ドール・人形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 01:13 UTC 版)
「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の記事における「ドール・人形」の解説
第ゼロドール 銀華(ぎんか) 水銀燈による仮名。『ローゼンメイデン0 -ゼロ-』で言及される。ゼロというのは、第1の水銀燈が自分より前という意味合いで呼んでいるにすぎず、お父様の基準でのローゼンメイデンシリーズにカウントされない。命名した水銀燈すら名前を忘却していたレベルで、ずっと「ゼロドール」と呼ばれており、最終階でようやく名前が告げられる。 第ゼロドール銀華という空虚な輪郭。水銀燈が、ローゼンの試作のジャンクパーツにローゼンから教わった歌を教え、名前を与えたものであり、実体はとうに失われ歌声だけが残った。nのフィールドにて、西洋式カァテン寝台の奥にかいま見えるシルエットがあるが、それでさえ偽物。 彼女の夢が、遥雲閣を中心に帝都を包み込み、現実世界を侵食しつつある。夢に連動した現実の崩壊が危惧される状況にある。彼女の歌声に、てふ子や眠る真紅が共鳴して歌っている。黒衣の真紅はこの余波から生まれた。 薔薇水晶(ばらすいしょう) ローゼンメイデン第7ドール、を名乗っているが嘘である。紫のドール。漫画版には登場せず、初期アニメ版2期『トロイメント』に登場する。詳細は『初期アニメ版の登場キャラクター』を参照。 珪孔雀(けいくじゃく) ローゼンメイデン第8ドール、という設定。水色のドール。人工精霊はティアドロップ。本編への登場はない。 「8人目のドール(ヴァーチャル)」「空想世界の第8ドール」と特殊なカウントをされる。一人称は「わたし(私)」、二人称は「あなた/名前」で、さらに第5ドール真紅を「真紅お姉様」と呼ぶことがわかっている。ドール商品の説明文にて情報量が多く、基本設定が圧縮されている。他には「天然」「運動音痴でよく転ぶ」とされる。 2013年にゴスロリバイブルで行われた公募企画の最優秀作品である。オリジナルのイラストが1枚、PEACH-PITによる公式イラストが1枚(2014年の画集に再録)、ALICE and the PIRATESによるリアルお洋服が1着、プーリップによりドール商品化された。選評ポイントは「シルエットにしても残る個性」「トランプ兵のようなデザインが、アリスゲームにふさわしい」。「ふんわりした砂糖菓子のよう」と形容される。 くんくん 声 - 津久井教生 人形劇『たんてい犬くんくん』の主人公。犬の名探偵。垂れ目・垂れ耳でいつも舌を出している。 『たんてい犬くんくん』は、劇中に登場するテレビ番組。ジュンからは「人形劇にしてはやけに本格的な推理劇」と評される。人形劇版とアニメ版があり、作風が異なるのだという。TALE30にシーズン分けについての詳細な設定解説がある。 初期アニメ版では描写が盛られており、「捜査に必要なのは、どんな小さなことも見落とさない観察力」という決めゼリフもついた。親友のねこ警部、ライバルの怪盗ドロボウキャットなどのキャラクターも追加される。作品タイトルは『名探偵くんくん』『くんくん探偵』などブレがある。 ドールズは皆くんくんのファンである。特に真紅は熱狂的な大ファンで、普段の落ち着きが失われる。初期アニメベースドラマCDのギャグパートでは、普段はシリアスな水銀燈や薔薇水晶までくんくんファンにキャラ変する。 PS2用ゲーム『ドゥエルヴァルツァ』では、くんくんが主人公の短編アニメも収録された。トロイメントの『オリジナルドラマCD』では、くんくんと同じ声優が演じるキャラクターであるラプラスの魔と共演し、ボーイズラブ作品さながらの演出が展開される。 真紅の家来たち 主に1部に登場した。ジュンの部屋の人形たち。くんくんぬいぐるみ、呪いのブードゥー人形、クマのブーさん、市松人形、藁人形など。アニメでは改変がある(ブーさんがピエロ人形になっている、など)。 雪華綺晶のレプリカ 3部で登場する。3種類ある。 1つ目は、雪華綺晶本体が宿っている仮ボディ。両目を開いた人形。めぐと行動する。詳細は『ローゼンメイデン』雪華綺晶を参照。 2つ目は、コドウグ(仮称)。1つ目と全く同じ姿をしている。大ジュンの味方。別途後述。 3つ目は、大量にいる。配下の雑兵。薔薇の蔓が両目を覆った人形。翠星石によるとまるで「ブサきしょう」。大ジュンになつきやすい。 コドウグ 雪華綺晶に容姿が良く似たアンティークドール。顔はリアルドール調に描かれている。雪華綺晶と違って両目がある。 大ジュンが「まかなかった世界」に帰還したときに、真紅レプリカの代わりに在った。名前は「(演劇用の)小道具」からきた仮名。 大ジュンが真紅達から救援要請を受けたときに動き出し、彼を雪華綺晶のフィールドへ連れて行く。大ジュンに非常に懐いており、語彙は乏しいが会話もできる。また雪華綺晶のフィールドのセキュリティをすりぬけることができる。 正体不明で特異な存在。本来はローゼンメイデンのいない世界における真紅の代替的存在と思われるが、なぜ雪華綺晶に似ているのか、なぜ動くのかなど、謎が多い。最終的には雪華綺晶の真のボディとなる。 アニメ3期の最終話ではみっちゃんを眠らせ、新たなアリスゲームの開始を示唆していた。 アレニエ 鳥海皆人のドール。雪華綺晶の姉妹。爆発パーマ、全身包帯、ボロボロの半スケルトンスカートという、パンキッシュな造形。口調はカタコトで、語彙も少なく、薔薇乙女のセリフを再生したような定型句しか喋らない。背中が水平に割れて、無数の腕が伸びるという、グロテスクなギミックがある。言動も意味不明で、「お姉サマ」と認識した相手を攻撃してくる。水銀燈と金糸雀によって倒される。 ジュディカとマデュリン 鳥海皆人のドール。左のジュディカと右のマデュリン。容姿は雪華綺晶にもアレニエにも似る。機械仕掛けの結合双生児で、戦うときは分離する。翠星石との戦いで、ジュディカが全壊。マデュリンも半壊して発狂し、停止した翠星石をジュディカと思い込む。皆人はマデュリンのパーツで翠星石を改造し、最後のアリスゲームで真紅にけしかける。 小畑健によってトリビュートイラストが描かれた。 「女王様」 鳥海皆人のドール。メルヘン迷路の主。頭部が薔薇になっている。言動が『不思議の国のアリス』の「ハートの女王」そのものであり、クロッケーでハリネズミを飛ばしてきたり、機械仕掛けの蝶やクワガタを使役して「首ヲ斬レェェ!」と連呼する。真紅と金糸雀と戦い、消耗戦で金糸雀をゼンマイ切れに追い込むも、ジュンの機転によって倒され停止する。 ネズミ 仮称。鳥海皆人の創造物。雪華綺晶の城で、お針子みっちゃんの仕事を監督する。雪華綺晶とコドウグの区別がついておらず、コドウグを「タイチョー(隊長)」と呼び従う。連動してジュンを「ソウタイチョー(総隊長)」と手助けする。 緑のジュディカ 仮称。鳥海皆人が修理(改造)した翠星石。マデュリンの部品で翠星石を作り変え、(大時計から伸びる)白茨の糸で操り人形とした。左眼が縫われ、右隻眼になっている。ジュディカは名前だけ、外見と中身は翠星石&マデュリンという、倒錯したドール。この名前も皆人がマデュリンに説明するための方便にすぎず、対真紅たちには翠星石として扱っており、全てがいびつ。 有機のアリス 鳥海皆人のドールで、彼の最高傑作。3部のラスボス。 雪華綺晶と柿崎めぐの融合体で、2人の意識が別個にある。基本的に両目を閉じており、めぐとして喋るときのみ目を開く。めぐと雪華綺晶でセリフふきだしの画表現が異なる。そのシルエットがアリスにも、全裸の水銀燈にも似る。 病んだ心臓をローザミスティカで代替して動く。めぐの背中から昆虫の翅が生えており、繭の糸を纏う。繭糸を展開して防御しつつ、飛び道具の水晶で攻撃するのが基本戦術。力は無数の苗床から吸い上げて用いる。 最後のアリスゲームで、水銀燈と戦う。最終的には雪華綺晶とめぐの意図が食い違い、めぐの望む結末となる。めぐの死でアリスが維持できなくなり、雪華綺晶に戻る。 鳥海皆人 雪華綺晶が創ったドール。本人にドールの自覚はない。詳細は『人間』を参照。 てふ子 和装の人形。着物には紋様と蝶紋が描かれている。目がないので両瞼を閉じている。 もとは見世物用の操り人形。壊れて捨てられたところを、亡き娘を重ね見た兎頭に拾われた。化粧をして服を着せたときに、ゼロドールの歌を(ラヂオのように)受信して歌い出したことで、「歌う人形」となる。さらに蒼星石の左目をはめこんだことをきっかけに、動き出す。 兎頭の心が救済されたときに、かりそめの命を得る。以後はローゼンメイデンの妹分となる。水銀燈になついたことで、遠く離れていても水銀燈の声を拾うようになった。表面的には、てふ子が水銀燈の声と口調で喋っているような光景になり、初見の者は困惑する。 他者の夢の具現化物を、蝶に変えて霧散させる能力がある。 当初はゼロドールかと疑われたが、ゼロドールとは異なることが判明し、ならば何者かとされた。また作者は第8ドール公募(珪孔雀誕生企画)のときに上位入賞ドールに対して、和装のドールをやりたかったができなかったというコメントをしており、新シリーズにて和装ドールてふ子の登場が実現した。 黒衣の真紅 仮称。第ゼロドールの影響で、坊ちゃんと真紅の夢から作られた、偽りの真紅。 黒衣は喪服で、「第5ドールの真紅は死んだ」ことを意味する。ドレススカートのクリノリンが露出する。顔は帽子と一体化したヴェールで覆われる。帽子の黒リボン=オリジナル真紅の胸元のリボンで、そのうえで全身黒衣となっている。 坊ちゃんの名を尋ね、指輪の契約を結ぶ。彼を下僕(しもべ)としてかしづかせている。性格も本来の真紅を継承しているが、細部が異なり、真紅が言わないようなセリフを発する。ゼロドールの許に向かう水銀燈を、夢の者として妨害して対峙する。
※この「ドール・人形」の解説は、「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の解説の一部です。
「ドール・人形」を含む「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の記事については、「ローゼンメイデンの登場人物一覧」の概要を参照ください。
- ドール・人形のページへのリンク