1票の格差とは?

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1票の格差

読み方:いっぴょうのかくさ
別名:一票の格差一票の重みの不平等

国会議員選挙などにおいて、議員1人当たりの有権者数の少な選挙区では、1票あたりの価値が高くなり、逆に多い選挙区では、1票あたりの価値が低くなる、という格差のこと。

選挙区において有権者数は常に変動するため、一票の格差はなくならないが、人口動態に従って選挙区改定される国が多い。

日本では、衆議院議員選挙一票の格差について最高裁2009年衆院選違憲状態としたが見直し行われず2012年12月衆院選違憲状態のまま行われた。

最大2.43倍の格差確認された2012年12月衆院選について、大阪高裁東京高裁などはそれぞれ違憲判決下した。さらに広島高裁広島1区2区選挙無効とし、同岡山支部岡山2区選挙無効とした。これらを含めて全国で「選挙無効」が2件、「憲法違反」は14件に上る一方広島県選挙管理委員会広島高裁による選挙無効判決に対して上告する姿勢とっている。

この判決によって選挙区改定急務とされ、300小選挙区295に減らす「0増5減」などといった方法格差是正向けて選挙区見直しが行われており、与党区割り改定案では格差は1.998倍になると見込まれている。政府改正案を2013年4月上旬提出し、同5月中の成立目指している。

2013年3月31日NHK NEWS WEB記事によると、民主党細野豪志幹事長裁判所によってなされた格差是正要求応えるためには「0増5減」だけでは不十分で根本的解決ならないとして、同時に定数小選挙区30比例代表50削減するという提案をしている。


一票の格差

(1票の格差 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 04:39 UTC 版)

一票の格差(いっぴょうのかくさ)とは、同一の選挙の選挙区間で有権者数あるいは人口数が異なっていることで1票の価値あるいは選挙区民一人ひとりの価値が異なっていることを指摘する言葉[1]。有権者への権利侵害を指摘する言葉として用いられる[注 1][4]。報道機関では「1票の価値」とも表現され、裁判所の判決文や総務省発表資料等では「投票価値の較差」「投票価値の不平等」とも表現されている[5]


注釈

  1. ^ 日本においては衆議院中選挙区違憲判決(昭和51年)上告審での上告理由[1]に対する[5]及び[15]での解釈で言及されている[2][3]
  2. ^ ボルダ得点制度や決選投票制度や優先順位付投票制を用いれば、当落線上にいる候補者数を少なくすることができる。
  3. ^ 弁護士ケント・ギルバートも「選挙を複数の選挙区に分割して行うと、その区割り次第では、候補者が5万票で当選する選挙区と、10万票獲得でも落選する選挙区を同時に作ることが可能である」と述べている[1]
  4. ^ 自民党所属の参議院議員・礒崎陽輔は自身の公式Twitterの中で「(都道府県単位の選挙区を維持した上で一票の格差を解消するための)定数増によるとすると、(中略)較差2倍を切るには100人以上の増員が必要」と述べている[21]
  5. ^ 寺崎友芳「革新する保守」(扶桑社新書)によると、「(都道府県区分の選挙区を維持した上で)鳥取県の有権者数に合わせて公平な区割りをしようとすると、現在242議席(旧地方区分では146議席、旧地方区改選数では73議席)の倍以上の528議席(旧地方区分では432議席、旧地方区改選数では216議席)が必要となる」と記載している。

出典

  1. ^ a b ケント・ギルバート (2016年11月5日). “「1票の格差」の問題は絶対的ではない 訴訟目的が「改憲阻止」ならくだらない”. zakzak. http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20161105/dms1611051000008-n1.htm 2018年12月23日閲覧。 
  2. ^ 議員定数不均衡訴訟 衆議院中選挙区違憲判決(昭和51年)”. 憲法学習用基本判決集. 京都産業大学法学部 (1976年4月14日). 2017年10月15日閲覧。
  3. ^ 最高裁判所大法廷判決 昭和51年4月14日 民集 第30巻3号223頁、昭和49(行ツ)75、『選挙無効請求』。
  4. ^ 15年県議選無効確認訴訟 2.51倍「合憲」 議会裁量権認める 最高裁 /千葉-毎日新聞
  5. ^ 衆議院及び参議院における一票の格差 国立国会図書館 ISSUEBRIEF#714(2011) PDF p.1 欄外補足 から関連部分引用。 「新聞報道などでは「格差」の字を用いるが、裁判所の判決文や総務省発表資料などでは「較差」の字を用いる。「格差」は「平等が期待される同種のものの間に現実に存する、高低・上下・多寡の開き」、「較差」は「二つ以上のものを同基準で数量的に比較したときの差」と説明されている(「校閲インサイド 読めば読むほど 格差と較差」『毎日新聞』2006.4.9.)。」
  6. ^ a b c 佐藤令(政治議会課)「諸外国における選挙区割りの見直し (PDF) 」 『調査と情報-Issue Brief-』第782号、国立国会図書館、2013年4月4日、 ISSN 1349-2098NAID 400196198852017年10月15日閲覧。
  7. ^ 議員定数不均衡訴訟 衆議院中選挙区違憲判決(昭和51年)・第一審判決”. 憲法学習用基本判決集. 京都産業大学法学部 (1974年4月30日). 2017年10月15日閲覧。
  8. ^ 東京高等裁判所判決 昭和49年4月30日 、昭和48(行ケ)2、『選挙無効請求事件』。
  9. ^ “衆院区割り見直し難航…市町村合併や格差判決で”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2011年2月26日). オリジナルの2011年3月1日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20110301120743/http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20110226-OYT1T00025.htm 
  10. ^ 最高裁判所大法廷判決 平成23年3月23日 民集 第65巻2号755頁、平成22(行ツ)207、『選挙無効請求事件』。
  11. ^ “小選挙区定数0増5減/衆院区割り審28日勧告”. SHIKOKU NEWS (四国新聞社). (2013年3月28日). オリジナルの2013年3月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130328100620/http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20130328000144 
  12. ^ “【衆院解散】午後に衆院解散 「0増5減」成立へ 違憲状態は解消せず”. MSN産経ニュース. (2012年11月16日). オリジナルの2012年11月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121117020509/http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121116/elc12111608140021-n1.htm 
  13. ^ “昨年衆院選は違憲・無効と判決 広島高裁、初のやり直し命令”. 47NEWS. 共同通信. (2013年3月25日). オリジナルの2013年3月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130328081940/http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013032501001763.html 
  14. ^ “97選挙区で区割り変更、格差1・999倍に”. 読売新聞. (2017年6月9日). http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20170609-OYT1T50049.html 2017年6月9日閲覧。 
  15. ^ a b c d e f g 総務省 選挙部管理課 (2020年12月23日). “令和2年9月1日現在選挙人名簿及び在外選挙人名簿登録者数”. 2020年12月26日閲覧。
  16. ^ 平成15年11月9日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調” (日本語). 政府統計の総合窓口. 2019年3月2日閲覧。
  17. ^ 平成17年9月11日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調” (日本語). 政府統計の総合窓口. 2019年3月2日閲覧。
  18. ^ 平成21年8月30日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調” (日本語). 政府統計の総合窓口. 2019年3月2日閲覧。
  19. ^ 平成24年12月16日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調” (日本語). 政府統計の総合窓口. 2019年3月2日閲覧。
  20. ^ 平成26年12月14日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調” (日本語). 政府統計の総合窓口. 2019年3月2日閲覧。
  21. ^ 2016年8月23日・16時02分(PDT)付け投稿”. 礒崎陽輔(参議院議員・自民党)公式Twitter. 2017年10月15日閲覧。
  22. ^ 最高裁判所大法廷判決 平成24年10月17日 集民 第241号91頁、平成23(行ツ)64、『選挙無効請求事件』。
  23. ^ 地方自治研究資料センター「戦後自治史Ⅲ(参議院議員選挙法の制定)」(文生書院)
  24. ^ 衆議院憲法調査会平成16年12月02日議事録
  25. ^ “一票の格差 都議選も違法 最高裁判決 不平等 14年前から 定数是正 迫られる地方議会”. 朝日新聞. (1984年5月17日) 
  26. ^ “1票の格差、千葉県議選も違法 最高裁、無効請求は棄却判決”. 朝日新聞. (1985年10月31日) 
  27. ^ “是正後の定数も違法 3増3減の60年都議選、次は無効判決も”. 朝日新聞. (1986年2月27日) 
  28. ^ a b “千葉県議選は最大3.98倍 特例選挙区は適法 「議会の裁量権範囲」/最高裁”. 読売新聞. (1989年12月19日) 
  29. ^ “兵庫県議選・一票の格差裁判 住民側が逆転敗訴 最高裁、事実上「適法」の判断”. 読売新聞. (1989年12月21日) 
  30. ^ “一票の格差、無効・やり直しを求めた岡山県議選も上告棄却”. 読売新聞. (1989年12月22日) 
  31. ^ “平成元年の都議選で定数格差3.09倍は違法 是正不徹底を指摘/最高裁”. 読売新聞. (1991年4月23日) 
  32. ^ “県議選と特例区の格差容認 愛知5.02、千葉3.48倍適法/最高裁判決”. 読売新聞. (1993年10月22日) 
  33. ^ “都議選、千代田区「特例」は合法 人口減でも独自役割/最高裁判決”. 読売新聞. (1999年1月23日) 
  34. ^ 都道府県議員の選挙区等の状況 総務省資料
  35. ^ 1票の格差、兵庫が最大 高砂、養父で3.54倍 41道府県議選 - 神戸新聞 2015年4月7日《2017年10月15日閲覧》
  36. ^ 過去の議員定数是正訴訟最高裁判決 (PDF) 経済同友会
  37. ^ 特別区間の格差。
  38. ^ a b c d e f g h i 特例選挙区を含めた全選挙区。
  39. ^ 島部選挙区を除く格差。
  40. ^ 特例選挙区を除く格差。
  41. ^ 森脇俊雄『小選挙区制と区割り: 制度と実態の国際比較』芦書房、1998年。
  42. ^ en:s:Constitution_of_the_United_States_of_America#Article._V. 以下、引用。 "no State, without its Consent, shall be deprived of its equal Suffrage in the Senate."(いずれの州も、その同意なくして、上院における平等の投票権を奪われることはない。)
  43. ^ en:s:Constitution_of_the_United_States_of_America#Section_3 関連部分を以下引用。 "The Senate of the United States shall be composed of two Senators from each State, chosen by the Legislature thereof, for six Years; and each Senator shall have one Vote."(合衆国上院は、各州が2名ずつ選出する上院議員で組織される。その選出は州議会が行い、その任期は6年とする。各上院議員は、1票の投票権を有する。)
  44. ^ 17th Amendment to the U.S. Constitution: Direct Election of U.S. Senators 以下、関連部分を引用。 "Americans did not directly vote for senators for the first 125 years of the Federal Government. The Constitution, as it was adopted in 1788, stated that senators would be elected by state legislatures."
  45. ^ 米国憲法1条2節3項 下院議員及び直接税は、この連邦に加入する各州の人口に比例して、各州の間で配分される。
    米国憲法1条9節4項 人頭税その他の直接税は、前に規定した国勢調査又は算定に基づく割合によらなければ、これを賦課してはならない。
  46. ^ a b c Proportional RepresentationConstitutional Framingの章。以下引用。"The Constitutional Convention addressed multiple concerns in the process of designing the new Congress. The first was the relationship of the least populous states to the most populous. The battle between big and small states colored most of the Convention and nearly ended hopes of creating a national government. Pennsylvania Delegate Benjamin Franklin summed up the disagreement: “If a proportional representation takes place, the small States contend that their liberties will be in danger. If an equality of votes is to be put in its place, the large States say their money will be in danger. When a broad table is to be made, and the edges of planks do not fit the artist takes a little from both, and makes a good joint.” The “good joint” that emerged from weeks of stalemate was called the “Great Compromise” and created a bicameral legislature with a House, where membership was determined by state population, and a Senate, where each state had two seats regardless of population. The compromise enabled the Convention, teetering on the brink of dissolution, to continue."
  47. ^ en:List_of_states_and_territories_of_the_United_States_by_population#State_rankings
  48. ^ The Senate represents states, not people. That’s the problem.
  49. ^ Smaller States Find Outsize Clout Growing in Senate
  50. ^ en:s:Constitution_of_the_United_States_of_America#Section_2 以下、関連文を引用 "The Number of Representatives shall not exceed one for every thirty Thousand, but each State shall have at Least one Representative;"(下院議員の定数は、人口3万人に対し1人の割合を超えてはならない。ただし、各州は少なくとも1人の下院議員を持つものとする。)
  51. ^ a b 諸外国における選挙区割りの見直し II 主要国議会下院の選挙区割りの見直し 1 アメリカ (3)許容される選挙区間の人口の格差 から関連部分を以下引用。 「州内の選挙区間では可能な限り人口は同数でなければならない。すべての選挙区の人口が全く同数という州もある。また、過去には約 0.7%の最大格差が違憲と判断された例もある。しかし、これは州内の選挙区間の人口の格差である。まず、定数を州に配分した上で州内の区割りを行うという二段階の手続を踏むところから、州と州の間では必然的に一定程度の格差が生じ、連邦レベルでは、2 倍近い最大格差が生じている。しかし、この点は問題とならない。」
  52. ^ The Permanent Apportionment Act of 1929
  53. ^ Lords by party, type of peerage and gender
  54. ^ en:House of Commons of the United Kingdom
  55. ^ 諸外国における選挙区割りの見直し II 主要国議会下院の選挙区割りの見直し 2 イギリス (1)特徴 から関連部分を以下に引用。 「2011 年 2 月 16 日に 2011年議会選挙制度及び選挙区法が成立し、下院の選挙制度を単純小選挙区制から選択投票制に変更するか否かの国民投票を実施すること及び定数を650 議席から 600 議席に削減することを定めるとともに、区割りの方法を大幅に改正した。改正前は行政区画が重視される一方で、選挙区間の有権者数の均衡はそれほど重視されず最大格差も 5 倍近かった。しかし、改正後は行政区画よりも有権者数の均衡が重視されることとなり、原則として、各選挙区の有権者数は全国平均有権者数の上下 5%の間に収まるように区割りされなければならないことになった。2015 年総選挙に向けて、2013年 10 月までに区割り案が作成される予定であったが、区割り案作成の期限は 2018 年月まで延期され、定数削減も延期された。」)
  56. ^ en:Boundary commissions (United Kingdom) 以下、関連部分を引用 "The boundary commissions are required to apply a set series of rules when devising constituencies.

    Firstly, each proposed constituency has to comply with two numerical limits:

    the electorate (number of registered voters) of each constituency must be within 5% of the United Kingdom electoral quota. The electoral quota is the average number of electors per constituency, defined as the total mainland electorate divided by the number of mainland constituencies, where "mainland" excludes four island constituencies: Orkney and Shetland, Na h-Eileanan an Iar (Western Isles), and two on the Isle of Wight. the area of a constituency must be no more than 13,000 square kilometres."
  57. ^ 諸外国における選挙区割りの見直し
  58. ^ 曽琳雁. “台湾における選挙制度改革についての考察”. Graduate School of Policy and Management, Doshisha University. 2020年9月25日閲覧。


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