爆縮レンズの原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/27 05:58 UTC 版)
マンハッタン計画の科学者らは、爆破加工に用いられていた爆薬レンズを応用し、燃焼速度の速い火薬と遅い火薬を組み合わせる方法を考えた。 球形のプルトニウムの周囲を火薬で包むという構造は同じだが、前述のように点火位置に近いプルトニウムだけ先に衝撃が伝わる事を防ぐために、遅い火薬をコブ状に追加した。これにより、点火位置の近くで先に伝わってしまう圧縮力が、速度の遅い火薬のコブで減速され、少し遅れてプルトニウムに到達するようになる。逆に、点火から離れた位置では速い火薬が多くなっているため、圧縮力が高速で伝わるようになり、球形のプルトニウムの全ての位置で、圧縮力と伝わるタイミングが一致するようになった。 この圧縮力の伝わり方がレンズの中の光に似ているため、爆縮レンズと呼ばれた。
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