高坂家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 15:30 UTC 版)
「俺の妹がこんなに可愛いわけがないの登場人物」の記事における「高坂家」の解説
本作の中心人物である兄妹と、その家族たち。兄妹は容姿や表面的な性格はまるで似ておらず、物語開始時点では冷え切った関係となっており、その後の展開を経た後も会えば舌打ちを飛ばし合い、口を開けば刺々しい言葉を交わす間柄で、京介の主観では仲の悪い兄妹として認識されている。ただし第三者である他の登場人物たちからは、しばしば良好な関係のように評されたり、内面的にはよく似た兄妹だと指摘されたりすることもある。「俺の妹がこんなに可愛いわけがない#作中の兄妹関係」も参照。 高坂 京介(こうさか きょうすけ) 声 - 中村悠一、藤田麻美(幼少期) 身長175cm、体重60kg。 本作の主人公にして、この物語の語り手。高校2年生。一人称は「俺」。取り立てて長所も短所もないが、本人は平凡であることを美徳であるとして肯定的に捉えている。能動的な性格ではないが、一度決めたことは恥をさらしてでも貫き通す責任感の強い一面や、自棄になると暴走したりするような感情の起伏が激しい一面もある。周りからの印象は「お節介焼きのお人好しだが少し鈍い」というものでほぼ一貫している。内面的には年相応の欠点もあり、しばしば心の中で読者に対して悪態をつく一面もあるが、あまりそれを表には出さない。 妹・桐乃からは何が原因かは覚えていないものの一方的に蔑まれるような関係となっており、また京介自身も非凡な才能を持つ妹への嫉妬心を抱いていたが、玄関で『星くず☆うぃっちメルル』のDVDケースを発見したことから妹の誰にも知られたくない秘密を知ってしまう。当初はサブカルチャー系に対して相応の偏見を抱いていたが、沙織達との交流を経て、それが理解はできなくとも否定されるようなものではないと考えるようになり、桐乃の趣味を擁護する立場となる。その後は次第にそうした趣味を平凡な日常の延長として受け入れるようになり、3年生に進級後は黒猫とともにゲーム研究会の部員となり、夏休みの後半には恋人同士にもなっている。 幼馴染の麻奈実とは気心の知れた間柄で、友達以上恋愛未満の関係を続けることを望んでいるが、後には黒猫との恋愛関係も物語上の争点となっていく。好きな女性のタイプはあやせのような黒髪ロングの女性で、あやせの前では下心を露わにしてしまう一面もある。また、眼鏡っ娘には並々ならぬこだわりがある。 基本的に自分に関してあまり高い評価を下していないが、実際のところその飾り気の無い優しさやなりふり構わない捨て身の行動が周りに好印象を与えており、求心力は本人が思っている以上に高い。また天然ジゴロの気があり、関わった女性からは大なり小なり好意を持たれてるため、最近は沙織から「女たらし」と糾弾されることもある。 クラス委員だった中学3年生の時は学内で発生する小事件を積極的に解決しており、桐乃からもスーパーヒーローのような扱いを受けていた。ある時不登校児だった櫻井秋美を登校させるため、さまざまな無理難題を押し付けられたが、それらをすべて実行。その結果、櫻井は登校するようになった。しかし、その年の林間学校で櫻井は怪我を負ってしまい、そのまま転校してしまう。また、同時期に京介の祖母が他界するという不幸が続き、麻奈実から『平凡な男の子』と言われたことによって、必要以上のおせっかいを焼くことは少なくなった。しかし、それが自分を憧れの目線で見ていた桐乃から幻滅されるきっかけになってしまった。 高校3年の冬には黒猫、あやせ、加奈子、櫻井といった女子に好意を持たれハーレムのような状態であったが、それらをすべて拒否して桐乃に「俺と、結婚してくれええええええええええええええっ!」と告白。桐乃はそれを受け入れ自身が決めていた留学も取り消すが、桐乃からの提案を受け容れる形でクリスマスから卒業式まで限定で恋人になる、卒業したら普通の兄妹に戻るという約束をする。 責任感が強く、父と桐乃のことで喧嘩になった際桐乃のことを庇う一面を見せている。 高坂 桐乃(こうさか きりの) 詳細は「高坂桐乃」を参照 声 - 竹達彩奈 身長165cm、体重45kg、スリーサイズB82/W54/H81。4月8日生まれ。 本作のヒロイン。京介の実妹で、物語を引っ張る人物。中学2年生。ライトブラウンのロングヘアで、ピンク色のヘアピンをつけている。ハンドルネームは「きりりん」。兄と違って人目を惹き付ける美貌に恵まれ、ファッション誌の専属モデルとしてかなり高額の報酬を手にしている。また学力は県内でも指折りの成績を持つ生徒にして、スポーツでも陸上部のエースと非の打ち所がない。 本人も何が契機かはよく覚えていないながらも萌えアニメや男性向けの美少女ゲーム、特に「妹もの」と呼ばれるゲームを、成人向けか否かを問わずこよなく愛し、ニュースサイトを巡回して気に入った物を見つけてはモデルの報酬を使って衝動買いをしている。しかし世間の目が気になり趣味を分かち合う相手を得られず悶々としていたところ、兄に秘密を知られてしまい、不本意ながらも兄に相談を持ちかけることになり、その後京介をオタク趣味の世界へと引き込んでいく。表向きの生活と裏のオタク趣味との間は、どちらも不可分な自分の一部であるとして真剣に思い詰めており、作中では幾度かその板挟みに直面しつつも、決して一方を切り捨てないことを決意し、京介からその背中を押されることになる。かつては京介に対してほとんど無視に近い対応をとっており、その後も刺々しい言葉を浴びせ、腹立たしい時にはつい本心とは異なる言動を取ることもあるが、徐々に心を開いていく。京介のことを兄と呼ぶことは滅多になく、基本的には「あんた」だが、改まった時には「兄貴」、また最近では「京介」と呼び捨てながらも心情に変化が見られる。中学3年次のクリスマスで京介に告白されたが、もし告白されなかった場合は、自分から告白する予定だった。麻奈実とは小学生低学年の頃は京介を通して付き合いがあったようで櫻井の件があって以降は強く敵視している。卒業式の日に殴り合いの喧嘩にまで発展し、麻奈実からは「気持ち悪い」と罵倒される。 小学生のころはお兄ちゃん子であり、京介の幼少期の写真を集めて自身の収納スペースのアルバムにすべて保存していた。また、その時に未来の自分が京介みたいなヒーローになれずに落ち込んでいた時のために、励ましのメッセージをiPodに録音していた。 何事も一生懸命で、一度決めたことには全力で取り組むという努力家でもあり、小学生低学年時代は運動が苦手だったのを奮起して躍進したという経緯がある。その一方で想定外のトラブルに対しては非常に脆く、しばしば年相応の弱さを露呈してしまうという弱点があり、窮地に追い込まれてしまうことがある。また、父親に似ている部分があり口が堅く一度やるといったことはやる。現実とフィクションはきっちり区別する主義。食事の際は、話しかけられるとちゃんと答えるがそれ以外では基本黙って食べる。 高坂 大介(こうさか だいすけ) 声 - 立木文彦 高坂家の主で、京介・桐乃兄妹の父。仕事は警察官。京介によると「極道面」で「頑固」。有言実行を信条としており、京介や桐乃に対してもそのようであるようにと教育している。非常に隙がなく、京介にとっては畏怖すべき父親であり、桐乃はもちろん京介にとっても腕力では太刀打ちできず、また嘘や誤魔化しも通じない相手として恐れられている。桐乃の目つきや雰囲気は父に似たといい、また一度決めたことを貫こうとする兄妹の性格は父親の影響でもある。 桐乃がモデルの仕事をしていることについては、その内容をよく確かめた上で、学業やスポーツと両立させることを条件に認めている。一方、ゲームやアニメといったオタク趣味に対しては当初「悪影響しかないくだらない趣味」といった強い偏見を抱いており、桐乃の趣味を知った際にはそれら全てを取り上げて捨てようとした。しかし体罰を辞さない説得をもってしても、桐乃を庇おうとする京介の決意を挫くことはできず、その後は関連事項についてチェックしつつも事態を静観している。普段は厳格な父だが我が子を溺愛しており、特に桐乃に対しては幼少からの写真や嫌っていたモデルの写真までスクラップブックに貼付してある。 原作では名前で呼ばれる場面がなく「親父」「お父さん」と呼ばれているが、アニメ版では名前や読みが明かされている。 原作ではメインキャラの中で唯一素顔が明かされず、12巻のカラー口絵の集合イラストでも彼だけは目から上が描かれていなかった。 彼の性格は隠れた形で京介等に影響を与えており、桐乃の口の堅さや京介の責任感の強さに現れている。 高坂 佳乃(こうさか よしの) 声 - 渡辺明乃 京介・桐乃兄妹の母で、専業主婦。部屋に入るときにノックをする習慣がなく、たびたび京介を困らせている。京介がエロ本を隠していた場所を全て探し当て、隠すのを諦めさせたという経歴がある。また口が軽く、プライベートな事柄も周囲に言いふらしてしまうため、桐乃からは相談相手として信頼されていない。京介はどちらかというと母親似である。夫・大介も時として頭が上がらない時がある。得意な料理はカレーだが、実際のところは作るのが楽という面倒くさがった理由。 桐乃が兄のことを呼び捨てにし始めたことで兄妹の仲を勘ぐり始め、パソコンサイトでの相談を会し禁断の仲を疑った(ただし、その裏には別の意図があり本気かどうかは不明)。 原作では「お袋」「お母さん」と呼ばれており、名前や読みはアニメ版で明かされた。アニメ版では原作のイメージよりも若々しい母親として描かれている。原作では10巻で初めて素顔が明かされている。
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