寺坂グループ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:08 UTC 版)
寺坂を筆頭とするE組の同級生の5人組。当初は4人で、殺せんせーに反抗的なグループとしての位置づけであったが、数々の経験を経てクラスと殺せんせーに馴染んでいっている。一学期期末テストでは殺せんせーに一泡吹かせるため協力し、4人揃って家庭科で学年1位を取り夏休みの暗殺に貢献した。9月よりイトナが加わり5人になる。 寺坂 竜馬(てらさか りょうま) 声 - 木村昴 / なし / 小池謙一 演 - 菅原健 出席番号16番。粗暴な性格をした刈り上げが特徴の大柄な男子生徒。 授業態度も暗殺にも不真面目で成績もE組で一番悪く、殺せんせーに対し反抗的な態度を示す数少ない生徒であり、元からいた生徒の中では、殺せんせーとクラスに馴染むまで時間がかかった生徒である。体格の良さもあって、暗殺に消極的なときでも烏間からは本気になれば戦力になると見られており、カルマからも体力と実行力を買われている。 小学生の頃から典型的なガキ大将で、体格の良さと粗暴さで弱者を支配し、自分のステータスを保っていた。公立校の中では成績上位だったため進学校の椚ヶ丘中学校に入学するも、入学後はそれまでのやり方が通用しなくなり、クラスでも孤立し学年中の嫌われ者になってしまっていた。E組に落とされて以降再び支配欲に駆られた行動に出るが、殺せんせーの出現により叶わなかったことから反抗し続けていたため、E組の中でも浮いた存在になり、遂にはグループ内の他の3人にも愛想を尽かされてしまう。一時期はその際の疎外感をシロに付け込まれ、彼の暗殺計画にE組を巻き込んで危険な目に遭わせてしまうが、カルマに叱責されたことで深く後悔しながら改心し、カルマの戦術を実行する形で殺せんせーの援護に向かいシロとイトナを撤退させ、結果的にE組に馴染むことになる。このときにシロから渡された金で、殺せんせー暗殺用として警棒型スタンガンを購入する。 普久間殿上ホテルの戦いでは、前述の事件の負い目から、ウイルスに感染していることを隠してミッションに参加。スタンガンを使い、警備をしていた鷹岡の部下を気絶させることに成功する。さらに渚と鷹岡の戦闘においても、激昂した渚に活を入れることで彼の頭を冷やし、スタンガンを投げて渡した後に渚の勝利を見届ける。また、二学期には、イトナが自分同様にシロに利用され見限られた際に、自ら世話を買って出て諭し彼の心を開かせている。 竹林とは確執があったが、竹林行きつけのメイド喫茶に彼と共に入ったことがきっかけで溝を埋めている。また自身もメイド喫茶にはまり、遂には勧誘派になっている。 7年後は根性と体力をとある政治家に買われ、学生の身ながら秘書業務を行っており、卒業後はそのまま採用され、本格的に代議士を目指している。 村松 拓哉(むらまつ たくや) 声 - はらさわ晃綺 / 宮本誉之 / なし 演 - 高尾勇次 出席番号24番。寺坂の取り巻きの一人で、出っ歯が特徴の男子生徒。 軽い性格をしており、普段はにやけた表情を浮かべている。実家はラーメン屋。E組の男子では料理の腕前は一番であるものの、実家のラーメンは頑固な父の影響で、不味いまま改善されていないため、殺せんせーに経営学を勧められ、将来店を立て直すことを目標にしている。母親がジャニーズファンで、名前の由来は木村拓哉のため、名前に対してコンプレックスがある。 寺坂に黙って殺せんせーの勉強の補習を受けたことで全国模試の成績が上がり、反抗心は薄れていった。それが原因で一時期寺坂と仲違いしてしまうものの、寺坂がシロたちに騙された一件を機に改心したことで関係を修復する。 7年後は家業を継いでいる。 吉田 大成(よしだ たいせい) 声 - 下妻由幸 演 - 長谷川ティティ 出席番号26番。寺坂の取り巻きの一人の男子生徒で、不良気取りでドレッドヘアをしている。 普段は粗野な立ち居振る舞いだが、生来の性格ではないために臆病な一面もある。原とは実家が近く、母親同士の仲が良い。実家はバイク販売店で、自身も実家の敷地やサーキットでマシンを乗り回すほどのバイク好き。 当初は寺坂グループの他の面々同様殺せんせーを良く思っていなかったが、後に同じバイクの話題で打ち解け合い、バイク友達になったことで反抗心は薄れた。それが原因で村松と同様一時期寺坂と仲違いするが、寺坂が改心したことで関係を修復する。 恋愛感情の有無については不明だが、隣の席である神崎の方を向いた時だけ猫なで声になる。また三村に対しても最初は笑い者にしていたが、エアギターの練習をこっそり覗いた結果「実はかなりなエネルギーや努力のある持ち主なのでないか」といった確証を持つようになり尊敬出来るかのような眼差しに変わった。殺せんせーとの和解や一時期仲違いした寺坂との関係修復を経て、少しずつクラスメイトの良さを認めるようになっている。 7年後は家業を継いでいる。 狭間 綺羅々(はざま きらら) 声 - 斎藤楓子 / 坂本あすみ / なし 演 - 大熊杏実 出席番号18番。目つきの悪い黒髪のウェーブヘアの女子生徒。 陰気な雰囲気をかもしており、ネガティブな事象や物の見方で見られる「人間の闇」を好んでいる。子供のころから夜道で会うと恐れられていたらしく、当時のあだ名が「ミス肝試し日本代表」。活字好きで読書と黒魔術を趣味にし、将来は図書館の司書を志望している。脚本作りなども得意だが、心に爪痕を残すブラックでダークな作風である。元々読書好きなこともあって語彙が豊富で、辛辣な表現で言葉攻めをすることがたびたびある。上述の性格になった理由として、気に入らないことがあるとヒステリックになるメルヘン趣味の母親によって今の人格になったと述懐している。 しかし、普段の陰気さと辛辣な言動は裏腹に、クラスメイトとの交流を嫌っているわけではなく、キラキラネームで悩む同じ境遇の木村を励ましたりするなど、面倒見がいい面を併せ持つ。作中の描写でも他の女子との絡みは少なく、女子の場合も敬称なしの苗字で呼んでいるが、ペットのタランチュラが大量の子供を産んで家がパニックになった際は倉橋が助けに行ってことなきを得るなど、女子ともそれなりに交流はあるようである。 寺坂・村松・吉田と同様に殺せんせーへの反抗心を持っていたため、当初より彼らと行動することが多かったが、殺せんせーが積極的にE組の環境改善を行ったことから反抗心が薄らいだ。これが原因で村松や吉田と同様、一時期寺坂とは距離を置くようになるが、彼の改心後は再び行動を共にしている。 7年後は図書館職員になっている。 堀部 糸成(ほりべ イトナ) 声 - 緒方恵美 演 - 加藤清史郎 出席番号28番。律に続き、暗殺目的でE組に送り込まれた男子転校生。 表情を変えることは少なく淡々としたしゃべり方をするが、巨乳やエロ本に目がないなど年相応の性的嗜好を持ち合わせている。登場直後に自らを「殺せんせーの弟」と名乗り「兄さん」と呼んでいたが、自らの髪を部分的に変形させた触手と保護者であるシロの策略で殺せんせーを追い詰めた。 その正体は、シロの改造手術で触手を後天的に得た人間。改造前は「堀部電子製作所」というスマホの部品を手がける町工場を営む一家の一人息子だったが、海外企業に技術者を買収されたことで工場が倒産し、両親は失踪した上、同級生からいじめられるようになり、荒んだ生活を送っていたところをシロに拾われ、触手細胞移植を始めとした肉体改造を施され対殺せんせー用の暗殺戦士に仕立てられた。なお、殺せんせーとの兄弟設定もその過程でシロに刷り込まれたことが端的に明かされている。 シロの改造を受けるまでの経緯から、「力と強さへの執着」が極めて強く原動力となっていたが、度重なる作戦失敗の末、シロに見限られた挙句、精神を蝕んだ触手が暴走し死の危機に瀕する。しかし、殺せんせーとE組の生徒たちに救われ、「力と強さへの執着」や触手からも解放され、改めてE組の生徒として迎え入れられる。その際、特に寺坂グループの面々が尽力したこともあって、E組に入って以降は彼らとつるむ描写が多い。 シロの配下にいた頃は触手細胞の影響で知力が低下していたが、元来頭が良く手先も器用で、触手除去と共にそれらも取り戻した。特に家業だった電子工作の技術を修得しており、その技能を暗殺の情報収集などに取り入れている。また、肉体改造の影響で少々筋肉質で、クラス合流後も異様な身体能力の高さを見せるが、その効果は消えつつあると殺せんせーは判断している。 前述の技術でラジコンやドローンを暗殺および情報収集用に改造し、試運転中に女子のスカートの中が見えそうになったことがきっかけで、殺しの他に、エロとものづくりで男子のツボをつかみ、思ったより早くクラスに馴染んでいった。 後に債務整理を終えた父親と再会し、実家の工場を再建する様子が描かれた。高卒後は「経営は吉田や村松を頼ればいい」という考えから工学専念のため進学せず、再建した実家の工場で仕事を行っている。アニメ版では、父親と再会した場面は描かれなかった。 実写映画版では、最初の敗北後、鷹岡の率いる部下の一人として再登場。完全防御形態になった殺せんせーを奪おうと鉄塔の上で渚&カルマと壮烈な戦いを繰り広げ、一旦は彼らを追いつめるものの予想だにしないゲリラ豪雨によって形勢逆転。渚に触手を引き抜かれ、その後は原作通り正式にE組に加わった。
※この「寺坂グループ」の解説は、「暗殺教室」の解説の一部です。
「寺坂グループ」を含む「暗殺教室」の記事については、「暗殺教室」の概要を参照ください。
- 寺坂グループのページへのリンク