爆羅漢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 02:16 UTC 版)
「OUT (井口達也・みずたまことの漫画)」の記事における「爆羅漢」の解説
流山を拠点とする中堅規模の暴走族。先代までは硬派な走り屋集団であり斬人とも友好的な関係であったが、後述の下原三兄弟(通称、ゲバラ三兄弟)を初めとする8代目が取り仕切るようになってからは他の暴走族へのを襲撃を重ね、犯罪寸前の荒行を繰り返し規模を拡大していた。そして斬人をも手中に収めるべくゲリラ戦を繰り返していたが、タイマン3本勝負で負け越したことでチームは解散となった。 下原 一雅(しもはら かずまさ) 下原三兄弟の長男であり、爆羅漢のNo.1。19歳。黒い長髪が特徴。地元・流山にある大手建設企業社長の跡取り息子である。 常に微笑を絶やさず物腰柔らかな印象があるが、敵を痛めつけることに快感を覚える危険人物であり、失敗を犯したチームのメンバーに対しても執拗な拷問を加えるため、メンバーからは非常に恐れられている。実力は非常に高く、相当な実力者と言われていた北松戸の暴走族「ネイバーフッド」の総長・張川とのタイマンでは、「不利になったら総力戦に持ち込む」と弟の賢三からは不安視されていたものの、実力の差を見せつけ圧倒し一方的に痛めつけ勝利した。 斬人との抗争では、1勝1敗の状態で最終戦で丹沢と対峙。勢力維持のために手打ちにして同盟を組もうと持ちかけるも、断られたため予定通り勝負を行ったが、丹沢の実力に圧倒され惨敗。直後、丹沢に拘束され凄惨な拷問を受け、解放後にこれまでの荒行が明るみに出て賢三を除く幹部らと共に逮捕された。 下原 孝二(しもはら こうじ) 下原三兄弟の次男であり、爆羅漢のNo.2。18歳。188センチメートルの要以上の巨体と、坊主頭と常に口を覆うバンダナが特徴のバトルジャンキー。兄・一雅から過去に鋏で口の端を何ヶ所も斬られている。 斬人との抗争では、要が単独で居るところにゲリラ戦を仕掛け、有利に勝負を進めていたが要の気合に圧倒され敗北。要の優しさから拘束されることもなく見逃される形となった。タイマン3本勝負では2戦目で圭吾と対戦。圭吾が数日前にナイフで脇腹を刺されていたことを知っていたため、脇腹を中心に攻撃するが圭吾得意の見切りで決定的なダメージを与えられず、逆にキックを繰り出した際に脚を掴まれ、片脚の膝を砕かれてしまい、立つこともままならない状態になった。しかし賢三が敗北し後がない状態の上に、一雅から上述の拷問を示唆するモーションを取られたため、ナイフを取り出し勝負を続けようとするが、圭吾の大量出血を心配した丹沢から2戦目は斬人の負けで良いという申し入れがあったため、勝利となった。 最終的に一雅が破れ丹沢により拘束されそうになると、頭を下げて見逃してくれと申し入れるが拒否され、2日後一雅が還されると同時に警察へ爆羅漢の解散を告げた。 下原 賢三(しもはら けんぞう) 下原三兄弟の三男であり、爆羅漢のNo.3。17歳。逆立てた金髪と、獣や悪魔のような口を模したデザインがプリントされたマスクを着用していることが特徴。マスクを外すと左下顎に火傷のような傷跡がある。三兄弟の末っ子という立場から、年長メンバーからは「ケン坊」と呼ばれている。メンバーを多数引き連れたゲリラ戦を得意とし、多対戦のときはチェーンで繋いだ2本の巨大スパナを使いこなす。 三兄弟の中では最も冷静沈着な性格で、チームのメンバーに行き過ぎた拷問を行う一雅を制止したり、メンバーの苦労を労ったりと穏健な態度で接しているため、チーム内では人望がある。しかしゲリラ戦で要を容赦なくワゴン車で撥ねるなど只ならぬ狂気も持ち合わせ、殺人を犯しているという噂まで立っており、丹沢からも「爆羅漢で一番ヤバいのはアイツだね」と言われている。ただし殺人に関しては、丹沢から質問された際に否定している。 兄の一雅・孝二は異母兄にあたり、賢三自身は父・雅弘と愛人との間にできた子である。幼少のころは愛人である母と2人暮らしの生活を送っていたが、雅弘と会えない日が続く苛立ちで母からは度々虐待を受けていた。そして賢三の小学生時代に母親は自殺、雅弘の本妻である一雅・孝二の母に引き取られ生活するようになった。一雅・孝二からは肉体的にも精神的にも暴力を振るわれていたが、そのためか孝二を倒せるほどの実力を身につけることとなった。 一雅を「大兄ぃ」、孝二を「中兄ぃ」と呼び表面上は慕っているものの、上述の理由から心底では憎しみを抱いている。その憎しみは暴力に対してではなく、幼少のころに母親を苦しめていた下原家そのものに対するという根の深いものである。 斬人との抗争では上述の通り得意のゲリラ戦で要を意識不明の重体に追い込むなど大打撃を与えていた。タイマン3本勝負では要の返しのために参加した達也と対戦。序盤は有利に勝負を進め、馬乗りになり達也の頭部を何回も殴打して勝負を決めたかに見えたが、油断した際に手指を砕かれ、ひるんだ状態で渾身の一撃を喰らいダウン。形勢逆転となった上に首を締め上げられ、気を失ったことで敗北となった。メンバーの介抱で意識を取り戻した後、喧嘩を振り返り達也ともども「アイツとやり合うのはもう2度とごめんだ」と強く感じていた。 爆羅漢の解散後、残党を集めチーム「名無死」を結成。狂乱鬼と「金次第でありとあらゆる協力をする」という同盟を結んでいる。狂乱鬼と行動を共にする海と協力する一方で、死亡したと思われた目黒が実は生きていることを把握していたにも関わらずそれを黙認するなど謎の多い行動を取る。同盟前から狂乱鬼の楽崎海とは交流があり、斬人との抗争中に斬人の年少メンバーに成りすまし潜入していた海と情報交換をしていた。 不良としては珍しく嫌煙家としての一面も持ち合わせており、海と共に達也の元へ訪れた際は、トレーニング後一服していた達也に対して運動後の喫煙の有害性を饒舌に語っている。 哲(てつ) 爆羅漢のメンバーで賢三の腹心にあたる大柄な男。本名は不明。達也と丹沢の初対面時に賢三と共にゲリラ戦を仕掛け、丹沢を連れ去ろうとするが一瞬のうちに凄まじい力で振り払われた上に返り討ちに遭い、危険を察知して気絶したフリをしていた。 爆羅漢解散後も賢三につき従い、名無死のメンバーとして活動している。ボーガンを使いこなす。 石川(いしかわ) 爆羅漢のメンバーで孝二と共に要を襲撃した五分刈り短髪の男。孝二が敗北し要に見逃して貰った後は、相棒の原西と共に斬人の内部情報把握のために嗅ぎ回るが露見し武藤達により拘束される。その直後要と面会になった際、上述の通り要は2人が爆羅漢のメンバーであったことは知っていたにも関わらず、要が「爆羅漢のメンバーじゃねぇ」と語ったことにより再び見逃される形となった。しかし結果的に情報取りに失敗したことにより、原西と共に一雅から凄惨な拷問を受けている。 その後賢三率いるゲリラ隊の一員として要・武藤の襲撃に参加。原西と共に要に対して申し訳なさを感じつつもバットで襲撃し、動きを抑えることで賢三に車で跳ね飛ばされるきっかけを作った。爆羅漢解散後の消息は不明だが、上述の「名無死」に背格好の似た人物がいる。 原西(はらにし) 爆羅漢のメンバーで孝二と共に要を襲撃した金髪ミディアムヘアの優男。常に石川と行動を共にしており、斬人抗争時の行動も石川と同じである。一雅の凄惨な拷問を受け、ネイバーフッドの張川が一雅に瀕死の重傷を負わされたことで、爆羅漢の命令に背くことや逆らうことへの恐怖を痛感し、石川にも何があっても逃げないよう言い聞かせていた。 上述の要・武藤の襲撃に参加した際、原西と共に要の動きを抑えた際に車の突撃に巻き込まれ、瀕死の重傷を負うこととなった。爆羅漢解散後の消息は不明だが、上述の「名無死」に背格好の似た人物がいる。
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