王 銘琬とは? わかりやすく解説

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王 銘琬

王 銘琬

プロフィール

棋戦主要履歴

昭和54年1979年
留園優勝
昭和55年1980年
第5期棋聖戦三段優勝
昭和56年1981年
第6期棋聖戦三段優勝
昭和61年1986年
第11期棋聖戦六段戦優勝
昭和62年1987年
第12期棋聖戦七段戦優勝
平成元年1989年
NEC俊英トーナメント優勝初タイトル
平成3年1991年
第16期棋聖戦八段戦優勝
NEC俊英トーナメント優勝
決勝戦で鄭銘コウ八段との兄弟対決制す
平成5年1993年
第18期棋聖戦九段戦優勝
平成12年2000年
第55期本因坊戦趙善津本因坊4-2破り本因坊奪取
平成13年2001年
第56期本因坊戦張栩七段の挑戦4-3退け初防衛
平成14年2002年
第50期王座戦趙治勲王座破り初の王座獲得
平成19年2007年
第2回大和証券杯ネット囲碁オープン優勝
平成22年2010年
第35期棋聖戦リーグ入り5期ぶり復帰
平成23年2011年
第37期天元戦挑戦者決定戦進出
平成24年2012年
第2回マスターズカップ優勝
平成27年2015年):
第2回OVER40早碁トーナメント戦準優勝

受賞歴

著書一覧


王銘琬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/02 07:41 UTC 版)

 王銘琬 九段
名前 王銘琬
生年月日 (1961-11-22) 1961年11月22日(62歳)
プロ入り年 1977年
出身地  中華民国 台湾省台北市
所属 日本棋院東京本院
師匠 富田忠夫
段位 九段
概要
タイトル獲得合計 7
七大タイトル
本因坊 2期 (2000-01)
王座 1期 (2002)
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王銘琬
プロフィール
出生: 1961年11月22日
出身地: 台湾台北市
職業: 棋士
各種表記
繁体字 王銘琬
簡体字 王铭琬
拼音 Wáng Míngwǎn
台湾語 Lim Giong
リム ギオン
和名表記: おう めいえん
発音転記: ワン ミンワン
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王 銘(おう めいえん、ワン ミンワン)は、台湾囲碁棋士日本棋院所属、九段、瓊韻社の富田忠夫名誉九段門下。プロ棋士鄭銘瑝、鄭銘琦は実弟。台湾プロ棋士の周俊勲は義弟(妹の夫)。

第34回棋道賞優秀棋士賞受賞。獲得タイトルに本因坊2期、王座1期など。

厚み重視の棋風で、「ゾーンプレス」と名付けた序・中盤理論に基づく中央重視の戦法など独特な感覚を見せ、「銘ワールド」とも呼ばれる。またTV番組での解説や著書などで見せるユーモアあふれる語り口も人気が高い。

経歴

台北市生まれ。1975年11月来日、日本棋院院生となる。1977年入段。林海峰の研究会などに参加。1984年六段。

1985年に名人、本因坊両リーグ入りして注目を集めるが、いずれも1期で陥落。1987年に新人王戦準優勝。1989年にNEC俊英囲碁トーナメント戦で棋戦初優勝。1991年の俊英囲碁トーナメント戦では、鄭銘瑝との兄弟対決を制した。1992年九段。 1998年の本因坊リーグ5勝2敗で王立誠と同率となるが、プレーオフで敗れる。

2000年の本因坊リーグで5勝2敗で挑戦者となり、趙善津に4-2で本因坊位奪取。応昌期杯ではベスト4に進出するが、常昊に敗れる。

2001年は張栩を4-3で退けて防衛。賞金ランキングで自己最高の4位につける。

2002年加藤正夫に2-4で本因坊位を奪われる。同年趙治勲より3-2で王座位奪取。賞金ランキングで2年連続の4位。

2012年7月、第2回マスターズカップ決勝で二十五世本因坊治勲に勝利し優勝[1]。賞金ランキング9位にランクイン。

2015年06月04日、通算1000勝達成(571敗2持碁2無勝負)。日本棋院史上16人目。53歳6ヶ月・入段から38年2ヶ月・達成時勝率.637[2]

2016年、第6回マスターズカップベスト4[3]

人物

「趣味は女房孝行」と公言した愛妻家でもある。妻の劉黎児は、2004年まで台湾有力紙中国時報の東京特派員を務め、その後フリーのエッセイスト。2005年夏、初の小説「棋神物語」(台湾から来日して囲碁棋士になった少年の物語)を出版。夫婦そろって台北で記者会見し各紙で大きく取り上げられた。

タイトル歴

その他の棋歴

国際棋戦

国内棋戦

  • 留園杯争奪戦 優勝 1979年
  • NEC俊英囲碁トーナメント戦 準優勝 1986、87年
  • 新人王戦 準優勝 1987年(決勝で依田紀基に1-2)
  • NHK杯 準優勝 1991年(決勝で依田紀基に敗れる)
  • 竜星戦 準優勝 2002年(決勝で小林光一に敗れる)
  • 棋聖戦 各段戦優勝
    • 三段戦 1980、81年
    • 六段戦 1986年
    • 七段戦 1987年
    • 八段戦 1991年
    • 九段戦 1993年
    • 棋聖戦リーグ3期
  • 名人戦リーグ10期、本因坊戦リーグ10期

受賞等

  • 棋道賞 新人賞 1984年、殊勲賞 1985年、勝率1位 1993年、優秀棋士賞 2000年
  • テレビ囲碁番組制作者会賞受賞 2003年

ゾーンプレス戦略

「ゾーンプレス」呼ばれる戦法は『棋道』誌1998年7-12月号の連載「新おすすめ正統思考法」で公表され、その後NHK囲碁講座、単行本等で紹介され、独特の理論が人気を集めた。従来の布石理論の、広いところから打つという基本原則をベースに、サッカーゾーンプレス戦術のイメージを取り入れてさらに理論的な幅を持たせたものと考えられ、模様の幅(ゾーン)、相手の石への圧力(プレス)といった概念の有機的な結びつきによって「盤上のすべての石が働く」状態を目指したものである。実戦においては実利よりもゾーンを重視した場合に、斬新な着手として現れることがあり、実験的な手法と見られる場合もある。

得意手法

目ハズシから黒1への珍しいシマリ(あるいは構え)をよく用いる。白がaやbに入ってくれば厳しく攻め立て、何も打たなければ黒cあるいはdで大きなを確保できる。


小目から黒1への二間ジマリは人工知能が頻繁に採用している手だが、元々a、b、cのシマリに比べるとプロの碁でこの構えが打たれることは非常に少なかった。そんな中、王は人工知能登場以前からこのシマリを多用していた数少ない棋士であり、井山裕太はあるテレビ対局で解説を務めた際「時代が王先生に追いついた」と冗談を交えて話した。

メイエンワールド

  • 王銘エン(黒)―趙治勲

黒3の大高目から二間ジマリ、黒7のヒラキなど独特な手法、そして黒15まで「メイエンワールド」の独特なスタイルが表れた一局。

エピソード

  • 2000年の本因坊戦挑戦手合第1局(対趙善津)で、シチョウアタリを見落として中央の種石を取られるという歴史的大見損じを演じた。59手での投了は挑戦手合史上最短記録。二日制の碁が一日で終わってしまうという珍事となった。なおその後盛り返して見事本因坊を奪取した。

GoTrend

GoTrend(ゴトレンド)は王銘琬の呼びかけにより、トレンドマイクロと台湾の国立東華大学教授の顔士浄などと共に2014年から開発された囲碁AI[4]。 2017年9月4日からインターネット囲碁の対局サイト「幽玄の間」で対局可能になっている[5][6]

GoTrend成績

著作

  • 『銘琬流 石の動き「広い方から押し込む」』日本放送出版協会 2002年
  • 『ゾーンプレスパーク』日本棋院 2003年
  • 『ヨセ・絶対計算—あなたは「一目」を理解していますか? (王銘琬これを伝えたい 1)』毎日コミュニケーションズ 2004年
  • 『我間違える ゆえに我あり (王銘琬これを伝えたい 2)』高見亮子脚本、毎日コミュニケーションズ 2005年
  • 『読みの地平線—最小限の読みで強くなる (王銘琬これを伝えたい 3)』毎日コミュニケーションズ 2005年
  • 『王銘琬の囲碁ミステリーツアー』毎日コミュニケーションズ 2007年
  • 『碁は殴るか 構えるか』毎日コミュニケーションズ 2011年
  • 『ヨセ・絶対計算 完全版 ~あなたは「一目」を理解していますか?~ 』マイナビ出版 2013年
  • 『囲碁AI新時代』マイナビ出版 2017年
  • 『棋士とAI――アルファ碁から始まった未来』岩波書店 (岩波新書) 2018年
  • 『こんなに面白い 世界の囲碁ルール』日本棋院、2019年

脚注

関連項目

外部リンク


王銘琬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 08:34 UTC 版)

棋風」の記事における「王銘琬」の解説

模様派。「ゾーンプレス」という独自の理論正確にサッカー戦法からの流用に基づき、「メイエンワールド」と呼ばれる実利よりも模様・位を重視する独特の碁を打つ。相手翻弄する個性的な打ち方定評がある一方ポカが多いことでも有名。

※この「王銘琬」の解説は、「棋風」の解説の一部です。
「王銘琬」を含む「棋風」の記事については、「棋風」の概要を参照ください。

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