Antibodyとは? わかりやすく解説

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antibody

別表記:アンティボディ

「antibody」の意味・「antibody」とは

「antibody」は、生物学的な観点から見ると、体内異物病原体対抗するために免疫系生成する特殊なタンパク質である。これらは特定の異物病原体に対して特異的に作用し、それらを無力化したり、体内から排除する役割を果たす例えば、インフルエンザウイルス感染した場合体内インフルエンザウイルス対する「antibody」が生成されウイルスの増殖抑制する

「antibody」の発音・読み方

「antibody」の発音は、IPA表記では /ˈæntɪbɒdi/ となる。IPAカタカナ読みでは「アンティボディ」となり、日本人発音するカタカナ英語では「アンチボディ」と読む。

「antibody」の定義を英語で解説

「antibody」は、英語で定義すると、"A protein produced by the body's immune system in response to a foreign substance (antigen). Each antibody can bind to a specific antigen and help to neutralize or eliminate it."となる。これは、「体の免疫系異物抗原)に反応して生成するタンパク質。各抗体特定の抗原結合し、それを中和または排除するのに役立つ」という意味である。

「antibody」の類語

「antibody」の類語としては、「immunoglobulin」がある。これは、抗体一種であり、特定の抗原対す反応担当する免疫システム一部である。例えば、A型インフルエンザウイルス対する「immunoglobulin」は、ウイルスの侵入を防ぐ。

「antibody」に関連する用語・表現

「antibody」に関連する用語としては、「antigen」「immune system」「vaccine」などがある。「antigen」は抗体反応する異物のことを指し、「immune system」は抗体生成する体の防御システムを指す。「vaccine」は、抗体生成するために用いられる物質で、体内病原体対す抗体生成促す

「antibody」の例文

1. The body produces antibodies in response to an infection.(体は感染反応して抗体生成する。)
2. The vaccine stimulates the production of antibodies.(ワクチン抗体生成刺激する。)
3. The test measures the level of antibodies in the blood.(その検査血液中の抗体レベル測定する。)
4. The antibodies bind to the virus and neutralize it.(抗体ウイルス結合し、それを中和する。)
5. The immune system releases antibodies to fight off the infection.(免疫システム感染撃退するために抗体放出する。)
6. Antibodies are part of the body's defense mechanism.(抗体は体の防御機構一部である。)
7. The presence of antibodies indicates a past infection.(抗体存在過去感染を示す。)
8. The antibodies attach to the bacteria and mark them for destruction.(抗体細菌付着し、それらを破壊のためにマークする。)
9. The antibody response is crucial for preventing disease.(抗体反応疾病予防にとって重要である。)
10. Antibodies can provide immunity against certain diseases.(抗体特定の疾病対す免疫提供することができる。)

抗体

英訳・(英)同義/類義語:antibody, Antibodies

動物体内侵入した異物中和防御するために免疫系作る液性免疫主体で、抗原特異性を持つ免疫グロブリンタンパクの総称

抗原/抗体 ( antigeny/antibody )

この2つの用語は対になって使われることが多いのですが、抗原とは病原微生物などの異物体内侵入し体内抗体つくりだす物質のことです。一方抗体は抗原に対抗して血清内や組織中に形成されるタンパク物質のことをいいます。 抗体には抗原と特異的とくいてき特定の物質などにのみ生じ現象)に反応して凝集沈降、または抗原の持つ毒素中和するなどの作用があり、生体にその抗原に対す免疫性過敏性を与え働き持ってます。

抗体

Antibody

【概要】 抗原にぴったり結合するよう免疫系働いて作る蛋白質で、免疫グロブリンという物質血液分泌液出てくる。ヘルパーT細胞調節のもとにB細胞作る異物入ってきたとき、「これは異物」と貼り付けたレッテルみたい。初対面場合製造に少し日数がかかるが、前に見たことがある抗原には素早くたくさん作る自己以外のものに付着すると、処理をするときの目印になる。警察例えた逮捕状のようなもの。

《参照》 抗原ヘルパーT細胞B細胞HIV抗体検査陽性


抗体

【仮名】こうたい
原文】antibody

抗原異物)に対す反応として形質細胞白血球一種)によって作られる蛋白一種それぞれの抗体は、ただ1つ特定の抗原にのみ結合する性質をもつ。この結合目的は、抗原破壊促進することにある。抗体の働き方には、抗原性質に応じていくつかの様式存在する。ある抗体は直接抗原破壊する白血球抗原破壊するのを容易にする抗体もある。

抗体 [Antibody(ies)]

 脊椎動物体内には免疫よばれる自己を守る仕組み(生体防御)が備わっている。その免疫に働く物質の中で、抗原によって血清中にできる高分子物質を抗体という。1890年北里柴三郎(日本)とE.A.von ベーリング(ドイツ)によって、ジフテリア菌破傷風菌毒素接種した動物血清中にその抗毒素生成することが発見され、その抗毒素(抗血清)が抗原(細菌体や細菌毒素)と反応して発病を防ぐことができるのであろうという考え方から、初めジフテリア破傷風血清療法確立された。それ以来このような血清による免疫状態(現在は液性免疫よばれる)を定めるのは抗体であろうという考え方広まった。すなわち、脊椎動物(哺乳類爬虫類鳥類両生類魚類円口類)の生体内異物侵入すると、それらが抗原として認識され、その抗原作用消失させることができる血清中に生成される高分子物質が抗体である。
抗体の生成血清中に存在する糖タンパク質であるγ,β-グロブリン領域担っている。抗体が生成されグロブリン免疫グロブリン(immuno-globulin) といい、それを含む血清抗血清という。
細菌産生する毒素加熱ホルマリン処理して得られる無毒化毒素トキソイドといい、そのトキソイド動物接種すると、血清中にその毒素に異的な抗体ができる。その抗体を抗毒素という。無毒化した細菌菌体ウイルス粒子抗原として動物接種すると、その血清中に特異的な抗体ができる。 特異的な抗体ができると、体内へ再び同じ病原体(抗原)が侵入しても、その抗体と結合(抗原-抗体反応)して、病原体の毒力が中和されて発病しない
また、抗血清あるいは抗毒素細菌鑑別病気診断にも用いられる。抗体には上記のような微生物抗原特異的な抗体のほかに、胎盤通じた新生児抗体、アレルギー反応をおこすレアギン(reagin)、血液型抗体、ある抗原によってできた抗体の抗体(抗ハプテン抗体、抗HBウイルス抗体、抗単クローン性抗体など)などきわめて多種類がある。
免疫グロブリン構造的にIgG,IgM,IgA,IgE抗体などに分けられいずれの抗体にも分子内に抗原結合部位があり、そこに抗原結合して複合体となる。反応によってはその複合体補体結合して溶血溶菌などの細胞障害ひきおこすこのような抗体は補体結合抗体とよばれる免疫グロブリン分子量50,000-65,000H鎖25,000L鎖が2本ずつ結合した基本構造とっている。

抗体

(Antibody から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 08:43 UTC 版)

抗体こうたい: antibody)は、白血球のサブタイプの一つであるリンパ球の一種であるB細胞の産生する糖タンパク分子。免疫グロブリンめんえきグロブリンimmunoglobulin)、血漿中のγ‐グロブリン英語版(ガンマグロブリン)、Ig(アイジー)とも。獲得免疫系の液性免疫(特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して、排除する働き)を担う。抗体は主に血液中や体液中に存在する。


注釈

  1. ^ ラクダ科の動物は、重鎖だけで構成されるサイズの小さな抗体(ナノ抗体)を持つことが知られている[2]

出典

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