パスカ
パスカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/23 16:51 UTC 版)
パスカ(paska, ウクライナ語: паска)は、ウクライナ、ルーマニア、ポーランド、スロバキア等の中欧・東欧の国で復活祭の期間中にキリスト教信者が食べるパンである。アメリカ合衆国、カナダ、イギリス等、該当地域からの移民が多い国でも食べられることがある。パスカはバター、卵、砂糖から作られる。またつや出しに卵と水を混ぜたものが使われる。
パスカの様々な特徴にはキリスト教の象徴が関連付けられている。例えばパスカの中身は、黄色と白色の渦模様になっているが、これはキリストの復活を、白い部分は聖霊を表していると言われている。また、マラスキーノ・チェリーが入れられる場合もあるが、これはキリストの復活を祝したロイヤルジュエルを象徴していると言われる[1]。
ウクライナなどではパスカや卵などの食材をバスケットに詰め、そのバスケットを復活祭の朝の奉神礼(礼拝)の際に教会に持ち寄り、司祭などの聖職者から清めと祝福を受けたのち、バスケットを持ち帰り家族一同でその食材を食するのが習慣である[2][3][4]。
パスカは、卵、牛乳、ビートをホースラディッシュ、キルバサと混ぜたチーズに似た淡白な甘さの「フルドカ」と呼ばれるカスタードと一緒に食べられる。
アメリカ合衆国でのパスカ
アメリカ合衆国には、メノナイトとモロカン派によって持ち込まれたと考えられており、アメリカ合衆国中西部でピエロギやキルバサ等の西ヨーロッパから伝わった他の食物とともに食べられる[5][6]。
アメリカ合衆国のパスカは小麦粉、クリーム、砂糖、卵、バター、固形イーストから作られる。スライスしたものにカッテージチーズと卵黄から作られたチーズスプレッドが塗られることもある。白いアイシングが施されることや虹色に着色されることもある。アメリカ合衆国の一部で作られるホワイトレーズンを使ったものは、「天国から降りてきた生きたパン」を象徴していると言われる[7]。このパンは、伝統的に復活祭の日に食べられる[8]。
出典
- ^ Joan Halmo Celebrating the church year with young children Liturgical Press, 1988 ISBN 0814615805, 9780814615805 159 pages page 43
- ^ “侵攻2カ月 在日ウクライナ人ら 復活祭祝う”. 産経ニュース. 産経新聞 (2022年4月25日). 2022年6月5日閲覧。
- ^ “ウクライナ各地でイースター「今年はみんな離ればなれ」、規模は縮小:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞 (2022年4月22日). 2022年6月5日閲覧。
- ^ “Paska | Traditional Sweet Bread From Ukraine | TasteAtlas”. www.tasteatlas.com. 2022年6月5日閲覧。
- ^ James M. Anderson [Ethnic groups in Michigan] Michigan Ethnic Heritage Studies Center Ethnos Press, 1983 University of Michigan 301 pages page 71
- ^ Carolyn Louise Moore Zeisset A Mennonite Heritage: A Genealogy of the Suderman and Wiens Families, 1800-1975 Zeisset, 1975 University of Wisconsin - Madison 348 pages
- ^ Lisa A. Alzo Slovak Pittsburg Arcadia Publishing, 2006 ISBN 0738549088, 9780738549088 127 pages page 114
- ^ Frederic Gomes Cassidy, Joan Houston Hall Dictionary of American regional English Harvard University Press, 2002 ISBN 0674008847, 9780674008847 1040 pages page 48
関連項目
パスカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 08:25 UTC 版)
大阪府在住。フリーライター、自由律俳人。「デイリーポータルZ新人賞2020」にて記事部門の優秀賞を獲得し、2020年7月から登場。
※この「パスカ」の解説は、「デイリーポータルZ」の解説の一部です。
「パスカ」を含む「デイリーポータルZ」の記事については、「デイリーポータルZ」の概要を参照ください。
「パスカ」の例文・使い方・用例・文例
- 昨日の気圧は 980 ヘクトパスカルだった.
- 気圧の表示がミリバールからヘクトパスカルに切り替わった.
- 台風 24 号の中心示度は 895 ヘクトパスカル.
- 台風 24 号の中心気圧は 895 ヘクトパスカル, 半径 280 キロ以内は秒速 25 メートル以上の暴風となっている.
- 水圧機はパスカルの原理の応用である
- パスカルで書かれたプログラムのコンパイラ
- パスカルは単に実行されるルーチンの名前を与えることによってコールを行う
- ナバホ族が用いるアサパスカ語族の言語
- フーパ族が話したアサパスカン語族の言語
- マトール族によって話されるアサパスカン語
- アタパスカ語を話し、カナダ西部とアラスカ州中部の北極圏近くの地域に住む北米インディアン
- 砂漠の南西部に移り住んだアサパスカン族の人々(アリゾナからテキサスと南はメキシコにかけて)
- カリフォルニア州トリニティ川流域のアサパスカ族
- カリフォルニア州北西部のアタパスカ族
- アリゾナ州、ニューメキシコ州、ユタ州に移住したアタパスカ族
- オールパーパスカットという,髪のカット方法
- ヘクトパスカルという,圧力を表す単位
- パスカル言語というプログラミング言語
- パスカルの法則という,流体静力学の原理
- パスカル・コット氏は,自作の特殊な高解像度カメラを使ってこの絵の元の様子や色を明らかにしたと主張している。
- パスカのページへのリンク