PTTと杜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 14:47 UTC 版)
今でこそ「Professional Technology Temple」という名で知られているが、PTTは杜の個人ID名であり、在学時の渾名「Panda Tu」に由来している。渾名の頭文字PTに語感を良くするためにTを重ねたPTTをIDおよび掲示板名とし、その漢字名を「批判」と暴露・スクープを意味する「踢爆」を組み合わせた『批踢踢』とした。管理人の立場を離れた現在でも、PTTの生み出した文化や価値観こそが最も重要なものとするコメントを度々発している。 「 「郷民」はディスプレイの前で吠えているだけの人たちではない。郷民精神は台湾社会のポジティブな影響力や感染力を更に高めるものであり、その焦点は「慈済」(慈愛と救済)にある。何かが起こると自然とみんなが集まり無報酬で貢献することが力を生み出している。例えば2009年の台風モーラコットに伴う八八水災では多数の民家が流されたが、郷民が物資の集約、人材動員、災害情報拡散のプラットフォームとして機能した。現実社会での彼らは年齢も職業もバラバラだが、ネット上では自己と社会的関心事を行動として結びつける。この精神は社会運動や公共的な議題での討論にも及ぶ。郷民たちの自発参加による討論あるいは行動こそがPTTを最も価値あるものたらしめている。 」 — 「 (創設から20年経った)現在のPTTは台湾社会の縮図であり、非常に好ましいもの。人と時代は恒常的な標準に縛られることなく動くものであり、PTTも同様に一つの共通認識を追求するのではなく、常に前進していればよい。今のPTTが美しいものかと言われればそうではないが、愛らしさと人情味に溢れている。この開放的で自由な精神は維持されなければならないし、PTTはユーザーや郷民参加に合わせてその歩みを止めることは無い。 」 — 2016年、立法委員も務めた中国国民党の幹部蔡正元(中国語版)がトーク番組に出演後に「自身のFacebookページの週間アクセス数が120-300万人に達し、PTTを超えた。」と投稿したことで、転載されたPTTのスレッドでは噓爆(不支持表明)が大多数となった。このときに杜も自身のFacebookで「Joke板とか(超常現象の体験や創作用の内部掲示板である)阿飄板と比べてのことか?」と辛辣な論評を残している。実際にPTT全体ではピークタイム1時間で最高498万人、1日最高1,158万人のアクセスを記録している。 2017年10-11月にPTTは機材トラブルにより約5日間停止した。インスタグラムやFacebookで開発に携わったある台湾人エンジニアは、「PTTが商用化しないから時代遅れになっている。他の商用プラットフォームで4日もサービス停止などあり得ない」という旨のコメントを発すると、杜は「LINEや微信(WeChat)、Facebookなどの商用プラットフォームと比較するのは不当である。PTTの多くの管理人は科学技術分野に秀でており、多くの郷民もITを得意分野としている。非商用が問題ではない。20数年来、台湾には大手外資系テクノロジーの進入があったが郷民の中心的価値観は取って代わることはなかった。この初心の維持こそが最も成就しがたいものである。」と反論している。 ビットコインの将来性や透明性について、2018年までの22年間という最も歴史があり最も安定的だったPTT内の仮想通貨「P幣」に比べて不安定要素が多いと否定的なコメントを寄せている。
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