活性酸素とは、私たちが呼吸している大気中の酸素よりも活性化された酸素、およびその関連分子の総称で、不安定で、いろいろな物質と反応しやすい性質をもっています。三重項酸素が励起してできる一重項酸素(1O2)、酸素が1電子還元されたスーパーオキシド(O2-)、スーパーオキシドが不均化して生じた2電子還元種である過酸化水素(H2O2)、過酸化水素より生成するヒドロキシラジカル(HO・)の4つをさします。活性酸素を広くとらえると、この4つの他にも活性酸素と体の成分との反応で生じるペルオキシラジカル、アルコキシラジカル、ヒドロペルオキシド(過酸化脂質)や、一酸化窒素、二酸化窒素なども加わります。
かっせい‐さんそ〔クワツセイ‐〕【活性酸素】
活性酸素
スーパーオキシド(O2-)や過酸化水素などの総称で、生体内の酸化還元反応が係わる代謝で産物として生成されるほか、レドックスシグナルの伝達物質として参加ストレス応答時などに機能する。
スーパーオキシド
英訳・(英)同義/類義語:superoxide, O2-, superoxide anion
酸素分子に電子が過剰に取り込まれた化合物の総称。生体内では、白血球やマクロファージが産生することが知られる。
活性酸素
活性酸素
活性酸素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/06 04:28 UTC 版)

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活性酸素(かっせいさんそ、英: Reactive Oxygen Species, ROS)とは、大気中に含まれる酸素分子が、より反応性の高い化合物に変化したものの総称である[1]。一般的にスーパーオキシドアニオンラジカル(通称スーパーオキシドイオン)、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素(ペルオキシドイオン)、一重項酸素の4種類とされる[1]。
活性酸素は、酸素分子が不対電子を捕獲することによって、スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシルラジカル、という順に生成する[2]。スーパーオキシドは酸素分子から生成される最初の還元体であり、他の活性酸素の前駆体であり、生体にとって重要な役割を持つ一酸化窒素と反応してその作用を消滅させる[3]。活性酸素の中でもヒドロキシルラジカルは、極めて反応性が高いラジカルであり、活性酸素による多くの生体損傷は、ヒドロキシルラジカルによるものとされている[4]。
過酸化水素の反応性はそれほど高くなく、生体温度では安定しているが、金属イオンや光により容易に分解して、ヒドロキシルラジカルを生成する[5]。活性酸素は1 日に細胞あたり約10 億個発生し、これに対して生体の活性酸素消去能力(抗酸化機能)が働くものの活性酸素は細胞内のDNAを損傷し、平常の生活でもDNA 損傷の数は細胞あたり一日数万から数10 万個になるが、DNA 損傷はすぐに修復される(DNA修復)[6]。
活性酸素の種類
活性酸素には、フリーラジカルとそうでないものがある。スーパーオキシドアニオンラジカルやヒドロキシルラジカルはフリーラジカルである。過酸化水素や一重項酸素はフリーラジカルではない。広義の活性酸素には一酸化窒素、二酸化窒素、オゾン、過酸化脂質を含む。
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