爆縮とは? わかりやすく解説

ばく‐しゅく【爆縮】

読み方:ばくしゅく

爆弾起爆火薬などで生じ燃焼現象全方向から均一に燃焼圧力をかけることによって生じ内部圧力高圧化上昇発火現象で、利用には高度な燃焼制御技術要する原爆起爆方式の一技術。⇔爆発


爆縮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/24 00:32 UTC 版)

爆縮(ばくしゅく、: implosion)とは、爆薬・レーザー・電磁力などの力を瞬間的に中心に向けて集中させ、物体を内側に押し潰す現象・手法のこと。

概要

爆縮とは、爆薬やレーザー、電磁的な駆動などのエネルギーを意図的に内向きに集束(あるいは反作用を利用して内向きの圧力を生成)し、対象を短時間で高圧に圧縮するプロセスを指す。爆縮は対称性や時間的制御が重要で、物理学(核融合研究、衝撃波物理)や軍事・工学(解体)等の幅広い分野で用いられる。

レーザー核融合では、爆薬の代わりに高エネルギーのレーザーを燃料ペレットの表面に照射する。レーザーによってペレットの表面が瞬時に高温でプラズマ化し、外側へと吹き飛ぶ。その反作用として内向きの圧力が働き、燃料全体が全周囲から急速に圧縮される。これが爆縮であり、核融合に必要な高温高圧状態を作り出す仕組みである。

爆破解体(建物の内向き倒壊)でもimplosionという語が用いられるが、これは爆薬で全体を一気に吹き飛ばすのではなく、支持部材を戦略的に取り除くことで建物が敷地内に崩れるように設計された手法を指す。高度な解体では、単純な炸薬だけでなく鋼材を溶断するためのテルミットや狙った箇所に膨張力を与える薬剤等を使用し、より破壊の制御性を高めることがある。

注意点として、爆縮は単に爆発物を爆発させれば生じるものではない。火薬や燃料の燃焼が低速、あるいは一方向に進む場合は、衝撃波ではなく燃焼ガスの噴射(ロケット効果)になるため、収束的な圧縮には至らない。

高圧で爆縮させるためには成型炸薬等を使用し全方向から均一に力をかける必要があり、爆縮を正確に制御する高度な技術が求められる。このため爆縮型核爆弾は簡単には作れない。

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