「岡山大学医学部附属病院」の解説

主治医田尻ヒステリーとされた診断に到底納得がいかず、以前断られた岡山大学医学部附属病院へ改め相談持ち掛け、N農婦検診観察願い出た田尻阪大微研病院との間を取り持った二国は、微研病院長から、その扱いについて一任された「臨床報告書」を持って同年7月岡山田尻の元を訪れた。ところが内密に行われたはずのこの訪問嗅ぎつけた読売新聞が、二国同意を得ないまま同年8月5日付の同紙紙面で、二国田尻対立しているかのように書かれ記事掲載してしまい、この結果二国綿ふき病諸問題から手を引かざるを得なくなってしまう。二国不本意のうちに調査継続中断し3年後1969年昭和44年3月大阪大学定年退職することになった一方田尻は嫌がるN農婦説得しつつ、岡山大学への協力要請根気強く続け、N農婦大阪から戻された約3か月後の7月29日岡山市にある岡山大学医学部附属病院(現岡山大学病院)の外科入院させた。この頃になると綿の排出入院当初比べかなり減ってきており、自然治癒が近づいていると感じた田尻は、これが黒白つける最後機会になるだろうと考えたという。 岡山大附属病院での入院期間は約7か月間と、思いのほか長期間におよぶことになった入院しばらくの間毎日5束から10束ほどの綿を排出し尿中にも少量の綿が認められた。最も盛んに綿が排出する左下腿の創口8月25日ギプス包帯巻き、これを毎日巻き替えると3日後から綿の排出が1束から2束程度減少、そして無排出の日が多くなっていき、この創口快癒した10月26日ギプス包帯止めてからは15日間隔でしか綿の排出確認されなくなったものの、相変わらず尿中からは微量の綿が確認された。 やがて綿の排出止まり、年が明けた1967年昭和42年2月19日、N農婦快癒した判断され退院することになり美作自宅帰宅した田尻元へ訪れてから約10年後のことであり、これ以降、N農婦医療機関への入院記録はない。 こうしてついに、綿ふき病とされる奇病調査研究の手掛かり失い無尿期間と綿排出頻度との関連性調査進展言うに及ばず物理的な調査継続真の意味での原因確かめることは出来なくなった綿ふき病存在信じた田尻増田も「詐病」という言葉刺激的であるので、科学的とは言えない玉虫色曖昧な表現ではあるが「体内生産疑わしい」という記述が好ましい、との結論達した慶應義塾大学名誉教授小林忠義は、本来であれば権威ある第三者機関充分な頭脳施設以って批判してくれることが望ましいが、いざ、自分がその立場になり生じることとなる、いわゆるestablishedママ〕の側として、万一権威失墜をおそれ、多く学者はこの種の話題深入りしたがらないのだと、綿ふき病問題根深さ指摘している。

※この「岡山大学医学部附属病院」の解説は、「綿ふき病」の解説の一部です。
「岡山大学医学部附属病院」を含む「綿ふき病」の記事については、「綿ふき病」の概要を参照ください。

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