マッド鬼山の人工怪獣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 03:09 UTC 版)
「怪獣王ゴジラ (漫画)」の記事における「マッド鬼山の人工怪獣」の解説
ゴジラの敵怪獣であるマッド鬼山の人工怪獣は、主にかつて日本に出現して破壊の限りを尽くしたり、ゴジラと闘って敗れた怪獣などである。しかし、マッド鬼山の再生・改造により、より巨大に、より凶暴になり、戦力や能力も何倍も強力になっており、ゴジラを何度も苦戦させた。 海棲怪獣 シーバラゴン 今から30年前ほど前に白根山で誕生し、人々を餌にして暴れ回り、フランケンシュタインと戦い、最後は富士山麓の地底に消えた凶暴な地底怪獣バラゴンの組織の一部から(『フランケンシュタイン対地底怪獣』より)、マッド鬼山がDNAを取り出し、改造を加えて新たに生み出した怪獣。本来バラゴンは地底怪獣である為、海で生きる事は不可能であるが、マッド鬼山の改造により海でも生きる事が可能になっただけでなく、全長100メートルまでサイズアップされた。伊豆大島の海域に潜んでおり、島の動物、魚、そして大島から東京に向かう客船に乗っていた人間達を餌にしていた。頑丈な皮膚を持っており、Gチームの戦闘ヘリのロケット弾も効果が無かった。そして島に上陸して暴れ回ろうとするが、ゴジラと遭遇して戦いになり、その巨体に似合わぬ俊敏さと大ジャンプでゴジラを翻弄する。そして自慢の角でゴジラの胸を突き刺すが、ゴジラに角を掴まれ、へし折られる。角を折られたバラゴンはジャンプで逃げようとするが、ゴジラに尻尾を掴まれ、地面に叩き付けられた上に、放射熱線で止めを刺された。 シーバラゴンは原作のバラゴンと違い、海棲怪獣であるためか、イッカクのような角、そしてセイウチのような長い牙が特徴となっている。 植物怪獣 ネオ・ビオランテ G細胞と植物細胞、そして人間の細胞が合成され、生み出された植物怪獣(『ゴジラvsビオランテ』より)が、マッド鬼山によって新たに生み出された。口から吐く樹液にはゴジラですら溶かしてしまう程の強力な酸が含まれている。すそ野に出現し、ゴジラを樹液による攻撃で怯ませ、自らの触手を檻にしてゴジラを閉じ込めた。そしてメガロと共にゴジラをあと一歩の所まで追い詰めるも、この戦いがマッド鬼山の仕業である事に気付いた神子陽介がジープをエネルギー源であるパイプにぶつけた為にパイプが破壊され、パワーダウンしてしまう。その結果、緑の檻からゴジラが脱出し、その巨体を地面から引っこ抜かれた上にメガロに投げ付けられ、同士討ちを恐れたメガロによって殺獣レーザーで焼き殺された。 昆虫怪獣 メガロ 海底人の守護神といわれ、かつて宇宙怪獣ガイガンと協力してゴジラ、ジェットジャガーと戦い、敗れた昆虫怪獣(『ゴジラ対メガロ』より)。それがマッド鬼山によって復活したものと思われる。またマッド鬼山の改造により100メートルサイズにサイズアップし、すそ野に現れた。外見はカブトムシにドリルを移植した様な姿をしており、武器は両手のドリルと口から吐く地熱火炎ナパーム弾、そして角から出す殺獣レーザーである。ビオランテとの共闘で緑の檻に閉じ込められたゴジラを檻越しに両手のドリルと口から吐く地熱火炎ナパーム弾で攻撃する。後一歩のところまでゴジラを追い詰めたが、緑の檻からゴジラが脱出し、ビオランテを投げ付けられる。この時メガロは同士討ちを恐れ、殺獣レーザーで仲間のビオランテを焼き殺してしまうという残忍性を見せつけた。しかし、殺獣レーザーを使った隙をゴジラに突かれ、自慢の角を尻尾でへし折られ、放射熱線で倒されるという最期を遂げた。 超強力メカ怪獣 メカゴジラIII かつてゴジラに二度も倒され、東京湾~木更津の川崎海底トンネルの工事現場の近くでゴジラへの復讐を望んでいたブラックホール第3惑星人によって製造されたメカゴジラの電子頭脳(『ゴジラ対メカゴジラ』より)を、マッド鬼山が発見し再生した。マッド鬼山の再生・改造により、メカゴジラは100メートルサイズにサイズアップしただけでなく、スペースビーム、フィンガーミサイル、パワーなどもより威力がアップした。東京湾の神田石油のコンビナートに現在のゴジラに化けて出現し、暴れ回る。その装甲は硬く、メーサーヘリのドリルミサイルも効果が無かったが、メーサービームによって人工皮膚が焼き払われ正体を現した。そして同時にコンビナートに本物のゴジラが出現したため、体当たり攻撃でメカニコングが隠れていたタンクにゴジラを誘導し、現れたメカニコングに締め上げさせた。その隙にメカゴジラは両手の鋭い爪でゴジラを串刺しにするも、メカニコングがゴジラに倒される。スペースビームとフィンガーミサイルでゴジラを攻撃するも、メーサーヘリによって頭部を攻撃され、その隙にゴジラの放射熱線を浴びるが、完全には機能を停止せず、二度目の放射熱線を浴びて倒される。 超強力メカ怪獣 メカニコングII かつてキングコングと戦い、敗れたメカニコング(『キングコングの逆襲』より)をマッド鬼山がメカゴジラ同様、再生・改造したもの。メカゴジラと同じく100メートルサイズにサイズアップされ、コンビナートに出現した。怪力の持ち主で、一度締め上げられるとゴジラでも脱出することはできない。さらには、ゴジラを援護しようとしたGチームにホログラフィーの人質を見せつけ、手を出させないようにする。しかし、日出雄少年によってメカ怪獣をコントロールする場所と本物の人質を発見されてしまい、通信でその事実を知った神子陽介によって頭部をメーサーヘリのメーサービームで攻撃され、怯んだ隙を突かれ、ゴジラに背負い投げされ、もげた右腕を口に突っ込まれ爆散した。 空の大怪獣 ラドン かつて日本で暴れ回った空の大怪獣ラドンがマッド鬼山によって改造されたものと思われる。アラブ油田地帯に出現して爆弾を落とし、油田地帯を火の海に変え、そこにいた人たちにデビルバード(悪魔の鳥)と恐れられた。今度はオイルタンカーを襲って爆撃し、出現したゴジラと戦いになる。放射熱線で撃ち落とされるも、やられたふりをしてゴジラを油断させ、捕まえて北極に連れて行った。そしてマッド鬼山の冷凍攻撃で氷漬けになったゴジラを最も温度が低いとされる処刑X地点まで運び、その地点にゴジラを落とすが、そこには日出雄の作戦で配置されていた無人の原子力潜水艦があり、それをゴジラが破壊して復活する。ラドンは復活したゴジラを上空高く持ち上げて氷山に叩き付けようとするが、ゴジラは尻尾を氷山に叩き付けてジャンプし、逆に叩き落とされたあげく、右の翼をもがれ、怒ったゴジラの放射熱線を受け、倒される。 暴竜 アンギラス 恐竜博覧祭にて展示されていた新種のアンキロサウルスの化石に、マッド鬼山と彼の子孫がタイムワープ光線を照射して生き返らせ、さらには怪獣進化促進剤を注射して怪獣化させた。同じくタイムワープ光線で恐竜にされたゴジラをその巨体で押し潰そうとするが、途中でタイムワープ光線の効果を無力化するガス管の爆発が起こり、不完全ではあったがゴジラが元に戻り、跳ね飛ばされる。手足を亀の様に引っ込めて体を回転させることでカマイタチの様な攻撃ができ、ゴジラを窮地に追い込んだが、Gチームが発射した対怪獣ミサイルをゴジラによって口に突っ込まれた上に尻尾で打ち飛ばされ、マッド鬼山が乗っていたタイムマシンにぶつかり爆死した。 宇宙怪獣 キングギドラIII世 翼を振動させることで透明になる能力を持った怪獣。その能力で日本、アメリカの軍事基地を襲撃し、戦闘機を破壊し、現場に自分の足跡を残していた。サイボーグと化して生き延び、WX星人の名前を騙ったマッド鬼山に操られており、ゴジラと戦いになった際も透明になる能力と引力光線でゴジラを苦戦させる。そして空から地面にゴジラを叩き付けようとするが、放射熱線で翼に穴を開けられ、透明になる能力を失い、地上戦になる。ゴジラを崖っぷちまで追い込み、3つの首から吐く合体させた引力光線でゴジラの吭に穴を開けるも、ヌクレアタイフーンを受けた為に2つの首をもぎ取られ、宇宙へと逃げ帰った。 このキングギドラは宇宙怪獣であるが、外見は『ゴジラvsキングギドラ』に登場した未来人製のキングギドラに酷似している。 大エビ怪獣 エビラ 南太平洋にあるリゾートビーチに出現し、暴れ回った。かつてゴジラと戦ったエビラと同じ個体かは不明(『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』より)。 マッド鬼山によって操られており、前回のキングギドラ戦で傷を癒していたゴジラを襲撃した。またエビラには昆虫の羽根が移植されており、空からハサミによる攻撃でゴジラを苦戦させる。マッド鬼山によれば、甲殻類は昆虫とは遠い親戚関係にあり、昆虫の羽根をエビラに移植する事は簡単な事だったという。止めを刺そうとゴジラに襲いかかるが、ヤシの木を腹部に刺され、羽をもぎ取られる。しかしエビラは体内に仕込まれていた液体窒素をゴジラにかけ、動きを封じてしまう。最後は放射熱線で倒されるが、自らの身を犠牲にする事でゴジラを凍らせることに成功した。 サイボーグ怪獣 ネオ・ガイガン かつてM宇宙ハンター星雲人に操られたサイボーグ怪獣ガイガンを、マッド鬼山が改造・コントロールした事でパワーアップしたものと思われる(『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』『ゴジラ対メガロ』より)。 前回のエビラ戦で氷漬けにされ、冬眠状態となったゴジラが防衛軍の手によって処刑される寸前に、マッド鬼山の手によって復活させられ、街中で暴れ回っている時に出現した。当初はゴジラと共に町を破壊していたが、陽介がメーサーヘリでゴジラに取り付けられた洗脳マシーンを破壊した事で正気を取り戻したゴジラと戦う事になった。実際はマッド鬼山がガイガンに搭乗して操作しており、この時マッド鬼山はゴジラと初めて直接対決した事になる。武器は両手の鎌、鎌を飛ばしたチェーンハンド、頭部の光線砲から発射される光線、腹部の回転鋸、ナパーム弾である。当初はキングギドラ、エビラとの戦いでエネルギーを失っていたゴジラを追い詰めていたが、陽介がメーサーヘリのエネルギーをゴジラに与えた事で戦局が逆転し、チェーンハンドを引きちぎられ、ナパーム弾も効果が無く、腹部の回転鋸でゴジラを斬り刻もうとしたが、ゴジラの腕力によってその体を引き裂かれ、爆散する。 この時、マッド鬼山はゴジラの桁外れのパワーに驚き、脱出ポッドである頭部を体から引き離し、戦線を離脱すると共にG細胞を回収した。 合体怪獣 キングゴジラ マッド鬼山が前回の戦いで回収したG細胞を基に作り出したクローンゴジラにキングギドラの首と足、バトラの翼、そして自らの脳を移植して完成させた不滅の最強怪獣。 鬼山島を攻撃してきた国連軍の戦闘機を全滅させ、日出雄、陽介、リンダの乗っていた輸送機、そして陽介のメーサーヘリを一撃で撃墜した。ゴジラをも凌ぐ戦闘能力を有しており、ゴジラとの戦いの際には手首であるキングギドラの首でゴジラの動きを封じ、放射熱線も同じく放射熱線で相殺した。そして自らの左手を囮にしてゴジラの動きを封じ、空に飛び上がって用意していた針山にゴジラを叩き落とし、串刺しにした。そして、ゴジラを倒したキングゴジラは「地球の帝王」を名乗り、地球支配の勢いを加速させるべく都市部へと侵攻し、ゴジラに引きちぎられた左手を再生させて、都市部を火の海にした。しかし大黒島近辺を飛行中に、キングゴジラ対策の切り札である日出雄、陽介、リンダの搭乗する最強の戦闘マシーン、マシーンGと出くわし、戦闘になる。マシーンGのメーサービームで腹部に風穴を開けられるが、マッド鬼山は隠し玉であるビオランテの顔を露出し、樹液による攻撃でマシーンGのメーサービームを使用不能にし、体当たりによって地面に叩き付けた。そしてマシーンGに止めを刺そうと襲いかかったその時、生きていたゴジラに背後から攻撃され、ビオランテが倒される。ゴジラの生命力の強さにマッド鬼山は驚き、返り討ちにしようと上空に上がるが、放射熱線で攻撃され怯んだ隙にゴジラに動きを封じられ、ゴジラ共々噴火した火山の火口へと落ちた。
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