モノバイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/10 02:17 UTC 版)
モノバイルとは、元素を素石(ジュエル)として生まれてくる者達。ジュエルとなった石を己の炉(個々によって形状が異なり、内部は霊水(リキュール)という液体で満たされている)で燃やすことによって生きている。そのため、食事はとらない。 素石命図(ジュエル・インデックス)と呼ばれる、元素周期表を上下逆さまにした図(ただし、ランタノイドやアクチノイドは記載されていない。これは、アルバトロスの世界には自然より生み出される元素しかないためである)によってジュエルの重さとモノバイルの強さが示されており、ジュエルが重ければ重い程、力も強くなる。弱い順にコモン、エリート、レアとランク付けされている。翼はレアクラスの証で、レアクラスか否かは翼で判断できる。コモンは最弱の部類に入るが、その分燃やす石の減りも緩やからしい。活炉状態と休炉状態があり、高いクラスになるほど休炉状態になったときに極端に弱くなる(ただし、炉をオーバードライブされているユヒナは例外)。休炉状態になると視力が落ちるらしく、アルバトロスとピジョンが休炉状態のときにメガネをかけているのはこのせいである。また、固体、液体、気体のモノバイルがあり、気体のモノバイルは目に見えない気体でできている(ただし、炉は固体である)。固体、液体のモノバイルの見分け方は不明。 元々は異世界の住人で、聖結晶を持っていたアルバトロスはその国王的な存在だった。今のアルバトロスは大発火で消えたと思われており、彼女自身も「消え去ったはずだった」と言っている。 モノバイル達の名前は鳥の名前を起用しているものが多い。 アルバトロス(アホウドリの英名) カグー(カグー科の鳥)、ノディ(アジサシ科の鳥)、ホーク(鷹の英名) クレイン(鶴の英名)、ユヒナ(チメドリ)、レバイオ(エレパイオ)、ミュウ(エミュー) シュライク(モズの英名)、ピジョン(鳩の英名)、プラバ(千鳥の英名)、グース(ガチョウの英名) アイビス・トキ(トキの英名、日本語名)、レイヴン(ワタリガラスの英名)、ドレイク(雄ガモ) シビア(チメドリ)、フィンチ(アトリ科の小鳥の総称)、カッコウ(カッコウの英名) カグー チタン(Ti)のモノバイル。コモンクラス。 ユウキたちの学校の理科の教師の藤村を殺して入れ替わっていた。(アルバトロスが落としたとされる)炎の聖結晶を拾ったユウキから聖結晶を取り上げ、全てを手に入れる計画を立てていた。ユウキに致命傷を負わせ、アルバトロスの動きを封じたものの、聖結晶が左手に入ったユウキに倒される。炉は頭にある。純度は低いがチタン製の眼鏡をかけて常に素石を持ち歩いている。 主な技はチタンの槍を形成し自由に操ることができる『チタニウム・スパイク』。後に、シュライクの部下であった事が判明した。また、トライアッドにも同型のモノバイルがいる。アルバトロスからは正体を知ったにもかかわらず、「藤村先生」と呼ばれている。 砂芋虫 ケイ素(Si)のモノバイル。コモンクラス。炉は触角にある。 カグーが飼っていたようだが、彼の死後に素石を与える者がいなくなり暴走するも、ユウキに倒される。ユウキによると千発殴れば倒せるらしい。 ノディ 亜鉛(Zn)のモノバイル。コモンクラス。クレインの部下。炉は胸にある。 クレインが聖結晶の破片(アイソトープ)を全て手に入れた暁には、亜鉛でクレインの像をつくるといっていたが、ユウキとの戦いで致命傷を負い、(クレインの命令で)ユヒナによって止めを刺される。体が柔らかく、打撃攻撃を無効化できる。ユウキ曰く「聖結晶の力が無くても倒せた」。 主な技は亜鉛の弾を形成し飛ばす『ジンクジップ』。カグーのチタニウム・スパイクより遅いが、ひも状になって相手にまきつけ1分で亜鉛の像にすることができる。 クレイン アンチモン(Sb)のモノバイル。エリートクラス。炉は右腕にある。 人間の書物に興味を持つ(新聞にも興味を持っているらしい)。また、ユウキとアイソトープとの関係にも興味を持っている(アルバトロスにも興味を持っていたようだが、聖結晶を失った彼女には興味が無いらしい)。ユウキの炎のパンチを片手であっさり受け止めるなど、計り知れない実力を持つ。致命傷を負ったノディを(ケガ人は必要ないという理由で)平気でユヒナに殺させるという冷徹な性格。『風のアイソトープ』を持っている。 ホーク(紫原高生)の弟である(戸籍上、ユウキの叔父である)。 ユヒナ ニッケル(Ni)のモノバイル。髪は活炉状態のときは白、休炉状態のときは茶色。炉は右目にある。クレインの部下。コモンクラスではあるが、高い実力を持つ剣士(フィンチの攻撃を阻めることが出来るため、実力はエリートクラス並みだが、なぜクレインに忠誠的なのかは不明。さらに、彼は炉をクレインにオーバードライブされているらしい)。彼の剣は刀身がほぼ長方形になっているが、切れ味は鋭い。 見た目は中性的だが性別は男。ユウキとの戦いで深手を負ったノディに止めを刺した。ユウキと別れてからユウキが病院に行った間に誰かと戦ったようである(マントに大量の血がついていた)。クレインの命令により、ユウキを監視している。トライアッドの砦では、バンガ、ビーウィ以外の四本足を倒し、ユウキを最上階に導いた。初登場時とユウキとの再会時では髪型が少し変わっている。 作者曰く、「ユヒナに関しては、物語が途中で終わってよかったかも知れません。」 レバイオ マグネシウム(Mg)のモノバイル。コモンクラス。炉は頭にある。 気の優しい巨漢で、アイソトープがあれば妹のミュウを助けられると言われてシュライクに従っていた。妹ともども花屋に居候しており、店長の教えから自身も草木を大切にしている。大発火前は田舎に住んでいたらしい。ちょっとした誤解からユウキと戦うが、シュライク戦後はユウキと共に聖結晶を探すことを決意。最終回では病院に花を植えている姿が描かれている。語尾に「〜ダゾ」と付ける。本名は「エ・レバイオ」。 主な技は口に鉱石を含み活炉(ジュエル・オン)させ、巨大な炎弾を飛ばす『ファイアマグ』。 ミュウ マグネシウム(Mg)のモノバイル。コモンクラス。炉は頭にある。 レバイオの妹。体が弱く、大発火により人間界へ飛ばされた際に負った足の怪我のため寝たきり。ユウキのおかげで病院に入ることが出来、現在は皮膚のみ再生。兄に似ずちいさな身体で、兄と同じく語尾に「〜ダゾ」と付ける。現在入院中。将棋ができる。本名は「エ・ミュウ」。 シュライク ストロンチウム(Sr)のモノバイル。エリートクラス。炉は胸にある。 犬と人を合わせたような姿。人間の歌(いぬのおまわりさん)を気に入っている。火炎系のモノバイルで、爆発技を操る。聖結晶の破片(アイソトープ)の力を引き出す事ができたユウキに炉を割られ重傷を負わされる。その後、ユウキの手の炎が消えて動けなくなったのを見て命がけで止めを刺そうとするが、ユウキの味方になったレバイオによって倒される。 主な技は指を鳴らして任意の座標を爆発させる『バーストロン』と、両手の指を鳴らして周囲一体を火の海に変える『デラ・バーストロン』。 ピジョン 銀(Ag)の麗人系モノバイル。エリートクラス。炉は頭の上に2つある。 少女の姿で、シュライクと行動を共にしていた(しかし、シュライク自身にはほとんど興味をもっていなかった)。かつてはアルバトロスたちに仕える踊り子だったらしい。かなりのコンプレックス持ちで、アルバトロスが失墜し乱戦状態となった今では、アルバトロスに代わって次の女王になろうとしている。スプーン形の首飾りをよく舐めている。作者は彼女をユウキの学校に入学させる予定だったらしい(作者がブログ上で描いたその制服姿は、メガネっ子になっていた)。 主な技は幾つもの黒銀の帯を自在に操作する『クイック・デス・シルバー』。 プラバ ベリリウム(Be)のモノバイル。コモンクラス。炉は尻尾にある。シュライクの部下で彼に対し敬語を使っているようだが、ピジョン同様シュライク自身には殆ど興味を持っていなかった。 小動物のような姿で、おしゃべり好き。また、探索も得意(情報収集にも役立っている)。シュライクが倒された後はピジョンと共に行動している。 グース 臭素(Br)の薬師系モノバイル。コモンクラス。炉は頭にある。トキの助手。 モノバイルの病院で働いている。戦闘能力はない。手に持った棍を使って、怪我や病気を探索することができる。初めてユウキ達と会ったときには敵だと思い、棍で攻撃するが、ユウキには全く歯が立たなかった。将棋のルールは知らないらしい。 アイビス ヨウ素(I)の薬師系モノバイル。炉は頭にある。エリートクラスだが、立場的にはまだ医者見習いの子供。 炉にヒビが入ってしまっている母親トキのために、グースと一緒に病院に来るモノバイル達を追い払っていた。大発火を起こしたアルバトロスを激しく憎んでいる。一番簡単なすり傷の治癒唱文『ヒイルヒイル』、切り傷用の『ケアケア』などを持っていて治癒能力は計り知れないらしいが、本人曰く制御できないらしく、治療しても吹っ飛ばしたり、爆発させたりと逆にケガを増やしてしまう。また、当初は傷を探すためとはいえいきなりユウキの胸を触ったりするなど誤解されそうな行動をしたこともあった。 アルバトロスの顔を知らないのでアルバトロス=朝倉だと知らなかったが、自分を敵から庇い負傷したアルバトロス自らが正体を明かしたことで、それを知ることとなる。一度は彼女の治療を躊躇うが、ユウキの叱咤により彼女を助けることを決意し、治療した。母と病院を守るため、ユウキ達の仲間となることを決め、その一件後に正式に仲間として迎え入れられた。最終回では家出した罰でレバイオの手伝いをすることとなった。アルバトロスを守るために大怪我をしたにも拘らず、ユウキについていく予定。休炉状態の時には髪が黒くなるらしく、32話では休炉状態の彼が登場する予定だった。 得意技は麻酔呪文で対象を一瞬にして気絶させる『ナスターシャ』(たまに『ナスターシア』と言うことがある)。技の種類が一番多いモノバイルである。 初期ネームの段階では、ユウキのことが好きで、「ユウキをアイビスとアルバトロスで取り合う」という設定があったが、没になった。 トキ ヨウ素(I)の薬師系モノバイル。炉は頭にある。エリートクラス。 アイビスの母親でモノバイルの病院の院長。炉にヒビが入ってしまっており、寝込んでいる。自分のことよりも患者を優先する医者の鑑と言うべき人物。そのためトライアッドに狙われていたこともある。未熟で奔放な息子の言動には頭を痛めている。 チャカ クロム(Cr)のモノバイル。炉は頭にある。コモンクラス。 人間に寄生し、近づいてきたユウキたちを攻撃する。手が刃物になっているモノバイル。アイビスのナスターシアによって倒れるが、隙を見てアイビスを攻撃。彼を庇ったアルバトロスに致命傷を与えるが、ユウキに倒される。トライアッドの見張りらしいが真偽は不明。 レイヴン 白金(Pt)のレアクラスのモノバイル。炉は左肩にある。 フィンチがドレイクを殺害したあと、トライアッドの砦に現れ、砦を破壊した。フィンチが寝返るはずだったダークジュエルの者。アルバトロスとは何度か戦ったことがあるらしい。1話の表紙にも登場している。
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