プルトニウム原爆の課題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/27 05:58 UTC 版)
「爆縮レンズ」の記事における「プルトニウム原爆の課題」の解説
プルトニウムを用いる原子爆弾では、確実に核分裂反応を起こし、超臨界状態にするために、周囲から強い力をかけて中心部を圧縮する必要がある。このように、周囲全体から圧縮をかけることを、インプロージョン(爆縮)という。 爆縮には、火薬が燃焼した時に発生する衝撃波を用いる方法が考案されたが、中心に球形のプルトニウムを置き、その周囲を火薬でぐるりと包み込んで、電気仕掛けで複数の位置から点火しただけでは、それぞれの点火位置から最も近いプルトニウムだけに力(圧縮力)が先に到達してしまい、核分裂反応が発生しない。また、圧縮力の到達にむらが生じると、プルトニウムもろとも木っ端微塵に飛び散ってしまうため、プルトニウムの周囲全体に均等な力を同時にかけ、圧縮力が逃げないようにすることが必要とされた。
※この「プルトニウム原爆の課題」の解説は、「爆縮レンズ」の解説の一部です。
「プルトニウム原爆の課題」を含む「爆縮レンズ」の記事については、「爆縮レンズ」の概要を参照ください。
- プルトニウム原爆の課題のページへのリンク