主な司令長官・参謀長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 19:20 UTC 版)
「星界シリーズの登場人物」の記事における「主な司令長官・参謀長」の解説
ケネーシュ・ウェフ=ステューマル・キペール 声 - 鈴鹿千春 / 幸田直子(ラジオドラマ星界の断章『併呑』のみ) ドゥサーニュ付きの参謀長。星界軍元帥。帝国公爵。帝国暦945年、流砂艦隊参謀長に着任。当時の階級は大提督。帝国暦955年、幻炎艦隊参謀長に着任。帝国暦956年、狩人艦隊参謀長に着任。帝国歴958年、ラマージュの崩御によるドゥサーニュの即位に伴い、ファラムンシュの後を継いで軍令長官になった。 波打ちながら肩を覆う豊かな藤色の髪と、同色の瞳をもつ女性。沈着冷静で仕事に趣味を持ち込まない主義。極めて優秀な参謀であり、ドゥサーニュにも重用されている。かつてネレースと恋仲だったが、今では思い出すのも嫌な過去。ドゥサーニュに執拗に関係を聞かれ「お黙り!」と一喝したことがある。 スポール・アロン=セクパト・レトパーニュ大公爵(ニーフ・レトパン)・ペネージュ 声 - 深見梨加 根源氏族の1つ、スポール一族の宗家レトパーニュ大公爵家の当主。大提督。17歳で修技館に入学。帝国暦949年ごろ、准提督に昇進。帝国暦952年、偵察分艦隊フトゥーネ司令官としてスファグノーフ門沖会戦に参加。帝国暦955年、ラルブリューヴ鎮守府副司令長官に暫定的に就任。同年、幻炎第1艦隊司令長官としてアプティック門沖会戦に参加。帝国暦956年、狩人第1艦隊司令長官に就任。その後ソトリュール鎮守府副長官に着任。帝国暦958年、大提督に緊急昇進し、不死鳥第7艦隊司令長官に就任。「戦旗VI」の時点では星界軍元帥、霹靂艦隊最先任副司令長官を経て同第五艦隊司令長官。 丹念に結い上げられた蒼炎色の髪と流れるような同色の眉、終末期の巨星表面のような紅の瞳(「スポールの紅眼」と呼ばれる家徴)、毒々しいまでに妖しく紅い唇を持つ。『星界の紋章III』では「肉食性の蝶を思わせる」と記述されている。わがままで気まぐれな性格で、ラフィール曰く、スポールの中のスポール、スポール一族が千年にわたって洗練してきた婉曲な罵倒の技術を芸術の域まで高めた人物。母アセーヌと同じく起床後6時間は固形物を口にしない。「時間に厳密な人」と「弱いものいじめ」が大好きと発言している。 艦隊指揮官としての手腕は卓越していて、スファグノーフ門沖会戦の際に艦隊運用の妙を司令長官トライフ提督から激賞されている。またアプティック門沖会戦の際には半ば無理やり蹂躙戦に持ち込んだ戦術を総参謀長ケネーシュから評価されている。ただし、総司令長官ドゥサーニュは呆れていた。 スポールらしく破天荒な行動や言動が目立つ。スファグノーフ門沖会戦の際に捕虜の取り扱いについて先任参謀クファディスと対立し、惑乱の淑女の称号を受けた。また、これもスポールらしくアブリアルへの対抗心と忠誠心が非常に強い。「淑やかなスポールとがさつなアブリアルは昔から反りがあわない」と発言し、皇族はスポールにからかわれる為に存在していると考えている一方で、狩人作戦当時ロブナス伯国領主代行を務めていたラフィールの要請を受け入れ、ロブナス門沖で狩人第1艦隊司令部直率33隻のみで人類統合体サライ方面艦隊との絶望的な戦いに臨み、26隻を撃沈されてしまう。 自分の好み以上に大切なものは存在しないと考えている。そのためか、巡察艦の艦長をしていた時期に戦争にならなかったことを残念がっていた。また、レトパーニュ大公爵家には贅を尽くした当主の棺を建造し、その完成披露宴を行う伝統があり、28の邦国の芸術家を集めて作られた彼女のものは帝国暦968年ごろに完成予定。 クファディス・ウェフ=エスピール・セスピー 声 - 千葉進歩 スポール付きの参謀長。准提督。一等勲爵士。帝国暦952年、前任者の育児休暇にともない第184打撃戦隊先任参謀から偵察分艦隊フトゥーネ先任参謀に転任し、以降常にスポールのもとで参謀を務める。当時の階級は百翔長、帝国暦955年、スポールの配置換えに伴い千翔長に昇進。同年、幻炎第1艦隊参謀長に着任。帝国暦956年、狩人第1艦隊参謀長に就任。その後ソトリュール鎮守府副長官付参謀長に着任。帝国暦958年、准提督に緊急昇進し、不死鳥第7艦隊参謀長に就任。『星界の戦旗VI』の時点では提督、引き続きスポールの参謀長。 鮮緑色の髪で端麗な眉目をしている男性。星界軍ではスポール一族の者を直属の上司に持つのは不幸といわれている中で、よりによってスポールの当主たるレトパーニュ大公爵ペネージュを上司に持ってしまった星界軍きっての苦労人。成人して以来星界軍一筋で、生涯軍に奉仕すると宣言しているが、スポールからは人生の楽しみの半分を捨てたようなものだと評された。 いつもスポールの無理難題に振り回されているので、離れたいと思っているが、彼女にはいたく気に入られているため、なかなか解放してもらえない。だが、「戦闘に関するかぎり」いつも立派な指揮官だった、と評しているのでそれなりに信頼はしている。 幻炎作戦時にアプティック星系首相マクリット・タラスと会話をした際には強いシンパシーを感じていたが、そのときに彼から聞いた「土豚と泥亀」という下品なスラングを図らずもスポールに教えてしまった。 なお、「異性の上司に振り回される」と言う点ではジントと相通じるものがある(『星界の紋章III』で、ジントたちがスファグノーフから救出されてスポールと面会した際に一度だけ顔を合わせている)。 家族は父と姉が1人いる。昔から姉には全く頭が上がらない。なお超外伝において、その姉は著名なBL同人作家で、他ならぬスポール提督がファンでだったという事実が明らかになり、さらに彼女はイリューシュ門沖会戦で戦死しているとされた。ただし本編でも同様の設定なのかは不明。 ビボース・アロン=ネレム・公子(ヤルルーク)・ネレース 声 - 井上和彦 根源氏族の1つ、ビボース一族の男性。提督。帝国伯爵。帝国暦955年、幻炎艦隊副司令長官に着任。幻炎1号作戦から幻炎18号作戦への切り替えにともないアプティック防衛艦隊司令長官に就任。帝国暦956年、狩人第4艦隊司令長官に就任。 菫色の巻毛に白銀色の瞳、陰影の多い美貌をしている。一卵性双生児のためネフェーと瓜二つ。ビボース一族としては傍流だが華やかな狂気と呼ばれる一族の性からは自由ではないと周囲からは見られている。しかし、自己評価は「ぼくほど健全な常識を備えている人間はいない」。原作ではアプティック門防衛戦のときに一度行っただけだが、アニメ版では戦闘中の入浴が趣味として描かれている。空識覚芸術を好む。 ネフェーとは一卵性双生児の双子で人工子宮から出た時間も同じなため、どちらが兄、弟ということはない対等な関係である。またネフェーと会話する際に頻繁に相手の名前を呼ぶのは、そうしないと自分がどちらなのかよくわからなくなる感覚に襲われるから。アニメ版では、前髪を一房だけ右側から垂らしている。 皇太子ドゥサーニュからは戦い方は概ね堅実と評されている。実際アプティック門防衛戦の際に立案した作戦と、実際の戦闘における指揮ぶりは、敵が撤退し始めた後に追撃戦を指示した以外は「平凡」と称されるほどに極めて堅実なものだった。 アーヴの例に漏れず堅苦しい儀式を嫌うため、降伏したアプティック星系との降伏調印式典では、たまたま指揮下にいたラフィールとジントに帝国代表およびその後の領主代行、領主副代行の役を押し付けた。狩人作戦時もいくつかの星系で2人に代表を押し付けていた(そのうちのひとつが戦旗IIの舞台のロブナス星系)が、バスコットン星系ではたまたま先行していた淡雪第2艦隊司令長官のドゥビュースにその役を押し付けられてしまう。 ビボース・アロン=ネレム・公子(ヤルルーク)・ネフェー 声 - 井上和彦 ネレース付きの参謀長。根源氏族の1つ、ビボース一族の男性。千翔長。帝国暦955年、アプティック防衛艦隊参謀長に就任。帝国暦956年、狩人第4艦隊参謀長に就任。双子のネレースよりも階級が下なのは、ネレースよりも「恋多き男」であるため。 菫色の巻毛に白銀色の瞳、陰影の多い美貌をしている。一卵性双生児のためネレースと瓜二つ。アニメ版では、ネレースとは逆に、前髪を一房だけ左側から垂らしている。参謀長として司令長官を補佐する立場上か、ネレースよりは常識人的に描かれることが多く、双子同士の会話の際も大抵は彼が一枚上手を取っている。総合芸術を好む。 トライフ・ボルジュ=ユブデール・レムセール 声 - 小杉十郎太 大提督。また、艦隊司令長官にして大提督なので帝国侯爵の称号を受けていると思われる。帝国暦952年、トライフ艦隊司令長官としてスファグノーフ門沖会戦に圧倒的勝利を収める。この際、スポールから簡潔でいい命令を出すと評価されている。帝国暦956年、狩人第21艦隊司令長官に着任。帝国歴958年のラクファカール陥落後、帝国元帥に昇進。回廊艦隊司令長官として、帝国が保持する各王国をつなぐ「双棘回廊」の防衛に当たっている。 アーヴには珍しくがっしりした体格で、濃緑色の髪、浅黒く中高で猛禽類を思わせる精悍な顔をした男性。家徴である発達した犬歯が特徴。猛々しく軍人になるために生まれてきたような男。 情報局長官カシュナンシュ提督とは「翔士修技館の一室と空色髪の少女にまつわる挿話」から始まる数々の確執がある(そのうちの一辺は星界の断章『謀計』に描かれている)。 協調性のないのが星界軍の指揮官の伝統と主張している。また、「敵本国に情報をつかまれようが、知ったことではない。圧倒的戦力で相手を叩き潰せればそれでいい」と発言をしたことがあり、あまり戦略的なものの見方はしないようである。ただし、スファグノーフ門沖会戦の際は、敵殲滅を優先して迂回挟撃を進言する作戦参謀シュリールの意見に大きな魅力を感じつつも退け、敵を撤退させる作戦を指示したことから、出来ないのではなくしたくないだけだと思われる。 カヒュール・ボース=サテク・公子(ヤルルーク)・レメーシュ 声 - 一条和矢 トライフ付きの参謀長。准提督。また、准提督なので帝国男爵の称号を受けていると思われる。ボースの姓称号は一代皇族の子孫であることを示すので、広義では彼もアブリアル一族である。帝国暦952年、トライフ艦隊参謀長としてスファグノーフ門沖会戦に参加。当時の階級は千翔長。帝国暦956年、狩人第21艦隊参謀長に着任。 濃紺の髪で、アーヴとしては平凡な容姿をしていて、地上人の男でも1000人集めれば1人は対抗できそうなほどにしか整っていない。眼が常に眠たげでぼんやりした印象を与える男性。慇懃なほど冷静な人物で、熱くなりがちなトライフの冷却剤として最適の補佐役。回りくどい物言いをする悪癖の持ち主で、複数の可能性が考えられる場合、確率の低い方から順に述べる。 コトポニー・アロン=ライトゥレール・公女(ヤルリューム)・ラゼリア 声 - 高森奈緒 根源氏族の1つ、コトポニー一族の女性。帝国元帥。帝国公爵。家徴の鮮血色の唇が特徴。コトポニー氏らしく、果断な性格。帝国暦955年、幻炎第4艦隊司令長官に着任。当時の階級は大提督。双棘艦隊副司令長官に着任。新領土方面艦隊司令長官に就任。その後、雪晶艦隊司令長官に就任。なお双棘作戦時の参謀長は女性(幻炎作戦時のセスカースと同一人物かは不明)。帝国暦958年に、帝国元帥に緊急昇進を果たしているが、本人はその事実を知らない。ドゥビュースによる「第二方面艦隊」編成に伴い、彼の参謀長となるが、ドゥビュースの慎重さに手を焼いている。 皇帝ラマージュから、ハニア連邦の占領および武装解除について検討すること、という秘密命令を受けた。また、戦局によっては雪晶艦隊が長期間孤立する可能性があること、その場合に艦隊隷下の翔士として唯一人の皇族であるドゥヒールを皇帝名代として仰ぐ可能性があることを本人に伝えた。 ピアンゼーク 提督。練習艦隊副司令官を経て霹靂艦隊第二艦隊司令長官。軍政本部(ヴォソール)出身の軍政畑一筋の人物。霹靂艦隊副司令官では最年少だがラフィールより年上。 ダセーフ 提督。練習第一艦隊教務参謀を経て霹靂艦隊第四艦隊司令長官。ほとんどの軍歴を教官として過ごし、ピアンゼークはかつての教え子である。一見十代半ばに見えるほどの外見だが、実際には副司令長官中最年長で、挙措にはっきりと現れている。敵国の分析と、それを作戦会議で披露するのが趣味であるらしく、ラフィールが辟易するほどである。
※この「主な司令長官・参謀長」の解説は、「星界シリーズの登場人物」の解説の一部です。
「主な司令長官・参謀長」を含む「星界シリーズの登場人物」の記事については、「星界シリーズの登場人物」の概要を参照ください。
- 主な司令長官参謀長のページへのリンク