女の夢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 07:59 UTC 版)
ずっと独身だった36歳の歯科医の大学助手・久原健一が、ある美貌の令嬢・治子と見合い結婚して幸福になるが、27歳の治子もずっと適齢期を過ぎても独身だった。久原は彼女が何故結婚しなかったのかを承知の上で結婚した。それは治子に片想いし失恋して自殺した従兄がいたからだった。久原はそんな相手の思い込みの平凡な筋書きのような出来事は気にならなかった。しかしそのことよりも治子は、従兄の件で壊れた縁談相手の片桐を愛していたために結婚しなかったのであった。でも治子はそれを久原には話さないでおいた。久原と結婚し二晩目、喜びを知った治子は死んだ従兄の夢を見て、罪の意識を覚えた。久原は友人の医師の伝手で、従兄が元々神経衰弱だったことを調べ、治子を安心させる。しかし、治子のうちの美しい思い出も天恵の福も失われてゆくようだった。
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