混迷・低迷から再構築へとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 混迷・低迷から再構築への意味・解説 

混迷・低迷から再構築へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:26 UTC 版)

ヤマハ」の記事における「混迷・低迷から再構築へ」の解説

源一1983年昭和58年)に長男川上浩第7代社長に指名して自らは会長就いたものの、取締役会招集権限会長有するなど院政傾向があった。源一はのちに社長となる上島清介社長に推すが、上島固辞した源一は「浩が(甲斐武田氏滅亡した武田勝頼になりはしないか。身内として非常に心配だ」と浩の社長就任の際に語った。 浩は社長就任後組織21事業部制変更する創業90周年迎えた1987年昭和62年)に山葉寅楠オルガン修理から100周年記念し社名日本楽器製造株式会社(ニチガク)から商標知名度が高いヤマハ株式会社変更した伝統的な楽器事業ピアノ1980年昭和55年)、エレクトーン1981年昭和56年)にそれぞれの出荷台数ピーク迎えて以降減少傾向続いた新規事業育むためにAV機器事業従来の高級機から普及機への進出を図るなどしたが結果残せなかった。半導体・電子部品事業競争激しく楽器事業余剰人員吸収することはできなかった。1980年代後半バブル期であるが社内要因から経営振るわぬ一方で、「キロロリゾート」の開発着手した1991年平成3年)に実施され希望退職制度の「転進ライフプラン援助制度」へ従業員の6%にあたる724名が応募し会社側が予想する上の人流出招いた。しかし、これに対し、浩は「停滞感のある職場から、どこか活気ある職場移りたい従業員にはそういう機会与えた」とコメントし1991年平成3年10月には中堅社員96%が経営危機感をもち、半数モラル低下感じていた。 1992年平成4年2月労働組合が浩へ「出処進退申入書」を提出して浩は社長退任表明し上島清介第8代社長に就く。川上家経営からの退場ヤマハ音楽振興会などを巻き込み1年後まで混乱が続く。 上島社内組織再構築するとともに半導体・電子部品事業によって経営立て直しを図る。折しもバブル崩壊による景気後退始まっており、リゾート事業不振加えて音源チップ主力であった半導体需要急変するなど難し舵取りとなった半導体その後ゲーム機通信カラオケ機器搭載されるなどし、電子部品1995年平成7年)にハードディスク薄膜ヘッド世界シェア25%となるなど成果得ていたが、不安定な需要変動から安定した利益を得ることは難しかった1997年平成9年6月第9代社長に半導体・電子部品事業出身石村和清が就任する長野オリンピック開催間際スキー板用品およびテニスラケット製造スキー実業団「ヤマハスキーチーム」を担っていたスポーツ事業部を廃止し電子部品分野事業強化図ったが、1998年平成10年)に増設し半導体工場をわずか1年後1999年平成11年)にローム売却する同年3月期上場以来初の営業赤字転落した。この不振からの脱出のため、2000年平成12年)に稼ぎ頭だった磁気ヘッド製造事業売却したレクリエーション事業1993年平成5年)に全面開業したキロロリゾート」の会員制ゴルフ場会員制リゾートホテル会員権販売不振に陥り、1995年平成7年)にヤマハ北海道リゾート開発解散し149億円の負債整理するとともに支援継続2002年平成14年3月31日レクリエーション施設管掌していたヤマハリゾート旧社)を吸収合併し、不動産評価損生じた129億円の債務超過ヤマハ本体処理した2000年平成12年3月ヤマハ発動機株式5%をトヨタ自動車売却しヤマハ発動機間接的買収防衛策として2007年5月ヤマハ発動機株式の7.8%を三井物産などに売却するとともにヤマハ発動機2008年平成20年3月下旬までに市場通じてヤマハ株式5%を取得して両者持ち合い関係を確立させることとした。 これらの事業再構築功を奏し2002年平成14年以降業績回復。特に2004年平成16年以降携帯電話着メロ用の半導体需要堅調である。日本国内着うた移行しているが、中国など成長市場においてはヤマハ製音源チップ内蔵携帯電話需要継続した2000年平成12年4月就任した第10代社長伊藤修二は、今後経営方針のキーワードを『音楽ヤマハ』・『大人市場』・『中国』としている。楽器レンタル楽譜オンライン販売大人向け音楽教室の展開などにより大人音楽市場をさらに開拓するとした。中国はじめとするアジア成長市場においてもピアノ市場年間販売台数15台から20台と見込まれており、2004年平成16年10月から杭州での現地生産開始した2005年平成17年10月上海音楽教室開始する2005年平成17年)にドイツ音楽ソフトウェア会社であるスタインバーグ買収し2008年平成20年)にオーストリア老舗ピアノメーカーであるベーゼンドルファー傘下収める2009年にはイギリスのピアノメーカーであるケンブル完全子会社化し、ピアノ生産アジア移転した。これによりイギリスでのピアノ生産に幕が下ろされた。 2009年平成21年3月期決算においては世界金融危機起因とした消費萎縮により大幅減益となり、連結での最終損失206億円に膨れ上がったこのため国内楽器製造工場集約化日本管楽器流れをくむ埼玉工場閉鎖し豊岡工場移転させるなど)させ、マグネシウム部品事業住宅設備部門売却により事業撤退するリストラ決定住宅設備部門子会社ヤマハリビングテック2010年平成22年3月中に株式持分85.1%が日本産業パートナーズ外資系投資ファンド3社に譲渡し2013年平成23年10月1日MBOによりヤマハグループから離脱しトクラス変更した2014年平成26年4月1日会社分割により国内における楽器音響機器生産事業子会社3社に承継した。この子会社3社は、2017年平成29年4月1日までに順次合併し2019年8月現在、株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリングとなっている。 2018年平成30年1月17日年頭記者会見で、欧州などで自動車への搭載義務化が進む緊急通報システム機能を持つ車載通話モジュール複合部品)を新たに開発し車載関連機器市場本格参入することを明らかにした。静岡新聞記事ヤマハ製品は、複数メーカー採用内定得ているとのこと本社構内のイノベーションセンター1階2018年7月3日歴代製品など展示した企業ミュージアム「イノベーションロード」を開設した見学予約制

※この「混迷・低迷から再構築へ」の解説は、「ヤマハ」の解説の一部です。
「混迷・低迷から再構築へ」を含む「ヤマハ」の記事については、「ヤマハ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「混迷・低迷から再構築へ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「混迷・低迷から再構築へ」の関連用語

1
4% |||||

混迷・低迷から再構築へのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



混迷・低迷から再構築へのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのヤマハ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS