城西警察署
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「大都会 PARTII」の記事における「城西警察署」の解説
黒岩 頼介 -くろいわ らいすけ-(演 渡哲也) 捜査課部長刑事。巡査部長。柔道5段、空手3段、逮捕術1級。捜査現場においては事実上のリーダーを務める。 群馬県長野原高校卒。長野県にあった印刷工場の長男で、少年時代は医師を志し、国立医大進学へ向けて勉学に勤しむ日々を送っていた。ところが、受験を目前にして父親が莫大な負債を残したまま死亡し、病弱だった母親も後を追うように世を去った。進学の道を絶たれた彼は高校卒業後、まだ小学生だった恵子を連れて上京。恵子を養う為に様々な職に就くがどれも長続きせず、一時はグレてチンピラ同然の生活を送ることになる。そんな折、街でケンカ騒ぎを起こし顔に大怪我を追い、担ぎ込まれた先が渋谷病院だった(その際、彼は降り頻る雨の中で足が悪い犬を舐めるようにかわいがっていたという)。宗方に諭された彼は心機一転、警察官採用試験を受け合格。その間に恵子を高校に通わせ、刑事として歩むべき道を黙々と進んできた。 平時は寡黙を装いつつ根はやや直情的な性格であり、部下に叱責を加えたことがきっかけで事態をより悪化させてしまうなどのミスもしばしば垣間見せるなど、部長刑事としてはまだ未熟な面も見せる。一方で、上層部の理不尽な命令や要求には真っ向から反発する気骨と、徳吉のペースすら物ともしないほどのユーモアセンスも併せ持ち、個性派揃いの刑事たちからも厚い信頼を得ている。上京直後はプロボクサーを目指していた時期もあり、格闘術にも長けている。 血液型はAII型Bと呼ばれるやや特殊なAB型。煙草はセブンスター。愛称は「クロさん」「デカ長」。 徳吉 功 -とくよし いさお-(演 松田優作) 捜査課刑事。大卒のインテリだが、そのような雰囲気はほとんど見せない。 マイペースの極北ともいえる性格で、給料日を除いて遅刻の常習者。さらに上司に対する敬意や忠誠心といった概念は全く持ち合わせておらず、歴代捜査課長には常に歯向い、状況も弁えずに冗談めいたセリフばかり吐いている。 ただし、捜査に当たれば黒岩の片腕として抜群の働きを見せ、黒岩が刑事として最も信頼する部下のひとりである。一方で粗暴な性格から、被疑者から逆恨みを買ってしまうことも多い。黒岩とは上司と部下であると同時に、相棒や親友にも似た不思議な関係が構築されている。 山口百恵の熱狂的ファンであり、自宅アパートの壁にはポスターを大量に貼っている。また意外にもクラシック音楽に造詣が深く、輪廻思想の信者を自称。 コミカルな二枚目半でもあり、犯人の名前を間違えて(例-金森[かなもり]=(キンモリ)、常山[つねやま]=(とこやま)といった具合)神から突っ込まれたり、弁慶を「義経」と呼び間違えたりする事もある。煙草はロングピースとハイライト。風俗通いが趣味らしく、劇中で「川崎(堀之内風俗街)にでも行くかな」などと口走る場面が多い。愛称は「トク」。 ネーミングは、競馬騎手の徳吉一己に由来している。 丸山 米三 -まるやま よねぞう-(演 高品格) 捜査課刑事。現場叩き上げの大ベテランで、長年の経験で培われた勘の鋭さは捜査課随一。戦時中は北支の二等兵として出征しており、モールス信号の解読に長けている。煙草はチェリー。一女あり。愛称は「マルさん」。 大内 正 -おおうち ただし-(演 小野武彦) 捜査課刑事。実直な性格だが、ひそかに昇任試験の勉強をしていたり、捜査課長や警視庁本部の顔色を伺うなど、上手く立ち回ろうとする一面もあり、徳吉から「如才屋さん」などと陰口を叩かれている。愛称は「坊さん」「坊主」。極度の高所恐怖症である(第3話より)。 平原 春夫 -ひらはら はるお-(演 粟津號) 捜査課刑事。秋田県出身で、郷里に母親がいる。秋田訛りが特徴で大食漢の上にドジばかり踏んでいるが、憎めない性格からか黒岩や徳吉とは妙にウマが合う雰囲気を見せた。愛称は「ヒラ」。第13話にて拳銃を奪われ、それを取り戻そうと犯人に丸腰のまま挑むも撃たれ、搬送先の渋谷病院で息を引き取る。死の直後、4度目となる巡査部長への昇進試験を受けていたことが判明したが、結果は不合格であった。 上条 巌 -かみじょう がん-(演 峰竜太) 捜査課刑事。俊足を生かして被疑者を追い詰める新人刑事。ナイーブながら粘り強い性格で、徳吉が不在、または出番が少ない第13・14・19話では、黒岩とコンビを組んで活躍した。煙草は峰。愛称は「サル」。大型自動二輪免許を所持(47話)。企画段階では神田正輝が演じる予定で、愛称は「ガン」または「ガンさん」だった。 神 総太郎 -じん そうたろう-(演 神田正輝) 捜査課刑事。殉職した平原に代わり第14話から登場。犯罪心理学に通じた頭脳派で、理屈っぽく融通の利かない面がある。その一方心霊などの超常現象に弱い。武井とは前任の城北署時代からの旧知で、城西署への転任も武井が自らの政治力を強めるために行った政略人事だったが、回を追う毎に黒岩たちと次第に打ち解け性格も軟化。特に終盤では徳吉とのコンビでくだけた面も見せている。愛用する洋モクの銘柄は「アントニオとクレオパトラ」。愛称は「ジン」。黒岩や徳吉と同様にサングラスを使用する。 宮本 兵助 -みやもと ひょうすけ-(演 苅谷俊介) 捜査課刑事。神同様、殉職した平原に代わり第14話から登場。7年間交番勤務を続け、念願の捜査課配属となった。九州出身で、怪力が自慢の自称「弁慶」。犯人相手には「俺は城西署の弁慶じゃ!!」と啖呵を切るが、隙が出来て反撃を受ける事が度々あり、力の割に格闘能力はもう一つ。強烈な形相に似合わず公衆道徳を重んじ、下着は褌(T字帯)を愛用している。AB型。 吉岡 務 -よしおか つとむ-(演 小池朝雄) 捜査課長。黒岩たちに日頃から憎まれ口をたたいており、イヤミな上司と思われている。しかし自らも刑事出身で、捜査現場で活躍する黒岩に対して内心コンプレックスや嫉妬心を感じていた。第10話にて、黒岩たちに隠れて薬物売買事件を追っているうちに眠っていた刑事魂が呼び覚まされ、それが裏目に出た結果殉職という最悪の悲劇を迎えてしまう。重度の水虫持ちであり、デスクで薬を塗る姿を徳吉に茶化されることが多かった。昼はデスクで妻の手作り弁当を一人で食べていた。第10話で妻が登場するが、他に家族はいなかった模様。 武井 勉 -たけい つとむ-(演 小山田宗徳) 捜査課長。殉職した吉岡に代わり第11話より登場。出世志向は強いが気弱な性格で、重大事件が発生すると何かと弱音を吐き、その都度徳吉に皮肉られているが、警察官として良識ある言動も少なくない。捜査現場は黒岩に任せており、自身は逆探知や取り調べなど署内での活動補佐に徹している。第31話にて実質的な左遷を言い渡され、黒岩たちに感謝の言葉を残して城西警察署を去った。胃薬を常用。葉巻(ミニシガー)を愛飲。「酒は飲めない」と言いつつ歓迎会で管を巻いており、賑やかな新任課長歓迎会がいつしか説教会に様変わりしたほど、かなりの酒豪で酒癖も悪い様子である。 山本 清理 -やまもと きよさと-(演 滝田裕介) 捜査課長。武井に代わり第32話より登場。スマートかつ紳士的な人物で、自ら現場に赴くことも多い。前任の城北署時代は数多くの事件を解決したことから、丸山曰く「かなりのやり手」。普段は「アットホームな職場環境」を謳い、被害者の心情を気遣ったり、黒岩たち刑事の身の上を心配する(前述の着任回では、拉致されたがために顔合わせすらしていない黒岩を助けるべく、犯人グループとの取引に応じる)など誠実にふるまっているが、非常時には冷酷な判断をくだしたり、捜査方針を巡って黒岩らに当たり散らすなどしており、性格上の裏表が激しい一面を度々見せた。また武井課長同様、徳吉から皮肉られる事もしばしば見られた。パイプ煙草を愛飲。 友田 育子 -ともだ いくこ-(演 杣山久美) 捜査課事務員。第7話までの登場。刑事部屋では机が近い上条と談笑している場面が多い。 千田 幸子 -せんだ さちこ-(演 美田麻紗子) 捜査課事務員。第9話より登場。使命感と責任感が強い娘。事務仕事のみならず、黒岩らの実捜査に協力したことも数回ある。愛称は「さっちゃん」。第10回では上条に気がある節を見せる。 深町 行男 -ふかまち ゆきお-(演 佐藤慶) 城西警察署次長。第1,2,19話に登場。第2話では吉岡を介さず黒岩に直接の捜査指示を下すなど、彼を刑事として大きく信頼しているが、一方で徹底した権威主義者でもあり、第19話では警察の体面維持のために自らの生命をも危険に晒そうとした。
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