専属モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/11 22:20 UTC 版)
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専属モデル(せんぞくモデル)は、排他的な出演契約を結んだモデル。
専属契約はあらゆるモデル分野に存在するが、一般に知名度が高いのはファッション雑誌やファッションブランドの「顔」(ファッションモデル)としての専属である。
概要
専属モデルも契約形態としてはモデル事務所に所属することが多く、また専属契約の範疇は特定の分野についてのみの適用とされるのが一般的である。例えば、あるファッション雑誌の専属となった場合は、基本的に競合雑誌に出演することはできないが、雑誌内容と利害関係にない分野の広告やイベントなどの仕事を得ることはできる。
しかし、2000年代に入ると単に所属雑誌社(所属事務所)というだけであって、競合他誌にも出演することは珍しくはなく、宮田聡子のようにファッション雑誌『with』の専属モデルでありながら、『GINGER』『Oggi』『BAILA』『SWEET』『ar』など数多くのファッション雑誌でレギュラーを務めるケースが増えている。小林由依、濱岸ひよりも『with』の専属モデルでありながら、『andGIRL』のレギュラーモデルである。
ゆえに、1つの雑誌にしか出演できないという意味の「専属」ではなく、あくまで雑誌社との所属契約が専属なのであり、それ以外の雑誌とは出演契約はするが所属契約をするわけではないため、実際には多くのファッション誌に出演することが可能である。さらに、企画モノ感は否めないが小籔千豊は『NYLON JAPAN』『VoCE』『ViVi』の3誌で同時専属モデルを3年半務めていた。ゆえに「専属モデル」という本来の意味は失われつつあり、その雑誌の「看板モデル」という意味合いが強い。尚、小籔は芸人であり本所属は吉本興業。前出の小林、濱岸はアイドルであり本所属はSeed & Flower合同会社である。
専属契約を結んだ場合、契約期間中は継続的に仕事を得られる「安定雇用」に準ずる状態になることが多い。しかし実際の所属契約は雇用契約ではなく、事務所側にとって極めて有利なマネジメント委託契約(=各々のモデルが個人事業主の立場にあり、事務所側が各モデルの個人業務の管理の委託を専属的に請け負う、といった形式の契約)として結ばれている関係上、事務所側に仕事の継続提供を維持する義務が明記されることは少ない。
このため、事務所側の価値判断次第では「飼い殺し」状態になる可能性もある。またモデルの労働形態も、前述の契約形態が理由で雇用契約に規定される労働基準法の対象外となってしまうといったデメリットも存在する。
さきに専属契約を結んでしまえば報酬の交渉なども事務所側に主導権がわたることになるため、契約には慎重さが必要である。
関連項目
専属モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 21:29 UTC 版)
「Seventeen (日本の雑誌)」の記事における「専属モデル」の解説
誌面に登場する専属モデルは「STモ」と呼ばれる。STモは一般公募のオーディション「ミスセブンティーン」で選出されたり、大手芸能事務所からの編集部への売り込みなどで定期的に補充される「プロダクション組」がいる。 特にプロダクション組は2010年以降ローティーン向け雑誌『nicola』(新潮社)からのトップモデルもしくはナンバー2モデルの移籍が続いており、2010年の西内まりや、2011年の立石晴香、2013年の古畑星夏を皮切りに、以降2017年までは毎年9月号で1~2名の移籍が発生している。西内まりやはトップモデルとし活躍し表紙25回在籍64か月であったが、ローティーン雑誌主催のモデルオーディション出身者は冷遇される傾向があり、立石晴香(在籍29ヶ月)や藤麻理亜(在籍20ヶ月)は表紙を経験せずに比較的短期間で『Seventeen』を卒業しており、4年間在籍した古畑星夏も当時同年代でも唯一の表紙未経験であった。2017年8月現在プロダクション組の10名中7名がローティーン雑誌からの移籍組が占めている。 人気モデルは頻繁にカバーガール(表紙)を務めたり、連載ページを担当するほか、ソロでフォトエッセイが発売されることもある。本誌に限らないが、『週刊プレイボーイ』、『MEN'S NON-NO』など集英社の男性向け雑誌に出演して、女性に限らず男性からも支持を集めるという手法も採られている。卒業後は、他のファッション誌に移籍し引き続きモデルとして活躍する者がほとんどだが、女優や歌手に転向し人気を得る者もいる。 本誌は10代の女子向け雑誌で、専属モデルは20歳前後で卒業するが近年は人気が高いモデルは成人後も留まる 場合がある。2021年10月号から専属モデルがすべて21世紀生まれとなる。
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