帝国元帥とは? わかりやすく解説

国家元帥

(帝国元帥 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/05 22:56 UTC 版)

国家元帥
Reichsmarschall
国家元帥旗(1941年 - 1945年)
ドイツ国
軍隊 ドイツ国防軍
NATO階級 OF-11
NATO階級 O-12
制定 1940年7月19日
廃止 1945年5月8日
上位階級 国防軍最高司令官
下位階級 元帥

国家元帥(こっかげんすい、ドイツ語: Reichsmarschall)は、 第二次世界大戦中のドイツ国防軍における最高位の階級である[1]帝国元帥大ドイツ総元帥[2]とも訳される。事実上の大元帥に相当する。

歴史

最初に国家元帥(Reichserzmarschall)の称号が登場したのは、12世紀より前の神聖ローマ帝国時代のことである。その後は任官者はなく、ドイツ帝国時代と第一次世界大戦中に、ドイツ帝国陸軍英語版で国家元帥になった者はいなかった。

ナチス・ドイツ時代に「大ドイツ国国家元帥(Reichsmarschall des Großdeutschen Reiches)」の名称で復活し、1940年にドイツ空軍最高指揮官であるヘルマン・ゲーリング元帥が唯一これに昇進した[3][4]。ゲーリングは7月19日の元帥任命式英語版において、その日元帥となる他の国防軍の将軍たちより上位であることを示したため、事実上の大元帥に相当すると言えるが、他国のような名誉称号ではなく、アメリカ軍のそれと似たような個別の階級である。したがって、あくまでアドルフ・ヒトラー総統の地位に次ぐものであり、彼の後継者であることを確立するための意味合いがあった。

しかし、1945年4月末にヒトラーに指揮権を引き継ぐ許可を求める電報を送った直後、彼はゲーリングから全ての官位を剥奪し、海軍総司令官カール・デーニッツ海軍元帥を新たに後継者に指名した。この任命はヒトラーが自殺した日(1945年4月30日)より前に行われたが、マルティン・ボルマンヨーゼフ・ゲッベルスによる公示は1945年5月1日まで先延ばしにされた[要出典]

国家元帥 (Reichsmarschall) 一覧
氏名 任官年月日 任官時の役職
ヘルマン・ゲーリング 1940年7月19日 航空大臣兼空軍総司令官

階級章・制服・旗

国家元帥昇進までのゲーリングは空軍元帥の制服・階級章を着用していたが、昇進後はどちらも専用(唯一)のものを着用するようになり、陸海空軍元帥の上位の存在であることが明確に示された。 階級章は空軍将官と同じく白を基調としたもので、右胸や軍帽に着用する鷲章も空軍型のものであった。また、元帥杖も白のものを使用していた。

下位
元帥
 ナチス・ドイツ
(国防軍の階級)英語版
帝国元帥
上位
国防軍
最高司令官

脚注

  1. ^ Haskew 2011, p. 46.
  2. ^ 台湾総督府 情報部部報 第104号の部報日誌(JACAR(アジア歴史資料センター)、Ref.A06032507700,第2画像目)
  3. ^ ゲーリングは、他にも狩猟長官や四カ年計画全権責任者といったそうそうたる称号を有していた。
  4. ^ Haskew 2011, pp. 25, 46, 119.

参考文献


帝国元帥(ルエ・スペーヌ)

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星界の紋章」の記事における「帝国元帥(ルエ・スペーヌ)」の解説

飛翔科のみ存在する最高位皇族がこの階級達した場合皇太子となり、帝国艦隊司令長官親補される。それまで皇太子皇帝になり、それまで皇帝上皇(ファニーガ)になる。

※この「帝国元帥(ルエ・スペーヌ)」の解説は、「星界の紋章」の解説の一部です。
「帝国元帥(ルエ・スペーヌ)」を含む「星界の紋章」の記事については、「星界の紋章」の概要を参照ください。

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