まいた世界(1・3部)
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「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の記事における「まいた世界(1・3部)」の解説
桜田 のり(さくらだ のり) 声 - 力丸乃りこ / 久川綾 ジュンの姉で高校生。海外赴任中の両親に代わって甲斐甲斐しく家事を切り盛りしている。学校では女子ラクロス部に所属。ドジで天然ボケ。社交的で面倒見が良く心優しいが、怒ると怖い。常に弟を心配し思いやるが、お節介で過保護なため鬱陶しがられている。弟が何を考えて何をしたいのか、理解してあげられないことを悩んでいる。 真紅達を溺愛しているが、アリスゲームについては知らされておらず、Phase43で初めてアリスゲームの存在と雛苺の死を知る。 料理上手で、「はなまるハンバーグ(花の形をした目玉焼きがのったハンバーグ)」「ぷりぷりハートのオムライス(ケチャップライスの中にミートボールが入っているハート型のオムライス)」など、手の込んだ料理を作ってはドールズを喜ばせている。 3部では、入院して眠ったままのジュンに付き添っていた。だが、めぐの夢(後述)によって起きたアリスゲームが終わった事で世界が元に戻り、ジュンがめぐに変わっており驚く。 初期アニメ1期のクライマックスでは、うじうじするジュンを叱責して立ち直らせる。 柏葉 巴(かしわば ともえ) 声 - 倉田雅世 / 川澄綾子 ジュンの幼馴染みで同級生。雛苺の元契約者。左目下に泣きぼくろがある。 幼い頃はジュンとよく遊んでいたが、父親の仕事の都合で引越し、中学1年生の頃に戻ってきた。家族からも学校でも優等生と見られており、クラスでは学級委員を務め、友人としてジュンを気にかけている。特技は剣道で、幼い頃から父親に習っており、学校でも剣道部に所属。しかし、本当は退部して受験勉強に専念したいことや、学級委員も本当はやりたくなかったことを父親やクラスの皆に言えず、いつも本心を言えない自分に悩んでいる。雛苺との契約解消後も仲は良く、雛苺の成長を喜んでいる。 3部では、転校生の柿崎めぐに目を付けられ、幻で追い込まれる。さらに雪華綺晶から「雛苺のボディを使うための苗床」になれと誘惑されるも、みっちゃんの機転で難を逃れる。その後、真紅や大ジュンと共に、雪華綺晶のフィールド攻略メンバーとなる。桜田家を模した空間で、雛苺の魂と再会し、眠り続けるジュンの「記憶の扉」を開け、彼を起こす。 原作では少し暗く口数も少ないが、アニメでは明るく口数も多い。 初期アニメ2期10話副題『巴』、サブ「Tomoe」(音訳)。 柿崎 めぐ(かきざき めぐ) 声 - 河原木志穂 水銀燈の契約者の少女。初登場はPhase8だが顔やセリフはなく、Phase23で本格的に登場する。水銀燈の螺子を巻いたが、水銀燈がなかなか契約を結ぼうとせず、Phase37で遂に正式に契約した。 有栖川大学病院に心臓の病で入院しており、完治するには移植手術が必要だが、幼少時からの度重なる余命宣告で生きる気力を失っている。病弱な自分を「壊れた子(ジャンク)」と言っている。自分の前に現れた水銀燈を「天使さん」と呼び、水銀燈が自分の命を使い切ることを望んでいる。絆の力を軽視していた水銀燈の心境を変化させた人物。 両親は父親(声 - 森田順平〈新アニメ〉)の多忙な仕事やめぐの件等に起因する不和で別居。父親がめぐを引き取っているが、それでも父とは滅多に逢えず、その結果「両親にも見捨てられた」と悲観的な思考へと繋がっている。担当看護師や見舞いに来た父親に暴言を吐いたり物を投げつけたりと、暴力的で反抗的な態度を見せている。父の愛を求めているが、満たされず、その裏返しで憎んでいる。祖母がいつも自分のために歌ってくれた「からたちの花」を水銀燈のためにいつも歌っている。 Phase43(最終話)で雪華綺晶に攫われる。3部で再登場するも、不自然に病が全快しており、退院してジュンのクラスに転校してくる。表面上は「病気で学校に長く通えずにいた年上の少女」を装っていたが、ジュンや巴と2人きりの状況になると豹変し、精神的に追い詰める。その過程で、雪華綺晶と結託していることが判明する。 雪華綺晶の城で自らの体を雪華綺晶に捧げ、融合してアリスとなる。そして最後のアリスゲームで水銀燈と戦う。その真意は、第7ドールとしてアリスゲームで水銀燈と戦うことで、「めぐが命=ローザミスティカを水銀燈に与えるか、水銀燈がめぐのローザミスティカ=命を奪うか」という極限状況に持ち込むこと。雪華綺晶アリスの攻撃で致命傷を負った水銀燈に、めぐアリスは命を差し出す。絶望する水銀燈とお互いに想いを伝えあった後、水銀燈の翼で胸を貫かれて絶命する。 3部におけるキーマン・ラスボスである。3部の出来事は虚実が入り乱れており、これらはめぐの夢が雪華綺晶の力で現実世界に侵食したもの。病室は、めぐが退院し、新たにジュンが入院して眠り続ける。最終的にアリスが死んだことで、現実世界の病室でめぐが死亡する。幻は解け、全ての虚構がもとに戻っていた。対ジュンに向けた責めの言葉は、実は自分に向けた自罰の言葉である。 初期アニメでは2期『トロイメント』のみの登場。原作と違い両親との確執も見られず、穏やかな性格になっている。水銀燈の螺子を巻いた訳ではないが、薔薇水晶に導かれるまま、水銀燈と一方的に契約を結んだ。彼女の存在が、2期で水銀燈が戦うモチベーションになっている。また『オーベルテューレ』では両親が見舞いに薔薇を持って来た描写がされている。 小説版(幻冬舎版1)では、何者かの陰謀でジャバウォックの指輪を与えられ、深い眠りに就く。 草笛 みつ(くさぶえ みつ) 声 - 川瀬晶子 金糸雀の契約者。メガネにソバカス、長髪の成人女性。金糸雀を溺愛している。一人称は「私」「みっちゃん」、金糸雀を「金糸雀」「カナ」と呼ぶ。ジュンのことは「ジュンジュン」と呼ぶ。翠星石から「デカ人間」、真紅からは「みっちゃんさん」と呼ばれる。初登場はPhase28。 金糸雀を「いちばん」と断言し、絆が強い。熱狂的なドールマニアで、金糸雀の着せ替え用の服を沢山買い集めている。金糸雀のお弁当は彼女の手作り。抱っこと撮影会でハメを外してギャグキャラ化し、ドールズには苦手意識を持たれる。強引なノリのため、ジュンとしても若干苦手なタイプ。水銀燈を「銀ちゃん」と呼び、ノリを引かれ気味。 職種はパタンナーで、趣味でドール服などの自作もしている。将来は独立して自分の店を持つのが目標で、そのための努力も惜しまない。ジュンにドレスの依頼をして、結果的にジュンのマエストロとしての才能を再び開花させるきっかけを与えた。 アリスゲームのことも知っているが、当初はあまり深入りはしなかった。2部では未登場ながら、陰から金糸雀とジュンをサポートする。 3部では、自宅に潜入していたアレニエに襲われかける。続いて、めぐ・雪華綺晶に捕まりかけていた巴を救出するも、代わりに捕まり連れ去られる。雪華綺晶の城にて、皆人のお針子として働かされることになるも、目を盗んで逃亡し、コドウグ・大ジュンらと合流する。再会した金糸雀は、ゼンマイが切れて止まってしまっていた。最終決戦では、皆人から「金糸雀のゼンマイ」を盗んで再起動をしようとするも、見抜かれており妨害されて失敗する(が、この行動が巡って、別行動中のジュンを助けることに繋がる)。 漫画とアニメの相違点はソバカスの有無。漫画ではかなり目立つソバカスがアニメでは無い。また、漫画では初登場から暫くの間職業について描かれていなかったが、アニメではかなりやり手のOL(一説には秘書)として描かれている。また初期アニメ第2期では本名が明かされておらず、エンドロールにおける役名は「みっちゃん」と表記された。 結菱 一葉(ゆいびし かずは) 蒼星石の契約者。蒼星石と翠星石の螺子を巻いた。街の高台にある結菱家(薔薇屋敷)の主。華族の末裔で、かつては財閥を率い、現在も相当な資産家。双子の登場時に言及はあったが、Phase20で顔が判明。 50年前、自分の半身である双子の弟・二葉が駆け落ちして、ヨーロッパで船舶事故で死亡した。彼の死を認めたくないあまり、「自分は弟の二葉で、死んだのは兄の一葉」と偽って生きることを選び、長い苦しみの中を生き続けた。さらに自分の記憶を封印しており、自分も彼女が好きで、だが自分は彼女に選ばれた方ではなかった。蒼星石からは半身という影に縛られ続けているという共通点を見出され、絶対的な忠誠を捧げられている。 生きていた彼女に復讐するため、夢庭師双子の力を使い彼女の「心の樹」を朽ちさせようとした。意にそぐわない翠星石を、入手するか、ローザミスティカと如雨露を奪うべく、ドール達を自分の夢の世界へと誘い込む。しかし、戦いの影響で過去の記憶が揺り起こされ、彼女も二葉の死を悲しみながらもそれを乗り越え生きることを選んだことを知り、封印していた自分の記憶も思い出す。そして、二葉の姿を借りている自分自身の影を消し去るという本当の望みを告白し、蒼星石の命を懸けた行動によって自分の影から解き放たれ改心した。 翠星石には嫌われていたが、蒼星石を失い悲しむ一葉を見た翠星石にその気持ちを汲まれて和解する。 1部終盤にて雪華綺晶の暗躍で昏睡状態に陥り、精神体は雪華綺晶の苗床として囚われる。蒼星石との契約指輪は、翠星石が回収して、大ジュン(→ジュン)に譲渡される。蒼星石は彼を救出したいと思っており、蒼星石からローザミスティカ4を継承した水銀燈によって、苗床から救出される。FINAL TALEでは、いつか双子に再会できる気がすると、薔薇園で二人を待ち続けている。 小説版『ツヴィリンゲ』にて掘り下げがある。薔薇屋敷と呼ばれつつも庭が荒れ果てていたのは老いた自分に釣り合わないという本人の意向であったが、蒼星石が独断で庭を再生させた。鏡をなにより嫌う。 コリンヌ・フォッセー オディールの祖母でフランス人の雛苺の元契約者。裕福な家庭に住んでいて毎日雛苺と楽しく過ごしていたが、戦争の時代(時代背景から、第二次世界大戦の1940年 - 1945年(ドイツのフランス侵攻時)辺りと思われる)が始まり、疎開する際に雛苺をどうしても連れて行けなくなり、苦渋の選択で雛苺を置いて去ってしまった。その後、亡くなる直前まで雛苺のことを気にかけており、孫のオディールに雛苺の捜索を託す。 雛苺の現代(特に登場初期)の性格は、この経験が原因。これは初期アニメ版でもほぼ同じ。 オディール・フォッセー 雪華綺晶の契約者。コリンヌの孫娘で、雛苺が見間違える程、祖母・コリンヌと似ている。自らの指輪を雛苺の物と信じ込み、桜田家を訪れるが、その後雪華綺晶によって眠りに就かされ、昏睡状態に陥り、そのまま有栖川大学病院に搬送され入院する。 最終話で無事に意識が回復し、巴とは手紙をやりとりする仲となっている。 梅岡(うめおか) 声 - 田村健亮 ジュンのクラスの若い男の担任教師。ジュンを学校へ来させようと何度か桜田家を訪ねている。一生懸命で生徒思いだが、ジュンの前ではそれがいつも裏目に出てしまう。 大人の見解と解釈で、ジュンの才能を全校生徒に認知させようとジュンには無断で全校集会でジュンのデザインしたドレスを公表し、このことがジュンの引き籠りの原因のひとつとなった。ジュンが再登校をした後は、下手に特別扱いしない等、自分なりにジュンを気遣う。 鳥海 皆人(とりうみ かいと) 3部・TALE31から登場する、別のクラスの男子生徒。1年の頃、全校集会でジュンがデザインしたドレスを見て以来、ジュンに憧れを抱いていた。実家は古物商。父親がローゼンメイデンを探しており、初めてそのことを知る人物と出会えたことに喜び、ジュンと仲良くなる。 創造ができない鑑賞者であり、創造者への憧れがある。そして雪華綺晶と結託し、自らを創造者「新しいお父様」と名乗る。ジュンに対しては「僕が桜田ジュンだ。君は鳥海皆人だろう。君はただ見ていればいい」と倒錯した論法のもと一蹴する。雪華綺晶の城で「有機のアリス」を創っており、侵入してきたジュンや真紅たちと敵対する。 その正体は、雪華綺晶が創ったドールであり、実体のない幻である。自分を創造者であると信じており、自分と自分の創造物が虚像である事実を知らずにいる。創られ目覚めた直後は雪華綺晶を「お母様」と認識していたが、忘れて己がお父様であるという役を信じ切っていた。終盤で雪華綺晶が力を失ったことで身体が崩壊し、続けて真相を知り、絶望し消滅する。
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