過酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/28 07:19 UTC 版)
過酸(かさん、英: peroxy acid)は、オキソ酸のヒドロキシ基 (−OH) をヒドロペルオキシド基 (−O−OH) に置き換えた構造を持つ物質のことである。英語読みそのままでペルオキソ酸ともいう。金属粉など共雑物があると急速に分解し、場合によっては爆発するが、共雑物が少ない状態で過酸を内面が滑らかな容器で保存する場合は比較的安定である。あるいは塩として単離できるものもある。
主な過酸
過酸の名称 | 分子式 | 示性式 | 過酸塩の名称 |
---|---|---|---|
過硫酸 (ペルオキソ一硫酸) |
過硫酸塩 (ペルオキソ一硫酸塩) |
||
過炭酸 (ペルオキソ一炭酸) |
過炭酸塩 (ペルオキソ一炭酸塩) |
||
過リン酸 (ペルオキソ一リン酸) |
過リン酸塩 | ||
次過塩素酸 (ペルオキソ一過塩素酸) |
次過塩素酸塩 | ||
過酢酸 | 過酢酸塩 | ||
過安息香酸 | 過安息香酸塩 | ||
メタクロロ過安息香酸 |
表中、過酢酸や過安息香酸など、カルボン酸から誘導される過酸を過カルボン酸と呼ぶ。
過マンガン酸 HMnO4 や過塩素酸 HClO4 などは −O−O−H 基を有しないから過酸には該当しない。
また過炭酸ナトリウムなど、通称は過酸の塩のようであるにもかかわらず、実際の構造は過酸の塩ではないものもある。
性質・用途
過酢酸は加熱滅菌が不可能な医療用器具や飲料用ペットボトルなどの殺菌剤として使用されている。酸素系の漂白剤として使用されている過炭酸ナトリウムは上述したように過炭酸のナトリウム塩ではない。
有機合成では実験室的にはメタクロロ過安息香酸(m-chloroperbenzoic acid、mCPBAと略される)、工業的には過酢酸が二重結合のエポキシ化やバイヤー・ビリガー反応などの酸化反応によく用いられる。
関連項目
「過酸」の例文・使い方・用例・文例
- 過酸化水素の化学式はH2O2です。
- 過酸化水素.
- 過酸化物で漂白される
- 毛が過酸化物で漂白されているブロンド
- 彼は過酸化物と水の溶液を使用した
- 酸化を抑制する、または酸素や過酸化物で促進される反応を抑制する物質
- (小麦粉、油、または脂肪の)漂白に、また遊離基反応の触媒として用いられる白色で結晶性の過酸化物
- 過酸化物で化合物の酸化を促進する酵素群(植物細胞の特に中に起こる)のいずれも
- 過酸化水素を生成する系
- 超酸化物質を過酸化水素と酸素へ変換することを促進する酵素
- 消毒,漂白剤として使用される過酸化水素
- 過酸化窒素という化合物
- 過酸化ナトリウムという化合物
- 過酸化バリウムという化合物
- 過酸化物という化合物
- 過酸化脂質という,不飽和脂肪酸が酸化してできる物質
- 過酸化水素という化合物
- サンダーパックは過酸化水素を充てんした74キロのタンクから成る。
過酸と同じ種類の言葉
- >> 「過酸」を含む用語の索引
- 過酸のページへのリンク