第7ドール雪華綺晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 01:13 UTC 版)
「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の記事における「第7ドール雪華綺晶」の解説
雪華綺晶(きらきしょう) 声 - 千葉千恵巳 第7ドール(七女・末妹)。6人の誰も会ったことのなかった7番目。初登場はPhase29、名前が判明したのがPhase35。1・2・3部を通して、策を弄し暗躍する、最大の敵である。 基本的に名前で呼び合う薔薇乙女内で、彼女だけは他ドールを「お姉様」と呼んでいるが、姉たちからは、異質で危険な7番目とみなされ、あまり妹として見てもらえない。1部時点では水銀燈にしか名乗っておらず、その容姿から「白薔薇」と仮称されていた。大ジュンに非常に強い執着心を寄せており、初めて会った時から彼を「マスター」と呼び、契約を迫る。 物腰は柔らかく口調も丁寧ではあるが、おどけた奇矯な性格で、独特の不気味さが演出される。独自の行動原理で動き、用心深く狡猾。しかし、狂気的とも取れる性格の裏には同時に「愛されたい」という深い孤独感を抱えている。 容姿は、ウェーブが全体にかかったロングヘアーをツーサイドアップにしている。また、右目には眼球が無く空洞になっており、眼窩から薔薇と茨が直接生えている。左目の色は金色。薔薇の髪飾り・露出の多いミニドレスを身につけ、編み上げのロングブーツを履いているが、イメージカラーの「白」というコンセプト通り作中では「髪もドレスも薔薇も真っ白」ということになっている。しかし、実際のカラー印刷では表現のために色塗りをされており後述する各媒体でも独自のカラー設定が用いられている。人工精霊は未登場。 ローゼンの「物質の制限を超える」という発想から、ボディを持たない概念のみのドールとして生まれる。アストラル体と魂とローザミスティカから成るが、この試みでもアリスには届かなかった。いざ創られた彼女の方は、ボディが無いことが欠点としか思えず、ひたすら身体を持つ姉たちを羨やんでいた。 さらに、最後に生まれた雪華綺晶がドールズ達の箱庭にたどり着いた際には、すでに他の姉妹達はラプラスの魔に旅導かれ旅立ってしまった後だった。1人だけ取り残され、ボディを持たない精神体であるが故に手を差し伸べてくれる人もいなかったため、深い孤独に心を支配されてしまったのが現在の彼女の性格と行動の元となっている。 ボディがないため人間とも通常の契約が出来ず、人間の心を奪うことで活動している。素養さえあれば誰でも、何人いてもよい(雪華綺晶はこれを「苗床」と呼称する)。その手段は、心の隙につけこみ夢を見せ、精神体を水晶の棺に閉じ込め、現実世界では昏睡状態にするという、たちの悪いもの。姉たちのボディを奪って実体化した後は、水銀燈のように人間から強制的に生命力を吸い上げられる。 攻撃方法は幻影を得意とする。実体を得た後は白い茨や薔薇の花を操り、相手を拘束・捕捉する能力を使いこなす。 ボディを持たないことから自分に欠けている器を補うことでアリスに至るという構想を抱く。具体的には6姉妹全てのボディを独占し、マスターも横取りして苗床とすれば、複数のボディを着替えられることができ、それこそが至高であると考えている。反面、心とも言えるローザミスティカには興味を示さず、自分のローザミスティカにすら執着しないため、アリスゲームのやり方としても、ドールとしても異質であることから真紅や水銀燈からは強く反発されている。 3部では方針を変え、「姉たちの誰も持っていない有機のボディ」でアリスに至ろうとする。 物語の進行に伴いボディが変遷する。1部ではnのフィールドをアストラル体で行動しつつ、雛苺のボディで現実世界(まいた世界)に干渉する。2部では蒼星石のボディも奪っており、「まかなかった世界」に現れる。3部ではレプリカボディで行動した後、有機のボディ(人間)柿崎めぐに憑依する。 nのフィールドの「第42951世界」を自分の世界とし、水晶の城を構える。自分には何もないので創ることにした、という孤独の産物でもある。 1部ではほぼ全てのドールを陥れることに成功。しかし、2部では大ジュンに目をつけ、「私を選べば、貴方の望むままに世界を作り替えて差し上げる」と誘惑するが、拒絶されて大敗し、弱体化する。 3部では方針を変えて巻き返しを図る。めぐと融合し「有機のアリス」として戦いに臨むが、めぐが水銀燈の手で殺されることを望んでいたため、水銀燈に敗れ、アリスゲームに完全敗北する。絶望する中で真紅から全てのローザミスティカを譲られるが、その直後力が尽き、ドールとしての存在意義を失って消滅しかける。しかし、大ジュンに受け入れられ、彼と契約してコドウグの器を依代に戻ってくる。真紅と大ジュンの行動により心の傷が癒され、最後はようやく心からの笑顔を浮かべられるようになった。 前述の通り、雪華綺晶は媒体によってカラーの設定が異なる。原作及び原画集の印刷におけるカラー設定はピンクがかったブロンド(ストロベリーブロンドに近い)に白いドレス・ブーツだったが、原作準拠の新アニメ版では、よりブロンドに近い髪色となっている。 初期アニメ2期では、第7ドールを標榜する薔薇水晶がオリジナルキャラクターとして登場するが、その裏で真作である彼女も存在している。最終話で、姿だけ数秒登場している。なお、その際の姿は原作・原作準拠の新作アニメと大きく異なり、髪型などのデザインが薔薇水晶により酷似している。 2部をベースとする新アニメ版では主要ドールとして多く登場している。『ゼロ』では制作中と説明された。 薔薇水晶に似ているが、似て非なる2人という以外のことは不明。当時は漫画とアニメとで情報が錯綜し、複雑化していた。「漫画とアニメで第7ドールが違う・似ている」という演出のためである。初期アニメ2期と連載Phase30-34の期間が重複し、アニメ完とほぼ同時にPhase33迄収録の単行本6巻が出る。 洋風ネーム「Schnee Kristall」[要出典](雪の結晶)。 モデルは恋月姫ドール。ローゼンメイデン自体が恋月姫からインスピレーションを受けた上で、7番目の彼女は正にそのもののイメージで創られたキャラクターであるという。
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