PTTでの流行語、頻出用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 14:53 UTC 版)
「PTT (台湾)」の記事における「PTTでの流行語、頻出用語」の解説
不定期に「第○屆批踢踢流行語大賞」が選定されている。 天龍国(天龍國) 尾田栄一郎の漫画ONE PIECEに登場する世界政府住人の呼称「天竜人(てんりゅうびと)」が由来で、社会の支配層や台北人を指す「天龍人(ティエンロンレン)」から転じて台北そのものを揶揄するインターネットスラング。PTT以外でもマスメディアで多用されるようになった。 鬼島(中国語版) 上述の天龍国と同じく郭冠英(中国語版)の発言がきっかけで、PTTにおいて台湾、台湾島、中華民国を自虐する意味で定着。社会への不満を表明するときに使用する(例:「鬼島政府」→台湾政府、「鬼島媒体」→台湾マスメディアや記者、「逃離鬼島」→台湾からの脱出願望、「鬼島不意外」→ネガティブなニュースに対し、『台湾なら意外でもなんでもない』)。韓国のヘル朝鮮と性質は近い。なお、逆の意味ではポルトガル語由来のフォルモサやそれの意訳である美麗島という言葉がネットとは関係なく存在し、国内外で使用されている。 五楼(繁体字中国語: 五樓) 返信欄の5番目で知的、あるいは気の利いたコメント(「中肯」)が期待されているPTT独自の流行。「原po中肯」「樓上中肯」、「五樓中肯」、「本日最中肯(本日の最高のレス)」といった形で使われていたが、そのうち5番目の返信者への期待としてスレ主や4レス目までの返信者が「五樓中肯(知的な5番目)」「五樓請給分(5番目レス下さい)」などと投稿することが流行するようになった。2006年の「第一回批踢踢流行語大賞」で5位に、「中肯」が同4位、2010年の第2回でも27位にランクインしている。一説には下記の台科大のヘビーユーザーの研究室が校舎の5階にあるからとも言われている。 小7 セブンイレブン。直訳すると「セブンちゃん」。他に「7-11」を算数式に見立てた「-4」もある。 螃蟹 台湾屈指の半導体メーカーのRealtek。企業ロゴが蟹であることから。日本でもロゴ由来で「カニ」と言われている。 聯合重工 台湾の報道機関聯合報。元々誇張報道、偏向報道が多く、ニュースを伝えるのよりむしろ作り出すという揶揄を込めて台湾メディア全体を指す「製造業」というスラングがあり、特に一定期間中にそういった報道を繰り返した聯合報に対してつけられた造語。下記のPTT三神器に次ぐ第四の神器として皮肉的に扱われている。2006年、「新幹線は地震を感知してから3秒で停止する」と題した記事を掲載した。即座に他紙や、郷民から「停止まで5km弱を要するのに、本当に3秒で止まれば乗客には2.83Gの重力負荷がかかる」などとその非科学的な報道が批判を浴び、聯合報は「記者の科学知識は低くない」と反論したことから、社員の科学技術が現代科学を超越しているという皮肉の意味が込められてこの造語が誕生した。なお、日本でも2005年山形県羽越本線脱線事故に際し毎日新聞が『風の息遣い』という言葉で論評記事を掲載、炎上記事となっている。 聯合不意外:「汎藍の聯合報なら意外でも何でもない」という意味で報道姿勢に対するコメントとして多用される。 自由不意外:逆に汎緑とされる自由時報の報道に対して汎藍側がコメントとして多用。 北車 台北駅(台北車站)の略称で、PTT誕生前からあった捷運淡水線の計画案「R13北車」が発端。一般化した時期は不明だが、2005年より前には待ち合わせ場所を示すものとして頻出している。2010年ごろに交通関係の看板などでこの言葉に対する反発が多くなった。台語での「北七(拼音:běi qī/台:pak-tshit):バカ、幼稚の意」に音が似ている(pak tshia)ことで年少者ユーザーへの侮蔑の意図で使われたり、同じく北の文字が含まれる「竹北駅(竹北車站)「北投駅」(北投車站)の存在を軽視する不公平感があり、台北vsその他地域の対立を招いたりした。(なお、中国では鉄道車両メーカーの「中国北車公司」があった。現在は中国南車と統合した中国中車となっている。) 689 馬英九。2012年中華民国総統選挙で馬が再選したときの得票数が689万票だったことから。なお、香港特別行政区行政長官梁振英も選出時の得票数が689票で、市民からそう言われている。 609:蔡英文。この選挙で敗れた蔡の得票数が609万票だったことから。『689 2.0』:蔡英文。2016年中華民国総統選挙で蔡が689万票余りで当選したことから「ver2.0」という意味を付与された。「b8q」:689の意味が2つになったため新たに造られた馬英九のほうを意味する派生造語。B=Blue=藍=国民党 「G89」:蔡英文のほうを意味する派生造語。G=Green=緑=民進党 9.2%、9.2:馬英九。その後支持率が9.2%に落ち込んだことから。九二共識とは別。2016年には韓国大統領だった朴槿恵も崔順実ゲート事件の発覚で同じ数字を記録し、郷民に「台韓友好」と言われた。 死亡之握、馬賽傳奇(デス握手、馬賽伝説) 馬英九と握手した人間がその後立て続けに不運に見舞われていることから。 Wwwwwwww 日本の2ch、ニコニコ動画から持ち込まれた「(笑)」の表記。PTTでは2007年以降に流行し始めた。 XD 笑顔を表す顔文字。PTTでは2005年ごろから流行し始めた。 科科 ピン音はkē kē。「ククク...」といった薄ら笑いを表す。数を増やしたり、「禾斗禾斗」と大文字化することで強弱をつける。 PTT三神器 日本語の三種の神器に相当する、PTT内で高評価レビュー投稿数の多さに伴うユーザーからの認定で決められた。 大同電鍋:大同公司(中国語版)製電気炊飯器 Nokia3310(英語版、中文版):「史上最強携帯端末」、「神機」との評価を得たことから。 国立台湾科技大学(台科大)の学生証:2004年ごろに台科大の学生が、台科大は国立成功大学、国立台湾大学より優れているとした投稿をきっかけに郷民間で大論争となり、最終的に台科大を称えるユーモアセンス溢れる投稿がなされたことによりPTT上での評価が決した。ユーモア度でのものであり、世間一般の評価とは異なる。。その後あるユーザーが2012年に台科大(tái kē dà)と曲名の発音が似ているイタリア発DJユニットタカブロ(英語版)の「Tacata'」に載せた自作校歌の空耳動画をアップロードしたことで、その名声はさらに高まっている。 118:台科大。上述の論争でPTTでの最高学府とされた同大のIPが118で始まることから。 NOKIA3310 大同電鍋 台科大 垃圾不分藍緑(繁体字中国語: 垃圾不分藍綠) 長年の環境政策によって台北市が市内で発生、処理するゴミ(中国語で垃圾)の量を減らしてきたにもかかわらず、それによって生じたゴミ焼却処理の余裕を他県市の処理代行に費やしていることに対しての台北市議会での質疑を受けた市長柯文哲の発言。「台北市以外のゴミを(県市首長が)藍(国民党派)や緑(民進党派)で分けることに意味はない」という意味だったが、郷民によって現在は「政治家は藍緑問わずゴミ」という政治不信の皮肉を込めた意味に転じている。また、無所属ながらも藍緑どちらにも(白衣にかけて白といわれることもある)属さず医師出身の柯が首長である台北市の状況も暗示させるようになった。2017年初頭開催の「第三屆批踢踢流行語大賞」で2位となった。 94狂、947894狂 就是(Jiùshì)と九四(Jiǔsì)の発音が似ていることから、「就是狂(実に)」が「とてもすごい」という強調文となり、さらに就是白癡(Jiùshì Báichī、「ただの白痴」の意味)も似た音の「八七(Bāqī)」と掛け合わせた「9478(+)94狂」(馬鹿極まりない、などとより強調された意味)となる。2017年の流行語大賞19位にランクインされた。 8+9 主に台湾南部の民間信仰神の武将である八家将(中国語版)(はっかしょう)を指し、転じてその祭事に従事する近年の若年層の男性は、黒社会(組織犯罪)に染まることが多いことから、それらを皮肉る意味(流氓:ならず者、屁孩:糞餓鬼、低学歴など)へと変貌しており、八家将ぼ台湾語の発音「Pat-ka-tsiòng」は国語での発音が似ている「巴嘎囧」や「八嘎囧」あるいは「八嘎迥」や「巴嘎迥」(いずれもBāgājiǒng)と言い換えられることが多かったが、日本語の「馬鹿」が国語で同義の「笨蛋(bèndàn、のろま・ぶきっちょ)」、音が似ている「八嘎」ことも定着の要因となった。そして言葉遊びが過熱し「8+9」(八加九、Bājiājiǔ)という派生語が誕生するに至った。さらに算数式の「8+9=17」は94狂の語呂合わせとも結びついた「8+9=17:八嘎囧就是義氣(八嘎囧はまったく義侠心がありすぎる)」、「北車」の北七と結びついた「78+9=87:其實八嘎囧就是北七(八嘎囧はバカすぎる)」という用法もある。2017年の流行語大賞6位。 高雄式左転(高雄式左折) 二輪車の二段階左折は最多2度の信号待ちが必要だが、高雄市では横断歩道を使うことで待ち時間の短縮を図る特有の行動がみられることから命名が定着した。 詳細は「逆二段式待転」を参照
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