半動半植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:01 UTC 版)
「ピクミンシリーズの原生生物一覧」の記事における「半動半植物」の解説
ピクミンシリーズには、植物と動物の性質を併せ持った半動半植物と呼ばれる生物が登場し、ピクミンもその一種である。半動半植物にはピクミンを攻撃してくる生物も存在する。厳密には植物ではないが、キノコであるボケナメコもここに分類する。 ポンガシグサ 体長:未記載/65㎜ 茎が短く、地面から直接咲いているような形状を持つ花。 オリマーの観察日記には「この科の植物の葉は肉厚で柔らかく……」と書かれているが、全体に5枚の花弁とその下に4つのがくがあるのみで、葉に当たる部分が見当たらない。 ルーイメモでは生食には向かないとされているが、どのように調べたのかは不明である(運んだりすることができないため、食べた可能性は低い)。 生物図鑑によると半動半植物らしいが、移動は一切しない。神経のようなものはあるのか、花弁にピクミンやプレイヤーキャラクターが触れると、ポンッと言う音を鳴らして揺れた後に一瞬花弁を閉じる。光合成以外の方法で養分を得ている。 ピクミン・オニヨンとともに生物界の常識から大きく外れている。後述する特徴からピクミンと密接な関係にある為、ピクミンの亜種、または進化系とされる。 花弁は鮮やかな色で、ピクミンの色に対応する7色の種類があり、投げ入れられたピクミンをそのポンガシグサと同じ色にして吐き出す。『1』や『3』ではこれを利用しなければ取れないパーツ、果実があり、『2』においての紫・白ピクミンはポンガシグサ以外に増殖方法がないため、シリーズを通して非常に重要な役割を果たす存在である。 『1』では1度に10匹までピクミンを入れることができ、50匹入れると枯れて消滅するが、翌日には復活する。 『2』では地下洞窟にしか存在せず、そのポンガシグサの色以外のピクミンを5匹入れると枯れ、消えてなくなるが、その地下洞窟から一旦出て、改めて入り直すと復活している(一部の地下洞窟は必ずしも復活をしていないものもある)。前作と比べると、色替え出来る数が大幅に減少している。『3』でも5匹しか色替えが出来ない。また、『3』からは、大幅にビジュアルの変更が成されており、『1』『2』とは大きく形が異なる。また、このポンガシグサにも『3』には本編未登場の物が存在。外見は前作に酷似したグラフィックのシロポンガシグサに、五本の花弁の先端に黒い棘が付いている。そこにピクミンを投げ込むと即死する。 オリマーは、ポンガシグサ科の植物を栽培できれば、薬用、香料、観賞用など、用途が多そうだと語っている。 ルリ・ベニ・キイロの『1』における通称・和名はすべて「ポンガシグサ」であり、色名が付記されているのは『2』のみ。ルリポンガシグサ 【和名:ルリポンガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:1、2、3 ルーイ曰く、青臭く、生食には向かない。 ベニポンガシグサ 【和名:ベニポンガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:1、2、3 ルーイ曰く、辛すぎて、生食には向かない。 キイロポンガシグサ 【和名:キイロポンガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:1、2、3 ルーイ曰く、酸味が強く、生食には向かない。 ムラサキポンガシグサ 【和名:ムラサキポンガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:2、3 ルーイ曰く、脂質が多く、生食には向かない。「森のバター」の異称を持つ(ルーイメモより。アボカドも森のバターの異称を持つ果実だが無関係)。 シロポンガシグサ 【和名:シロポンガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:2、3 ルーイ曰く、アシが速く腐りやすい。 灰色のポンガシグサ(正式名称不明) 【和名:不明 科:ポンガシグサ科】 登場作品:3 ピンク色のポンガシグサ(正式名称不明) 登場作品:3 【和名:不明 科:ポンガシグサ科】 ポポガシグサ 【和名:ポポガシグサ 科:ポンガシグサ科】 登場作品:2 ルーイ曰く、生食すると、お腹を下す。 まだら模様のポンガシグサで、白色の地に赤 → 黄 → 青と色を変える斑点がある。 ほかのポンガシグサと違いピクミンを1匹しか入れられないが、ピクミンを投げ入れたときの斑点の色のピクミンに変化させて9匹(ただし、投げ入れる直前にいるピクミンが93匹以上、つまりポポガシグサからピクミンが9匹出るとピクミンの数が101匹以上になってしまう場合は、100匹を超えない最大数のピクミン)に増やして放出し枯れる。ピクミンを増やせない地下洞窟においてピクミンを補充できる数少ない手段の一つ。一方的にピクミンが得をしている。 ペレット草 【和名:アメノツユクサ 科:アメアオイ科】 登場作品:1、2、3 茎部分が半動半植物。花の部分に大地のエキスを結晶化してできたペレットがついていて、それにピクミンをぶつけるとすぐにペレットを落とせる。茎を数回攻撃してもペレットを落とすことができ、ペレット部分を攻撃した場合と異なり鳴き声を発する。 『1』では1ペレットをつけたもののみ登場したが、『2』以降では5・10・20ペレットをつけた巨大変種が登場する。巨大変種もペレットの落とし方は同じ。なお、茎の耐久力は『2』の方が高い(耐久力はペレットの大きさに依存しない)。 ペレットの色が固定のものと赤 → 黄 → 青(『3』では灰色とピンク色にも変化する)と変化するものがあり、倒したときの色のペレットが落ちる。 ペレットはピクミンの栄養であり、同じ色のオニヨンに運ぶとより多くのピクミンが生まれる。1ペレットとはピクミン1匹で運べるペレット。5・10・20ペレットも同じ。 『Hey!』ではペレットのみが登場する。ボーナスステージ内に無造作に置かれており、どれも重さは8。回収するとその色に対応したピクミンが8匹増える。 ルーイメモによると、スープの味をまろやかにする効果がある事から、料理の隠し味として使えると考えられる。 ボケナメコ 【和名:アカボケオオナメコ 科:ボケナメコ科】 登場作品:1 運搬数:10 軸の下に小さい足が生えており、歩けるようになったキノコ。笠の天辺には、目が生えるように出ている。歩く時や走る時には独特の足音をたてる。 オリマーやピクミンが近づくと逃げるように動き回る。足を掬われるとひっくり返る。 弱点は軸の辺りであり、笠の部分は弾力性が強く、ピクミンを弾き返してしまう。 直接、攻撃はしてこないが実際のキノコのように胞子を出すことができ、暫くひっくり返った後に起き上がり、必ず胞子を蒔く。それを浴びたピクミンをキノコピクミンにして洗脳し、それを利用して間接的に攻撃する模様。 食用のキノコで、美味である(公式ガイドブックの原生生物の欄でも、「食べるととても美味しいらしい」と書かれている)というところから、ボケナメコ自体に毒性はない。 ボケエリンギ 【和名:アカボケキノコ 科:ボケナメコ科】 登場作品:Hey! 巣穴の中からモグラ叩きのように出ては引っ込むエリンギ。これといった攻撃はしてこない。エネルギー反応の高い物体を溜め込む習性を持つ。 びっくり菊 【和名:キクヅモリ 科:キクヅモリ科】 登場作品:2 体長:約13.5cm/135㎜ 運搬数:10 根を足のように使って歩けるようになった半動半植物。捕食により養分を得る完全な捕食者となったため、光合成を行わなくなり、結果として葉が退化してなくなった。 普段は地中に体を埋めており、その姿はマーガレットそっくりに擬態(ただし元々植物なので「擬態」という表現は当てはまらない)しているが、よく見るとびっくり菊は花の中心部に目があり、葉がない。 ピクミンたちが近くを通ると姿を現し、ピクミンを食べようとするが、失敗すると胴体に口が当たり転んでしまう。 「のぞみの大地」では花を枯らすはずのアオケダタラと同じ生息域にいるが、特にお互いを攻撃するようなことはない。 ルーイメモによると、花や脚を捥いで球根状の部分をスライスにしてサラダにすると良いらしい。 ヌマアラシ 【和名:ミツアシオオチャガマ 科:モリチャガマ科】 登場作品:3 運搬数:20 「再会の花園」の沼地に君臨するボス。カタバミやウリカワ等の植物が自生する島のような胴体から三方向対称の三本脚が生えた姿で、チャーリーに「動く森」と例えられたその巨体は原生生物中でも最大規模を誇る。胴体上部中央には水晶で覆われた赤い果実のような外見をした頭部があり、その頂から目が花のように数本伸びている。大きさは縦・横共にドルフィン初号機の高さの5倍程度で、高さは6倍程度である。オリマーとルーイのドルフィン初号機を踏み壊した張本人である。 登場時は沼地の中央でじっとしているが、島中央の水晶を一定まで破壊すると目覚め、巨体にモノを言わせてこちらを押しつぶそうとしてくる。脚がゾウノアシよりも大きくさらに重いため絶対に潰れないことで有名な岩ピクミンでも潰され即死する。踏まれた泥地の足跡はしばらく水たまりになるので青ピクミン以外は溺死の危険がある。 四股のように体を高く持ち上げて身体に群がる敵を振り落したり、急な猛突進や方向転換など、鈍重そうな外見に似合わず軽快な動きをする。猛突進をした後は、ボディープレスを行う。その時、脚がしばらく動かなくなる。一方で脚先の蹄状の部分は非常に脆く、ここを攻撃されるとバランスを崩し転倒、弱点を直接狙えるようになる。弱点は赤い果実状の部分であり、岩ピクミンで周囲の水晶を破壊した後、ここを攻撃することで初めてダメージを与えることができる。しかし、頭部の真下には鍋の蓋のように360度開閉する口があり、色鮮やかかつアメフラシのような形をした巨大な舌で周囲のピクミンを捕食・一掃しようとする。特に、振りほどいた後に捕食をすることが多いので、沢山のピクミンで攻撃すると、一気に食べられる。 体力が少なくなると突進攻撃が激しくなったり、舐め回し攻撃を2周行うようになったりする。 絶命時には果実状の頭部は外れ、身体に当たる部分はそのまま沼地に残される。次の日から、そこからペレット草が大量に生えてくる。 体内にルーイと「オミマイノミ(メロン)」を丸ごと飲み込んでいた。 原生生物図鑑によると、巨体を維持するために、根のような足から辺り一面の栄養を根こそぎ吸い取っており、ヌマアラシを駆除した後に周辺の生態系が改善されることからもその様子が伺える。また、口から捕食した小さな虫等も、窒素、リン酸、カリウムなどに分解して細胞内に吸収している。このように過剰な栄養素を摂取しているため、身体が肥沃な土壌となっており、胴体に様々な植物が自生している様子。一方で、頭部の果実のような部分は、巨大な身体に寄生して養分を吸い上げている他の寄生種ではないかとも言われている。その果実のような部分はピクミンの餌として回収されるが、ルーイメモによると実際に皮を剥いて食べる事が可能で芳醇な甘い香りとねっとりとした食感が嗜好との事。
※この「半動半植物」の解説は、「ピクミンシリーズの原生生物一覧」の解説の一部です。
「半動半植物」を含む「ピクミンシリーズの原生生物一覧」の記事については、「ピクミンシリーズの原生生物一覧」の概要を参照ください。
- 半動半植物のページへのリンク