脱離基とは? わかりやすく解説

脱離基

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 06:17 UTC 版)

脱離基 (だつりき、: leaving group) はヘテロリシスで開裂された原子団のうち電子対を持つほうの原子団のことである。 (H2O)、アンモニア (NH3)、二酸化炭素 (CO2)、アルコール (ROH)は代表的な中性脱離基であり、Cl、Br、Iのようなハロゲン化物イオンやトシル基 (TsO) のようなスルホン酸イオンは代表的なアニオン性脱離基である。原子団の脱離のしやすさは求核置換反応で重要となり、カチオン性の原子団は求電子性である事から脱離基とは見なされない。実際、求電子置換反応で脱離するものはもっぱらプロトン (H+) である。


  1. ^ しかし、脱離基の脱離しやすさと直接関係あるのは反応速度論的な現象を表す反応速度式であり、pKaは酸とその共役酸の平衡という熱力学的な現象を表すものであるので、脱離基とpKaの関係は完全ではない。
  1. ^ Smith, March. Advanced Organic Chemistry 6th ed. (501-502)


「脱離基」の続きの解説一覧

脱離基

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/21 14:29 UTC 版)

SN2反応」の記事における「脱離基」の解説

脱離基のアニオンとしての安定性や、炭素原子との結合強さ反応速度影響する。脱離基の共役塩基安定であるほど、結合共有電子対持って行きやすい。ゆえに、脱離基の共役塩基弱く、それに対応する酸が強いほど、好ましい脱離基であると考えられる。ゆえに、よい脱離基の例としてはハロゲン化物炭素との結合が強すぎるフッ素を除く)やトシル塩がある。しかし、HO−やH2N−などはよい脱離基とはいえない。

※この「脱離基」の解説は、「SN2反応」の解説の一部です。
「脱離基」を含む「SN2反応」の記事については、「SN2反応」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「脱離基」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「脱離基」の関連用語

脱離基のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



脱離基のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの脱離基 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのSN2反応 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS