伝統の一戦にまつわるエピソードとは? わかりやすく解説

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伝統の一戦にまつわるエピソード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 08:02 UTC 版)

阪神タイガース」の記事における「伝統の一戦にまつわるエピソード」の解説

年度優勝決定戦太平洋ホームラン 1936年秋は複数大会開催による勝ち点制だった。各大会ごとに単独1位のチーム勝ち点1、同率1位のチーム勝ち点0.5与え、6大会勝ち点合計シーズン優勝争った大阪タイガース最後東京第2次リーグ戦第2次東京大会)を残して勝ち点2となり、首位東京巨人軍勝ち点2.5迫っていた。第2次東京大会ではタイガース阪急軍が1位を争っていたが、巨人故意阪急敗退する公認八百長試合行ったことで、タイガース単独1位を逃し勝ち点2.5巨人並んだため年優勝決定戦を行うことになった12月洲崎球場での年度優勝決定戦では1勝2敗で惜敗したものの、景浦が打者として12打数6安打投手として13回を自責点1に抑える驚異的な活躍をみせた。 1936年秋の優勝決定戦では敗れたものの、1937年秋のシーズン初優勝して臨んだ優勝チーム巨人との年度優勝決定戦(7戦4勝制)では、沢村打ち崩して4勝2敗で前年雪辱果たした。さらに翌年春のシーズン制して迎えた年度優勝決定戦ではまたも巨人対戦し初戦サヨナラ勝ち勢い乗り4連勝で年度連覇果たした同年限り2シーズン制終了し、年度優勝決定戦廃止された。 なお、1937年38年日本一リーグ通算優勝回数には数えられていない。これはこの2年間のリーグ戦それぞれ独立したシーズンであるためで、阪神通算優勝1937年秋季大会1938年春季大会それぞれカウントされている。 世紀の落球V9世紀の落球#1973年セントラル・リーグ 阪神巨人 18回戦」も参照 1973年は、8連覇中の巨人との間で激し優勝争い展開していた。8月5日の対巨人戦甲子園9回表2死で、中堅守っていた池田純一黒江透修平凡な飛球追った際に、当時十分に整備されていなかった外野天然芝に足を取られ転倒転倒の間に塁上走者全員生還したことから、勝利目前だった阪神逆転負け喫した実際に池田転倒しただけで飛球落としていないにもかかわらず阪神後述する結果シーズン終えたことから、このプレー後年まで「世紀の落球」と呼ばれた当の池田は、心ないファンから「戦犯」と決め付けられるなどの嫌がらせ苛まれたあげく、球界離れた後の2005年逝去している。 8月30日対中日戦(甲子園)では、先発江夏ノーヒットノーラン継続したまま、延長10回裏の打席サヨナラ本塁打中日による優勝可能性消滅させたが、翌31日には巨人首位立った10月10日の対巨人戦後楽園)では、田淵幸一倉田誠から逆転満塁本塁打放ち江夏抑えて勝利流れ阪神に傾いたかに見えたが、翌日7-0リードしながら巨人追い上げ逆転に次ぐ逆転10-10引き分け終わった残り2試合残して僅差首位、あと1勝で優勝というところまで迫っていた10月20日対中日戦(中日球場)では、中日キラー上田先発予想されたが、金田正泰先発チーム最多勝江夏指名。しかし、これが裏目に出て木俣達彦本塁打打たれて勝ち越されると、打線星野仙一抑え込まれ2-4敗戦した。一方江夏自伝左腕誇り』(構成波多野勝草思社2001年)の中で、「フロントから19日球団事務所呼び出され、『残りの2試合には勝ってくれるなと言われた」と述べている。 この対中日戦の終了間際球場近くを通る東海道新幹線巨人選手乗せた列車通過したという逸話があり、実際にこの時の試合映像現存している。選手1人車内からスコアボード見ようとしたが果たせず、名古屋駅到着時にファン試合経過知らせ、それを聞いた選手達はムード明るくなったと伝えられている。 こうして、10月22日(本来は21日だったが雨天順延)の対巨人戦最終戦デーゲーム)で、その試合勝ったチーム優勝ということになった。しかし、約48,000人の大観衆を集めたこの試合0-9大敗し巨人V9をあっさり許した16時19分、最終打者ウィリー・カークランド三振倒れた瞬間敗戦V9許した不甲斐ない阪神怒ったファン1500人が暴徒化し一塁スタンドアルプススタンドからグラウンド乱入両軍ベンチ向かった阪神選手・スタッフ試合終了とともにロッカールーム引き上げて難を逃れたが、巨人選手はすぐにベンチ退散したものの、王は殴られベンチ前で倒れはキャッチャーマスクをとられるなど選手コーチを含む七人に、殴る蹴るの暴行加えられた。巨人関係者ベンチ裏から脱出して胴上げもせずに芦屋市宿舎竹園」に引き上げた選手退出知った阪神ファンは、三塁スタンド巨人ファンに「帰れ帰れ」と怒声をあげながらグラウンドの土や座布団空き缶などを投げ合って応酬。「やめとけ」とグラウンド降りた巨人ファン阪神ファン取り囲んで乱闘になり、兵庫県警機動隊員甲子園警察署員の約180人が出動する事態となったまた、場外でも16時40分頃に阪神球団関係者乗った車をファン500人が取り囲み「あの試合何だ!」と車体を揺さぶるなどした。甲子園警察署設置した警備本部投石された。 この試合は、よみうりテレビ実況佐藤忠功、解説村山実) が日本テレビ系列全国ネット中継しており、近畿広域圏ローカルでは朝日放送実況植草貞夫解説根本陸夫ゲスト中村鋭一) やサンテレビ実況西澤暲解説後藤次男近畿放送同時ネット) も含めた3局が同時にテレビ中継ラジオ朝日放送実況黒田昭夫解説皆川睦雄中国放送にもネット自社ではパ・リーグ優勝決定戦阪急南海解説花井悠〉と二元)・毎日放送解説杉浦忠阪急南海解説永井正義 他〉と二元)・TBSラジオ解説水原茂実況山田二郎山陽放送にもネット)・ニッポン放送解説関根潤三)・文化放送解説別所毅彦)・ラジオ関東それぞれ中継していたが、よみうりテレビ朝日放送放送席には途中から危険物などが投げ込まれ選手退出後には200人ほどの暴徒襲い掛かってきた。 朝日放送テレビ放送席では、暴徒一部植草根本らに「放送をやめろ」と怒鳴りつけたり空き缶投げつけたりした。植草は、暴徒ではない阪神ファン一人から頭の上座布団をかざされながら実況継続当時は『おはようパーソナリティ中村鋭一です』(阪神熱狂的なファンである中村鋭一朝日放送ラジオ担当していた生ワイド番組)が絶大な人気博していたことから、同番組リスナー思われる阪神ファンが「ここは鋭ちゃん のとこ(朝日放送テレビ放送席)やから勘弁したれ」と叫んだ。さらに、良心的な阪神ファン暴徒説得したことによって、放送席機材への襲撃免れた。ただし、放送終了16時38分30秒)までの30秒間は音声途絶えたため、テレビには中継映像だけが流された。 暴徒よみうりテレビ放送席襲撃して「巨人の肩ばかり持つな」とテレビカメラ当時高価だったVTR機材といった放送機材破壊するなど大暴れ止め入った解説村山にも「阪神選手やったのによみうりテレビ解説をしやがって」と殴りかかった機動隊員30人が3局の放送席取り囲んで暴徒遠ざけるが、甲子園警察署調べでは、よみうりテレビ損害は約1千万円にも及んでいた。この暴挙のため、優勝瞬間鮮明なVTR映像がなく、映画フィルム転写したもの(キネコ)が残っているのみである。 その一方でサンテレビ放送席機材は、「サンテレビ俺たち味方や」という阪神ファン守られたことで難を逃れた。さらに、朝日放送違って暴徒による実況への妨害行為発生しなかった。 「西澤暲#実況を担当した阪神タイガースの主な試合」および「サンテレビボックス席#その他の特記事項」も参照 通常の試合では警察官100人、球場職員30人警備態勢だが、この日の試合では警察官200人、阪神電鉄社員80人、アルバイト120人、ガードマン50人の計450人を待機させる特別態勢敷いていたものの、この騒ぎ鎮めることができなかった。このため兵庫県警機動隊70人が16時50分に出動追い散らされファン機動隊遠巻きにして「帰れ!」コール浴びせたファンの殆どは17時過ぎに球場外へ出たが、それでも興奮収まらない阪神ファン群集800人は甲子園球場指定席売場前に集まって阪神責任者にわびをさせろ」と騒ぎ、「阪神タイガースの歌」を合唱し気勢挙げた県警からの要請18時過ぎ阪神監督金田ユニホーム姿で場外現れ携帯マイク使って「私は涙こそ流していないが、気持ちの中は皆さん同じく残念でたまらない。来年こそ一層がんばるので、ファンの皆さん理解してほしい」とファンへのお詫びお礼呼びかけた。これを受けて19時にファン引き上げたが、警備本部への投石警官1名が負傷ファン6名がケガをした ほか、よみうりテレビ放送機器壊した疑いなどで数名警察検挙されている。 阪神優勝想定して田淵幸一起用した日本シリーズ用のポスター と「優勝記念と書かれたマッチ製作したが、両方ともお蔵入りとなり、マッチ阪神電鉄保養所使われていた。

※この「伝統の一戦にまつわるエピソード」の解説は、「阪神タイガース」の解説の一部です。
「伝統の一戦にまつわるエピソード」を含む「阪神タイガース」の記事については、「阪神タイガース」の概要を参照ください。

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