プルトニウム精製の困難さ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 08:57 UTC 版)
「不完全核爆発」の記事における「プルトニウム精製の困難さ」の解説
核兵器として用いられる、いわゆる兵器級プルトニウムでさえも、Pu-239の濃度が93パーセント以上のものであり、ましてや、通常の軽水炉の使用済み核燃料から精製して取り出される原子炉級プルトニウムではプルトニウムの50から60パーセントしかPu-239が含まれていない。 そのため、マンハッタン計画当時、Thin-man(やせ男、の意。ファットマンに対して)というコードネームでプルトニウム砲弾型原爆も平行して開発計画を立てていたアメリカは、開発をあきらめ、砲弾型はウラニウム235を材料に開発せざるを得ず、また、プルトニウム原爆では、技術的に難易度が高い爆縮型を開発するほかなかった。しかしながら、プルトニウムを核兵器として用いる際のこのような高い技術的障壁が、核兵器製造技術を拡散させないことに一役買うことになったのである。 また、プルトニウム自体、扱うには高度な技術を要する。
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