特殊なUIを備えたブラウザ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 19:27 UTC 版)
「ウェブブラウザ」の記事における「特殊なUIを備えたブラウザ」の解説
テキストベースブラウザ:(テキストブラウザ) ウェブページのテキストのみをレンダリングするウェブブラウザ。CUI環境で動作させることができる。スタイルシートや画像、動画といったテキスト以外のコンテンツはほぼ無視されるが、その分必要リソースが少なく動作速度も速い傾向にある。 アクセシビリティの観点から、音声ブラウザ等に対応させるためのテストにも利用される。 音声ブラウザ:コンテンツを音声として読み上げるブラウザ。原理はテキストブラウザと同じだが、読み上げ機能に特化している。 ヘッドレスブラウザ:通常のUIを備えず、レンダリング結果を画面に表示する代わりにファイル等で記録するウェブブラウザ。ウェブコンテンツの制作者がテストに利用することが多い。いわゆるウェブクローラーはそれ自身がヘッドレスブラウザとして動作している。 通常のブラウザと同じレンダリングエンジンを内蔵しており、単にHTMLを取得しただけではわからないスクリプトの動作結果やCSSによる装飾結果も確認できる。ヘッドレスブラウザはコマンドのパラメーターや、コンテンツ本体とは別に用意したスクリプト言語等を利用して制御する。 専用ブラウザ:特定ウェブサイトの閲覧に特化したブラウザ。ブラウザ独自のGUIを内蔵しているものでは、汎用ブラウザよりも操作性が優れる。2ちゃんねるブラウザのようにサーバから直接ローデータを取得してレンダリングするものや、HTTP以外の手段で通信しているものもある。 汎用ブラウザの拡張機能として実装されているケースもある。回線速度やハードウェアのリソースが潤沢ではなかった時代では有力な実装方法であったが、開発コストが大きい為廃れる傾向にある。 なお、スマートフォン用の「アプリ」は専用ブラウザ的な運用がなされているが、実態は特定サイトに接続を固定化された汎用ブラウザという事も珍しくない。 最小主義のブラウザ:UNIX哲学に基づいたブラウザ。ウェブページの解釈・表示のみを行ない、例えばタブやボタンを持たない。タイル型ウィンドウマネージャと併用されることが多い。UNIX哲学では、「一つのことを、うまくやれ」の精神が重要視される。Uzbl(英語版)等一部の(特にX向けの)ブラウザはこの教義をかなり厳密に守っていると言える。Uzblは2017現在も開発が続いているWebkit解釈によるウェブブラウザである。このブラウザは下部のステータスバーと呼ばれる一行の表示を除き、タブやその他一切のUIを持たない。操作は設定ファイル(多くの場合~/.config/uzbl/configというテキストファイルである)で定義され、標準ではVi風の鍵盤操作が定められている。最小主義と言ってもWebブラウザの本義は満たしており、UzblはAcid3を満点で合格している。これらのブラウザはウィンドウマネージャ(親和性の高いものにawesome、i3が挙げられる)によってタブブラウザのように操作できる。
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