特殊AC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 11:25 UTC 版)
「アーマード・コア (架空の兵器)」の記事における「特殊AC」の解説
シリーズ中にはプレイヤーが使用することの出来ない特殊機体及びAC用パーツが存在する。多くが企業によるワンオフ機や、旧世代の遺物などとなっている。 CHAOS CHAOS(Chrome Hyper Automatic Operation System)シリーズは初代『AC』においてクロームが開発した無人ACであるが、その形状はプレイヤーが使用可能なACのそれとは大きくかけ離れたものとなっている。 ムラクモの高性能機に対抗するために開発された機体であり、無人機という機体特性上、パイロットの肉体的限界を考慮する必要がない事から、通常のACを上回る機動性能を有する。『人間狩猟機』(Menschenjäger)という別名を持つ。ハリアー CHAOSシリーズの量産型。固定武装としてパルスライフルを腕部に内蔵している。また各接続部にミサイルポッド等の追加武装を施す事が可能である。 ハンター CHAOSシリーズの上位機種。有人機における指揮官機的位置づけであり、ハンター1機でハリアーを10機前後管制できる。基本構造は変わらないものの、固定武装がプラズマライフルに強化されている。 ムラクモ製量産型AC 初代『AC』及び『ACPP』に登場したムラクモ製ACはプレイヤーが使用することの出来ないCOM限定の機体である。機体の詳細は以下の通り。有明(アリアケ) ムラクモ製量産型ACの基本形。避弾経始を重視しており、装甲厚はそれほどではない。軽装備であり、警備用とされる。 『ACPP』にてスミカが搭乗した"コーラルスター"もこの機種である。 陽炎(カゲロウ) 特殊任務用の高機動型。非正規作戦に投入される事も多く、全ての部品から出所を表すものは抹消されている。 『ACNX』にて再登場を果たすが、肩部装甲など、一部のデザインが変更されている。 狭霧(サギリ) 背部にミサイルポッドを装備したタイプ。武装・装甲ともに強化されており、積極的な戦闘を目的としている。 不知火(シラヌイ) 肩部や脚部に爆発反応装甲を施し、ジェネレータの強化などを行った重装甲・大出力タイプ。 ただし、この増加装甲を複合装甲とする記述もある。 クローム高級量産型AC 『ACPP』にてスティンガーが搭乗したヴィクセン及びそのベース機であるヴェノムは、プレイヤーが使用することが出来ない。ヴェノムは設定のみの存在で、ゲーム中にも登場しない。ヴィクセン用のパーツは『NX』でリメイクされ、そちらは使用可能。 詳細は以下の通り。ヴェノム 汎用コアを中心に構成された軽量2脚型AC。平面のみで構成された装甲と極端に長い腕部が特徴。マニピュレーターは4本指であり、小指が省略されている。 ヴィクセン ヴェノムをベースとして開発された機体。本来はクローム内部のエリート部隊のみに配備されている機体だが、作中にはスティンガーが搭乗した機体のみが登場する。 『ACPP』版設定では、固定武装として胸部にプラズマキャノンを有し、グレネードランチャー付きの20mmマシンガンとプラズマトーチを2本内装したシールドを携行する。ただし、実際のゲームにおいて登場する際はバースト式のレーザーライフルを装備しており、プラズマキャノンも使用していない。 『AC2AA』の隠しボスとしても登場し、この際も20mmマシンガンではなく3点バースト式のレーザーライフルだが、バレル下部にグレネードランチャーが追加されている。プラズマキャノンは拡散するタイプとなっている。 『ACNX』においては通常のACの一アセンブルとして位置づけられているため、構成する各パーツを自機に使用することが可能。デザインも若干変更された他、ゲームシステムの関係上、幾つかの装備が省略されている。 ナインボール 『AC』、『ACMOA』、『AC2AA』に登場する無人の二脚型兵器。外観はおろかコクピットすら通常のACと同じものが備わっているが、実態はAIチップで操作されるロボット兵器であり、ACとは似て非なるものである。謎多きトップランカーを隠れ蓑にしたレイヴンズ・ネストの実質的な直接戦力であり、影響力の大きくなりすぎたレイヴンや企業、ネストの実態を探ろうとする人間などに対する実行力として運用されている。 外見はプレイヤーが入手できるパーツと同じだが、性能の設定値は独自であるため同じ動きは出来ない。 武装も同じ外見の物があるが、連射速度が遥かに早くなっている。ナインボール(ナインブレイカー版) 『ACNB』にて登場する「ナインボールを再現した」AC。基本的な武装は従来のナインボールと同じだが、パルスライフルが、リニアライフルに変更されている。『NB』はあくまで「プレイヤーの技術向上のため」のゲームであり、従来のナインボールの様に「イレギュラーの抹殺」を行わない。プレイヤーが課されたトレーニングを全てこなした時に現われる、いわば「プログラムの最終目標」である。尚、エンブレムは微妙にビジュアル化されている。 同じアセンブル、カラーリングのAC「ベイビーズブレス」という機体が『ACLR』に登場する。 ナインボール・セラフ 『ACMOA』に登場する無人の二脚型特殊AC。ナインボールの上位機種にあたり、ナインボールでは対応が困難な存在=イレギュラーの粛正に投入される。背部の大型ブースターユニットが特徴で、飛行形態への可変機構を有する。パルスキャノンやミサイル、レーザーブレードを装備しており、高威力のブレード光波を放つことも可能。 『AC2AA』ではストーリークリア後に戦える隠しボスとして登場。外見や武装など、過去作と遜色なく再現されている。 同社が開発したPS3ゲーム『Another Century's Episode:R』の隠しボスとしても登場し、特定の隠しミッションのみプレイヤーが操作できる。このセラフはV.I.シリーズにてリファインされた外見を元にしており、両肩(エクステンションの位置)に追加パーツを装備するほか、搭載する武装も従来のものに加え、光学迷彩(ECM)、オービットキャノン、さらには『AC4』『ACfA』に登場するプライマルアーマー、アサルトキャノンなどのコジマ兵器が追加されている。 セラフとは熾天使の意。 飛行形態へと複雑な変形をするACはシリーズを通してナインボール・セラフ以外に登場していない。 デザインは『AC4』でメインのメカデザイナーを担当する可児裕行。BLACK ONE(アナザー・セラフ) 小説『ARMORED CORE BRAVE NEW WORLD』に登場する黒いナインボール・セラフ。作中では「BLACK UNKNOWN」と呼ばれる。 作中には「ドラコーン計画」指揮官機として開発された機体である。 なお、『Another Century's Episode:R』では同機は隠し敵「量産型ナインボール・セラフ」として登場。前述のナインボール・セラフと同じ追加武装が追加されている。 I-C003-IN 『AC3SL』に登場する無人の重量二脚型AC。サイレントラインに近づくものを無差別に攻撃するようプログラムされている。左腕のブレード、背部のグレネードとデュアルミサイルのほか、右腕には大型プラズマキャノンを装備しており、発砲時には両腕で保持したそれからプラズマ弾を5連射する。 I-CFFF-SERRE 『AC3SL』にて登場する二脚型兵器。サイレントラインの管理者「IBIS」を守護する無人AC。右腕のプラズマライフル、左腕のレーザーブレード、背面のレーザーユニットを装備する。ある程度のダメージを受けるとレーザーユニットを放棄して高速機動形態に移行する。メッセージ中に『XA-26483』というコードが出るが、I-CFFF-SERREの事を指すのか管理者の事を指すのか、或いは他の何かを指すのか、定かではない。 RUSYANA 『ACNX』にてキサラギが独自に開発した2脚型AC。コアパーツ"RAKAN"以外はプレイヤーが使用することは出来ない。頭部パーツのみバグで出現させることは出来るが、ミッションなどで使用することは不可能。 腕部はパルスキャノンの武器腕であり、ホバークラフト状の機能を持った脚部は通常の人型2脚パーツと異なり、フロート脚部のように浮遊して移動する機能を持つ。名称は盧遮那仏に由来する。 UNKNOWN(アーマード・コア型) 『ACNX』に登場する軽量二脚型の自律戦闘兵器。ナービスが発掘し、キサラギ内部の強硬派が起動させた新資源に関連する施設の破壊を請け負ったプレーヤーが戦うことになる。背中にキャノン砲を装備し、砲撃形態への変形機構を持つ。 ミナーヴァ 公式小説『ARMORED CORE FORT TOWER SONG』に登場する機体。 テキスタン連邦共和国の要塞都市、パスカに存在した旧世代の技術を用いた機体であり、同都市の守備隊主導で開発された。 軽量二脚型の機体で、コア前面にセンサー類を集約させる設計のため頭部は無く、胴体前方が大きく張り出している。このほか華奢な手足やテールスタビライザーの存在など、他作品に登場する機体と比較しても異彩を放つデザインが特徴。 T0~T3と呼ばれる試作型と、それらの実験データを参考に各試作機の特殊機能を全て搭載した完成型が存在し、専用に開発された軽量タイプのライフルが用意されている。T0 各部パーツの動作テスト用の機体。他のミナーヴァとは異なり、特殊装備の類は搭載されておらず、性能面では通常のACとさほど変わらない。 T1 対電子機器兵器『フリッカーシステム』およびカイルスフィールドディスチャージャー搭載機。 フリッカーシステムは電磁波、熱、光学、音響その他のセンサーを無力化する機能を持つが、接触型の集音マイクなど単純な構造のものは欺瞞出来ず、使用時には高熱が発生してしまう。カイルスフィールドは一種のナノマシンであり、機体の防壁となるほか、フリッカーシステムの発する高熱の冷却にも利用される。 カイルスフィールドディスチャージャーは本作と同様の世界観で展開される漫画作品『ARMORED CORE TOWER CITY BLADE』においても登場する。 T2 新型複合センサー搭載機。 センサーの性能はフリッカーシステムで無力化できる程度。 T3 超演算プロセッサ搭載機。作中には名前のみが登場する。 超演算プロセッサは非常に高度なレベルで戦術的な予測を行うもので、殆ど予知能力にも等しい性能を持つ。ただし、この装置を使用している際は膨大な熱量を放出するため、冷却用のカイルスフィールドの消耗が著しいものとなる。 なお、超演算プロセッサは本作と同様の世界観で展開される漫画作品『ARMORED CORE TOWER CITY BLADE』においても登場する。 完成型 T1~T3の機能を全て搭載したモデル。コア部分に収納しきれなかったセンサー類を搭載するため、このタイプのみ頭部を有する。 パルヴァライザー 『ACLR』に登場する自律戦闘兵器。バーテックス拠点であるサークシティ最下層部のインターネサインで製造され、無差別破壊行動を行う。その際の戦闘データはインターネサインに送られ、そこから新たな戦術を学習していくという、無人兵器の一つの究極系でもある。 劇中では四脚型、タンク型、二脚型、フロート型、飛行型、飛行型最終形態の6形態が製造され、全機共通して両碗にロングブレード、両肩にはレーザーキャノンを装備し、最終形態のみホーミングレーザーや『AC4』のプライマルアーマーを思わせるシールドも用いる。パルヴァライザーは「粉砕するもの」という意味。 00-ARETHA(プロトタイプネクスト) 『AC4』および『ACfA』に登場するレイレナード製試作型ネクスト。『fA』においてはORCA旅団で運用された。イェルネフェルト教授が遺した設計図を基にして開発されている。 通常のネクストより一回り大きい機体であり、コア上部と一体化した頭部、異様に長い腕部など、異質な特徴を有する。 五連装ガトリングガンとコジマキャノンで武装し、ネクストACを遥かに上回るクイックブースト能力を持つ。また『fA』のアサルトアーマーとよく似た、大規模な爆発を起こすことがある。 『AC4』ではラスボスで、ジョシュア・オブライエンが乗り込んでプレイヤーに戦いを挑んできた。 クイックブーストは「テレポート」と称される程の超高速機動を発揮し、装備された武装はいずれも高い攻撃力を有している。しかし、高速機動は人間の限界を遥かに超える高Gをパイロットに与え、更に武装や機動力は周辺に深刻なコジマ汚染を引き起こしている。この為、イェルネフェルト教授の手で試作機は破壊されたが、設計図が密かにレイレナードの手に渡っていた。 N-WGIX/v 『ACVD』に登場する大型兵器。搭乗者は死神部隊部隊長J。出撃時に大型の追加ブースターを装着しており、この状態では航空機のようなシルエットとなる。 特徴として特殊な緑色の粒子を用いたジェネレータを搭載していることが挙げられ、これによって莫大な出力を発揮すると共に同粒子を機体周辺に滞留させることで強靭な防御力を発揮している。 なお、この粒子については周囲の環境に対する強度の有害性が確認されている。 特殊なカスタマイズが為されたと思われる高性能なジェネレータを搭載しており、内部の粒子を高密度に爆縮・開放することで、瞬間的に巨大なエネルギーを取り出すことができる。これを推進力に変換することで、常識外の加速を可能にしている。 また同エネルギーを敵となる対象に向かって放出し、武器として用いることも可能である。 第一戦では積極的な突撃で“謎の爆発攻撃による短期決戦”をしかけてくるが、それで隙を突かれてダメージを被ると、第二戦では機体のオペレーションをパターン2に移行させ、“スリップダメージによるAP切れを狙った引き撃ち”に作戦を変更してくる。 大きさも5m(もしくは7m)と設定されたVシリーズACの倍くらいあり、その姿は『ACfa』に登場した看板機体、ホワイト・グリントに酷似している。
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