基 ラジカルという呼称

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 基の解説 > ラジカルという呼称 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/11 05:38 UTC 版)

ラジカルという呼称

置換基Rが「ラジカル(radical)」として呼ばれていた[注 2]名残は「フリーラジカル(free radical)」という語に見られる。このような意味でのラジカル[注 3]と、不対電子を持ち、置換基に結合していない化学種[注 4]を区別するため、「置換基が何もついていない(free)」という意味で「フリーラジカル」と呼ばれていた。

しかし、現在はRのことをラジカルとは呼ばず、代わりに置換基や基と呼称するため、不対電子を持つ化合物のことをもはや"フリー"ラジカルと呼ぶ必要がない。したがって、「ラジカル」は今や一義的な語である[5]。ただし、一義性の獲得後も、その歴史的経緯から敢えて強調するために、未だ「フリーラジカル」という言葉を使用する者が存在する。一方で、厳密な化学的見識を必ずしも要しない分野や、製品の謳い文句の中には誤用も見られる。実際、活性酸素と混同されがちであるが別の概念である[6]

特性基の一覧

主な特性基を次に示す。

  • アルキル - 脂肪族化合物(CnH2n+1)
  • ハロゲン - ハロゲン化合物 (-Cl, -Br, -I, -F)
  • ヒドロキシ - ヒドロキシ化合物 (-OH)
  • アミノ - アミノ化合物 (-NH2)
  • イミノ - イミノ化合物 (=NH)
  • N-オキシド - N-オキシド化合物 (N→O)
  • N-ヒドロキシ - ヒドロキシアミン化合物 (-NH-OH)
  • ニトロ - ニトロ化合物 (-NO2)
  • ニトロソ - ニトロソ化合物 (-NO)
  • アゾ - アゾ化合物 (-N=N-)
  • ジアゾ - ジアゾ化合物 (-N+≡N)
  • アジド - アジ化物 (-N3)
  • オキシ,エポキシ - オキソ化合物、エーテル化合物 (-O-)
  • オキソ - オキソ化合物 (=O)
  • カルボニル - エステル化合物、カルボン酸化合物 (-CO-)
  • フェニル - 芳香族化合物
  • ホスフィノ - リン化合物
  • チオ - スルフィド化合物 (-S-)
  • S-オキシド (S→O)
  • チオキシ (=S)

官能基の一覧

特性基一覧で述べた物を除き、主な官能基を次に示す。


  1. ^ もっと知りたい場合、原語における経緯についてはラジカルの項に詳しいのでそちらを参照せよ。
  2. ^ 以前は、例えば「CH3CH2OH 中のOH置換基は、エチルラジカルに結合している」というような言い方をしていた。
  3. ^ 置換基という意味のラジカル
  4. ^ 現在における意味でのラジカル


「基」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「基」に関係したコラム

  • CFDで取り扱う株式の一覧

    CFDで取り扱う株式には、日経平均株価(日経225)採用銘柄をはじめ、アメリカ合衆国、欧州圏、中国などの証券市場に上場している銘柄があります。CFDで取り扱われている株式はCFD業者によりさまざまで、...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「基」の関連用語

基のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



基のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの基 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2023 GRAS Group, Inc.RSS