いやま‐ゆうた〔ゐやま‐〕【井山裕太】
井山 裕太

プロフィール
棋戦主要履歴
- 平成17年(2005年)
- 第53期NHK杯出場(15歳10ヶ月・同棋戦史上最年少記録)
第2回中野杯U20選手権優勝(非公式戦)
第30期新人王戦準優勝
第12期阿含・桐山杯優勝
☆16歳4ヶ月でのタイトル獲得は史上最年少記録
★タイトル獲得により七段に昇段 - 平成18年(2006年)
- 第3回中野杯U20選手権優勝 2連覇
- 平成19年(2007年)
- 第32期棋聖戦リーグ入り
☆17歳10ヶ月でのリーグ入りは史上最年少記録(当時)
第32期新人王戦決勝で望月研一六段を2-0で破り優勝
第33期名人戦リーグ入り
★18歳5ヶ月・名人戦史上最年少リーグ入り
第33期天元戦挑戦者決定戦進出
第4回中野杯U20選手権優勝 3連覇 - 平成20年(2008年)
- 第21回世界選手権富士通杯本戦出場
第1回大和証券杯グランドチャンピオン戦優勝
第56期王座戦挑戦者決定戦進出
第33期名人戦挑戦者
★規定により八段昇段 - 平成21年(2009年)
- 第2期幽玄杯精鋭リーグ優勝
第2回大和証券杯グランドチャンピオン戦優勝
第65期本因坊戦リーグ入り
★20歳2ヶ月・本因坊戦史上最年少リーグ入り(当時)
第18期竜星戦優勝
第34期名人戦で張栩名人を4-1で破りタイトル奪取
☆20歳4ヶ月・史上最年少名人となる
★名人獲得により九段昇段・史上最年少九段昇段 - 平成22年(2010年)
- 第57回NHK杯準優勝
第35期名人戦で高尾紳路九段を4-0で破りタイトル防衛
第6回大和証券杯ネットオープン優勝 - 平成23年(2011年)
- 第35期棋聖戦挑戦者
第49期十段戦で張栩十段を3-2で破りタイトル奪取
博賽杯金佛山国際囲碁超覇戦優勝
第24回世界選手権富士通杯3位
第20期竜星戦優勝
第18期阿含桐山杯優勝
第37期天元戦で結城聡天元を3-0で破りタイトル奪取 - 平成24年(2012年)
- 第7回大和証券杯ネットオープン優勝
第50期十段戦で張栩棋聖を3-1で破りタイトル防衛
第67期本因坊戦で山下道吾本因坊を4-3で破りタイトル奪取
第37期碁聖戦で羽根直樹碁聖を3-0で破りタイトル奪取
第21期竜星戦優勝
第60期王座戦で張栩王座を3-0で破りタイトル奪取
第38期天元戦で河野臨九段を3-0で破りタイトル防衛 - 平成25年(2013年)
- 第37期棋聖戦で張栩棋聖を4-2で破りタイトル奪取
☆史上初の六冠を達成
★七大タイトルグランドスラム達成
第25期TVアジア選手権優勝。世界戦初優勝。
第68期本因坊戦で高尾紳路九段を4-3で破りタイトル防衛
第38期碁聖戦で河野臨九段を3-2で破りタイトル防衛
第38期名人戦で山下敬吾名人を4-1で破りタイトル奪取
第39期天元戦で秋山次郎九段を3-0で破りタイトル防衛
第61期王座戦で張栩九段を3-1で破りタイトル防衛 - 平成26年(2014年)
- 第38期棋聖戦で山下敬吾九段を4-2で破りタイトル防衛
第69期本因坊戦で伊田篤史八段を4-1で破りタイトル防衛
第39期碁聖戦で河野臨九段を3-2で破りタイトル防衛
第21期阿含桐山杯優勝
第39期名人戦で河野臨九段を4-2で破りタイトル防衛 - 平成27年(2015年)
- 第39期棋聖戦で山下敬吾九段を4-3で破りタイトル防衛
第70期本因坊戦で山下敬吾九段を4-1で破りタイトル防衛
第40期碁聖戦で山下敬吾九段を3-1で破りタイトル防衛
第40期名人戦で高尾紳路天元を4-0で破りタイトル防衛
第22期阿含桐山杯優勝
第63期王座戦で村川大介王座を3-0で破りタイトル奪取(5冠)
第41期天元戦で高尾紳路天元を3-0で破りタイトル奪取(6冠) - 平成28年(2016年)
- 第40期棋聖戦で山下敬吾九段を4-0で破りタイトル防衛
第54期十段戦で伊田篤史十段を3-1で破りタイトル奪取(7冠達成!)
第71期本因坊戦で高尾紳路九段を4-1で破りタイトル防衛
☆5連覇、永世本因坊資格を得る
☆「本因坊文裕」と号す
第41期碁聖戦で村川大介八段を3-0で破りタイトル防衛
☆5連覇、名誉碁聖資格を得る
第25期竜星戦準優勝
第41期名人戦で高尾紳路九段に4-3で破れタイトル失冠(6冠)
第64期王座戦で余正麒七段を3-0で破りタイトル防衛
第42期天元戦で一力遼七段を3-1で破りタイトル防衛 - 平成29年(2017年)
- 第41期棋聖戦で河野臨九段を4-2で破りタイトル防衛
☆5連覇、名誉棋聖資格を得る
第64回NHK杯優勝
第55期十段戦で余正麒七段を3-1で破りタイトル防衛
第72期本因坊戦で本木克弥八段を4-0で破りタイトル防衛
第42期碁聖戦で山下敬吾九段を3-0で破りタイトル防衛
第42期名人戦で高尾紳路名人を4-1で破りタイトル奪取
☆2度目の七冠達成
第65期王座戦で一力遼八段を3-0で破りタイトル防衛
第43期天元戦で一力遼八段を3-0で破りタイトル防衛
☆年間七大タイトル全制覇
★年間8棋戦優勝(史上最多記録) - 平成30年(2018年)
- 第22回LG杯準優勝
第42期棋聖戦で一力遼八段を4-0で破りタイトル防衛
第65回NHK杯優勝
第56期十段戦で村川大介八段を3-0で破りタイトル防衛
第73期本因坊戦で山下敬吾九段を4-1で破りタイトル防衛
第66期王座戦で一力遼八段を3-2で破りタイトル防衛
第44期天元戦で山下敬吾九段を3-2で破りタイトル防衛
☆七大タイトル獲得数43で単独1位 - 平成31年・令和元年(2019年)
- 第43期棋聖戦で山下敬吾九段を4-3で破りタイトル防衛
第66回NHK杯準優勝
第74期本因坊戦で河野臨九段を4-2で破りタイトル防衛
第45期天元戦で許 家元八段を3-2で破りタイトル防衛
☆5連覇、名誉天元資格を得る - 令和2年(2020年)
- 第44期棋聖戦で河野臨九段を4-2で破りタイトル防衛、8連覇を達成
第67回NHK杯優勝
第75期本因坊戦で芝野虎丸名人を4-1で破りタイトル防衛
第27期阿含桐山杯優勝
第45期名人戦で芝野虎丸名人を4-1で破りタイトル奪取 - 令和3年(2021年)
- 第45期棋聖戦で河野臨九段を4-1で破りタイトル防衛、9連覇を達成
第76期本因坊戦で芝野虎丸王座を4-3で破りタイトル防衛、10連覇を達成
第46期碁聖戦で一力遼碁聖を3-2で破りタイトル奪取
第46期名人戦で一力遼天元を4-3で破りタイトル防衛
第69期王座戦で芝野虎丸王座を3-2で破りタイトル奪取 - 令和4年(2022年)
- 第77期本因坊戦で一力遼棋聖を4-0で破りタイトル防衛、11連覇を達成
第47期碁聖戦で一力遼棋聖を3-0で破りタイトル防衛
第70期王座戦で余正麒八段を3-0で破りタイトル防衛
第31期竜星戦優勝
受賞歴
囲碁関連受賞履歴
- 平成17年(2005年)
- 棋道賞勝率第1位賞 ☆40勝13敗 .755
- 平成20年(2008年)
- 棋道賞優秀棋士賞
最多対局賞 ☆69局48勝21敗
第26回ジャーナリストクラブ賞受賞 - 平成21年(2009年)
- 第47回秀哉賞受賞
棋道賞優秀棋士賞
最多勝利賞・最多対局賞 ☆43勝14敗(57局)
第27回ジャーナリストクラブ賞受賞 - 平成23年(2011年)
- 棋道賞優秀棋士賞
最多勝利賞・最多対局賞☆ 48勝19敗(67局) - 平成24年(2012年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞
最多勝利賞・勝率第1位賞・最多対局賞 - 平成25年(2013年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞
最多勝利賞・最多対局賞・国際賞 - 平成26年(2014年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞 - 平成27年(2015年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞
最多勝利賞☆ 41勝10敗(51局)
連勝賞(24連勝) ★歴代2位 - 平成28年(2016年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞 - 平成29年(2017年)
- 秀哉賞
棋道賞最優秀棋士賞・国際賞
連勝賞(16連勝)
その他受賞履歴
著書一覧
その他の活動実績
井山裕太
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/25 07:34 UTC 版)
井山 裕太(いやま ゆうた、1989年〈平成元年〉5月24日 - )は、日本棋院関西総本部所属の囲碁棋士。九段。大阪府東大阪市出身。石井邦生九段門下。名誉棋聖・名誉天元・名誉碁聖の名誉称号資格保持者(年齢未達)、二十六世本因坊。号は本因坊文裕(ほんいんぼう もんゆう)[1][2]。
注釈
出典
- ^ a b 本因坊就位式で井山が号を発表 【第71期本因坊戦就位式】
- ^ 名人戦 井山、7冠陥落 高尾返り咲く
- ^ 年間ではなく年度のグランドスラムは将棋の羽生善治が1995年度に、井山自身が2015年度に達成している
- ^ a b “国民栄誉賞 内閣府”. 2018年4月18日閲覧。
- ^ a b “国 民 栄 誉 賞 受 賞 一 覧”. 2018年4月18日閲覧。
- ^ “天才2棋士、破顔 羽生・井山両氏に国民栄誉賞授与”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社 (2018年2月13日). 2020年10月20日閲覧。
- ^ 石井邦生著『わが天才棋士・井山裕太』第3章 集英社インターナショナル
- ^ a b c 『わが天才棋士・井山裕太』石井邦生 集英社インターナショナル2009年
- ^ 後に一力遼が更新
- ^ 後に芝野虎丸が更新
- ^ a b 張棋聖が4年連続で1位 日本棋院賞金ランキング 朝日新聞2011年2月10日付。
- ^ a b 井山、初の1位 張抜く 日本棋院賞金ランキング 朝日新聞2012年1月31日付。
- ^ 囲碁の井山十段と将棋の室田女流初段が婚約 産経新聞 2012年2月20日閲覧
- ^ 井山初の1億円 日本棋院賞金ランク 朝日新聞 2013年1月29日
- ^ 井山六冠、最多勝 囲碁2013年成績 朝日新聞2014年1月7日
- ^ a b c 井山六冠、賞金総額1億6千万円 囲碁界史上最高 朝日新聞2014年2月11日
- ^ 井山名人敗退、七冠独占遠のく 囲碁・十段戦 朝日新聞 2014年1月23日
- ^ 囲碁・井山棋聖が初防衛 山下九段を4勝2敗で退ける 朝日新聞 2014年3月13日。
- ^ 井山が初代覇者 棋戦優勝者選手権戦 朝日新聞 2014年3月25日
- ^ 井山裕太六冠が敗れ七冠遠のく【第53期十段戦本戦準々決勝】11/28
- ^ a b 井山裕太名人、過去最高1.7億円 5年連続の賞金王
- ^ 井山が防衛!5連覇達成で永世本因坊資格を獲得【第71期本因坊戦挑戦手合七番勝負第5局】
- ^ 井山本因坊、号「文裕」 地元・大阪で就位式
- ^ 高尾紳路九段が名人奪取 囲碁名人戦、井山の七冠崩れる
- ^ a b c 第22回 LG杯朝鮮日報棋王戦
- ^ 期せずしてこの5日前の10月12日に将棋界で七冠を達成した羽生善治が 13年ぶりに1冠に後退している。
- ^ 井山裕太がベスト4進出 国際棋戦LG杯 産経ニュース
- ^ 井山ベスト4!!!! 準決勝は柯潔と激突【第22回LG杯朝鮮日報棋王戦準々決勝】日本棋院
- ^ 中国围棋等级分(17.10.31)
- ^ 井山裕太七冠、世界最強の中国棋士破り決勝へ LG杯朝鮮日報棋王戦
- ^ 大竹英雄 日本棋院
- ^ 朝日新聞 2018年2月8日15時17分
- ^ 第42期 棋聖戦 日本棋院
- ^ 井山7冠、世界ランキング1位に敗れる
- ^ [韓国・朴九段、ワールド碁連覇 井山王座は世界一逃す]
- ^ “十段戦第3局 井山裕太十段が勝って3連覇 七冠を堅持 「運がよかった」”. 2018年4月13日閲覧。
- ^ 第73期 本因坊戦
- ^ 井山6冠に後退 碁聖戦、許家元が奪取
- ^ 井山裕太七冠陥落 碁聖戦、許家元七段が最速タイトル 産経ニュース
- ^ "井山裕太本因坊が芝野虎丸王座の挑戦を退けて本因坊10連覇 歴代最多記録に並ぶ". スポーツ報知. 報知新聞社. 7 July 2021. 2021年7月7日閲覧。
- ^ “井山裕太、棋界を極めた男(2/3)”. 時事通信社. 2022年7月2日閲覧。
- ^ 井山初の1億円 日本棋院賞金ランク 朝日新聞2013年1月29日付。
- ^ 井山六冠、最多勝 囲碁2013年成績 朝日新聞2014年1月7日付。
- ^ 囲碁・井山棋聖が初防衛 山下九段を4勝2敗で退ける 朝日新聞2014年3月13日。
- ^ 井山名人敗退、七冠独占遠のく 囲碁・十段戦 朝日新聞2014年1月23日。
- ^ 井山が初代覇者 棋戦優勝者選手権戦 朝日新聞2014年3月25日。
- ^ 『官報』号外第97号、令和4年5月2日
- ^ “令和4年春の褒章 受章者 東京都” (PDF). 内閣府. p. 2 (2022年4月29日). 2023年5月4日閲覧。
- ^ 公式戦のみ。女流棋戦・地方棋戦(王冠戦・関西棋院第一位決定戦など)は除く。
- ^ “左手打ちの囲碁棋士・井山裕太(23歳2カ月)が史上最年少4冠 - レフティやすおの新しい生活を始めよう!”. 左手打ちの囲碁棋士・井山裕太(23歳2カ月)が史上最年少4冠 - レフティやすおの新しい生活を始めよう!. 2021年12月1日閲覧。
- ^ a b Kachikiru zuno.. Yuta Iyama, 裕太 井山. Gentosha. (2018.4). ISBN 978-4-344-42716-7. OCLC 1035564924
- ^ “井山棋聖、棋聖戦7連覇 歴代2位の記録達成:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “碁界の新時代を担う令和三羽烏にインタビュー(NHKテキストビュー)”. Yahoo!ニュース. 2021年12月2日閲覧。
- ^ 万波奈穂が執筆するブログ「日本棋院埼玉県支部連合会」より
- ^ 2017年10月25日 朝日新聞
- ^ a b c 10億円獲得「井山裕太」 囲碁七冠の体力作りは「ビリーズブートキャンプ」? デイリー新潮
- ^ Ishii, Kunio; 石井邦生. (2009). Waga tensai kishi iyama yūta. Tōkyō: Shūeishaintānashonaru. ISBN 978-4-7976-7195-7. OCLC 456523083
- ^ 囲碁の井山裕太四冠が再婚 お相手は25歳の一般女性 朝日新聞デジタル 2019年7月25日。
- ^ タイトル50期、7大タイトル最多も更新 毎日新聞
- ^ 中央日報日本語版
- ^ 日本放送協会. “羽生善治×井山裕太 前人未到の世界を語る”. NHK クローズアップ現代+. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “特別対談:羽生永世7冠×井山7冠(その1) 大局読む、創造の力”. 毎日新聞. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “羽生善治×井山裕太(将棋棋士 / 囲碁棋士) | 情熱大陸”. www.mbs.jp. 2021年12月1日閲覧。
- ^ Shoun o tsukamu : Taikyoku mo bijinesu mo kachitsuzukeru hito niwa riyu ga aru.. Koji Tanigawa, Yuta Iyama, 浩司 谷川, 裕太 井山. Chichishuppansha. (2014.5). ISBN 978-4-8009-1035-6. OCLC 900807047
- ^ “渡辺明と井山裕太、名人対談 AIに「すごく息苦しい」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年12月1日閲覧。
- ^ “藤井聡太が井山裕太に教えを請う、将棋と囲碁の若き天才が初対談”. ダイヤモンド・オンライン (2017年6月30日). 2021年12月1日閲覧。
- ^ “囲碁界の転換点だった碁聖戦 就位式で井山4冠明かす(オーヴォ)”. Yahoo!ニュース. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “平成28年8月19日 井山裕太棋士に名誉市民称号を贈呈 | 東大阪市”. www.city.higashiosaka.lg.jp. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “東大阪市囲碁フェスティバル | 東大阪市”. www.city.higashiosaka.lg.jp. 2021年12月2日閲覧。
井山裕太
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 08:34 UTC 版)
力戦派。地に辛い碁も厚い碁も柔軟に使い分ける。全局的な発想に長けており、定石研究も積極的に行っている。また、常に最強手を選び、妥協しないことでも有名である。
※この「井山裕太」の解説は、「棋風」の解説の一部です。
「井山裕太」を含む「棋風」の記事については、「棋風」の概要を参照ください。
井山裕太
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/17 00:33 UTC 版)
1996年(平成8年)の冬、解説を務めていた読売テレビ放映の「ミニ碁一番勝負」という番組で、当時6歳の後の七冠王井山裕太に出会う。小学生前にもかかわらず碁を覚えて1年で3段になった井山に驚き、その後大人たち相手に5人抜きチャンピオンになったのを見て弟子にすることを望んだ。小学1年生7歳になったときに正式に井山を弟子に取る。 まだ幼く一人っ子の井山を内弟子にするわけにはいかず、通いの弟子にするには電車で2時間半もかかるため断念した。そこでそのころ盛んになりつつあった電話回線を使ったネット碁を利用し、週二日・1日2局の割合で打った。各45分使い切ると1手30秒の秒読みで、一局終わるたびに電話でポイントを指摘した。囲碁用語がわからない場合は井山の祖父が通訳した。また月2、3回は関西総本部で実際に会って打った。囲碁の世界では、師匠が弟子と実際に対局して指導するのは、極めて稀なことだった。 初手合が6子で4段くらいだった井山はその後目を見張る上達を見せ、やがて5子になり1年生の終わり頃には4子(6段ほど)になった。少年少女囲碁大会・小学生の部で2年連続優勝した後中国北京の大会に武者修行に行かせたりもした。 井山が小学3年の10月に関西総本部の院生になってからは、土曜と日曜に行われる院生対局の講評が指導の大きな比重を占めるようになった。井山が感想を書き込んだ棋譜を調べて送り返すという方法をとった。書簡でのやりとりをという距離をおいたやり方で自分で考え、反省・発見させる力をつけさせた。また、小学4年生からは詰碁の本を渡した。小学6年の頃にはネット対局の手合割は井山の先に進み局数は1000局にも達した。 平成13年度に井山は入段。12歳での入段は林海峰・橋本昌二・結城聡に並ぶ記録であった。入段してからはネット碁を卒業し週一回関西総本部で会って一局か二局打つことになった。中学に入る頃は互先でいい勝負だったが次第に石井が勝てなくなり、4局打って1勝3敗のペースになった。途中からは20連敗を喫した。この時以来、人に尋ねられるたびに「はい、弟子に教えてもらっています」と応えるようにした。師弟戦は井山の手合が忙しくなって自然に消滅した。 その後井山は数々の最年少タイトル記録を塗り替えトップ棋士になり、囲碁界史上初となる七冠を達成するなど日本を代表する棋士となっていった。
※この「井山裕太」の解説は、「石井邦生」の解説の一部です。
「井山裕太」を含む「石井邦生」の記事については、「石井邦生」の概要を参照ください。
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