大量絶滅
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大量絶滅(たいりょうぜつめつ)とは、ある時期に多種類の生物が同時に絶滅すること。大絶滅(だいぜつめつ)ともよばれる。
注釈
- ^ 坂元志歩『徹底図解 宇宙のしくみ』(新星出版社、2006年)60頁などではビッグファイブと呼ばれている。
- ^ 一般に中生代において哺乳類は恐竜に比べて少数派であったような印象があるが、これは正しい認識ではない。大型動物を恐竜が占めており、陸上の生態系における上位の存在だったというのが正解である。中生代の地層から288以上の属が発見されており、アメリカ大陸およびヨーロッパ大陸においては恐竜を数的には上回っていることが確認されている。それ以外の地域では中生代における哺乳類の化石の発掘がそれほど盛んに行われていないことと、化石自体が小さく見つかりにくいため確認は取れていないが、中生代に生息していた哺乳類の種は、恐竜のそれをはるかに上回る可能性が高い[2]。
- ^ 以下、絶滅率については、パウエル (2001) による。
- ^ これを生き延びた一部の種もミシシッピ紀(石炭紀前期)までに、ことごとく滅んだ。
- ^ 魚竜はK-Pg境界よりも早い約9000万年前に絶滅したとされる。
出典
- ^ ウォード(2005)による。
- ^ 平山廉『図解雑学 恐竜の謎』(ナツメ社、2002年)p144-145。
- ^ a b 掛川・海保 (2011)
- ^ Wanjek, Christopher (2005年4月6日). “Explosions in Space May Have Initiated Ancient Extinction on Earth”. NASA. 2008年6月15日閲覧。
- ^ “大噴火で最初の大量絶滅 4億4千万年前の地層分析”. 日本経済新聞電子版 (2017年5月11日). 2017年5月13日閲覧。
- ^ “地球最初の大量絶滅、期間は20万年 雲南省の地層で解明”. AFP (2020年1月6日). 2020年2月5日閲覧。
- ^ 史上最大の生物の大量絶滅の原因を特定 地下の炭化水素の高温燃焼が気候変動を起し大量絶滅を起こした 東北大学プレスリリース(2020年11月9日)2021年1月19日閲覧
- ^ a b 速水(2004)
- ^ パウエル(2001)
- ^ 富田京一他『21世紀こども百科 宇宙館』(小学館、2001年)p142
- ^ a b c フォーティ(2003)pp.305-312
- ^ クルテン(1983)pp.95-99
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- ^ 田近英一『地球環境46億年の大変動史』(株式会社化学同人、2009年5月30日、ISBN 978-4-7598-1324-1)p113ほか。
- ^ 浜田・益富(1966)pp.77-83
- ^ 長谷川政美『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 僕たちの祖先を探す15億年の旅』ベレ出版〈BERET SCIENCE〉、2014年、102ほか頁。ISBN 978-4-86064-410-9。
- ^ Predator–prey interactions amongst Permo‐Triassic terrestrial vertebrates as a deterministic factor influencing faunal collapse and turnover(2017:J Codron)
- ^ 長谷川政美『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 僕たちの祖先を探す15億年の旅』ベレ出版〈BERET SCIENCE〉、2014年、102ほか頁。ISBN 978-4-86064-410-9。
- ^ Hesselbo, S.P.; Robinson, S.A.; Surlyk, F.; Piasecki, S. (2002), “Terrestrial and marine extinction at the Triassic-Jurassic boundary. synchoronized with major carbon cycle perturbation: A link to initiation of massive volcanism”, Geology 30: 251-254.
- ^ McElwain, J.C.; Beerling, D.J.; Woodward, F.I. (1999), “Fossilplants and global warming at the Triassic-Jurassic boundary.”, Science 285: 1386-1390.
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- ^ 「2億1500万年前に巨大隕石=木曽川地層に証拠-大絶滅の原因か・鹿児島大など」時事ドットコム(2012年11月6日6時57分配信)
- ^ 「2億1500万年前の巨大隕石衝突による海洋生物絶滅の証拠を発見」熊本大学、海洋研究開発機構、高知大学、東京大学、新潟大学、千葉工業大学共同プレスリリース(2016年7月8日)2019年7月28日閲覧。
- ^ 「2億1500万年前の衝突は直径が最大で8km弱の超巨大隕石だった - 九大など」マイナビニュース(2013年9月18日)2019年7月28日閲覧。
- ^ 「鹿児島大など、三畳紀後期の巨大隕石衝突の世界初となる証拠を岐阜にて発見」マイナビニュース(2012年11月6日)2019年7月28日閲覧。
- ^ Tetsuji Onoue; Honami Sato; Daisuke Yamashita; Minoru Ikehara; Kazutaka Yasukawa; Koichiro Fujinaga; Yasuhiro Kato; Atsushi Matsuoka (2016年7月8日版). “Bolide impact triggered the Late Triassic extinction event in equatorial Panthalassa”. Scientific Reports .
- ^ 『読売新聞』2011年2月5日22時8分配信 ※記事名不明
- ^ Douglas H. Erwin著、大野照文監訳、沼波信・一田昌宏訳『大絶滅 -2億5千年前、週末寸前まで追い詰められた地球生命の物語』(共立出版 2009年)25ページ
- ^ Peter Schulte; Laia Alegret, Ignacio Arenillas, Jose A. Arz, Penny J. Barton, Paul R. Bown, Timothy J. Bralower, Gail L. Christeson, Philippe Claeys, Charles S. Cockell, Gareth S. Collins, Alexander Deutsch, Tamara J. Goldin, Kazuhisa Goto, Jose M. Grajales-Nishimura, Richard A. F. Grieve, Sean P. S. Gulick, Kirk R. Johnson, Wolfgang Kiessling, Christian Koeberl, David A. Kring, Kenneth G. MacLeod, Takafumi Matsui, Jay Melosh, Alessandro Montanari, Joanna V. Morgan, Clive R. Neal, Douglas J. Nichols, Richard D. Norris, Elisabetta Pierazzo, Greg Ravizza, Mario Rebolledo-Vieyra, Wolf Uwe Reimold, Eric Robin, Tobias Salge, Robert P. Speijer, Arthur R. Sweet, Jaime Urrutia-Fucugauchi, Vivi Vajda, Michael T. Whalen, Pi S. Willumsen (2010). “The Chicxulub Asteroid Impact and Mass Extinction at the Cretaceous-Paleogene Boundary”. Science 327: 1214. doi:10.1126/science.1177265.
- ^ 後藤和久『決着! 恐竜絶滅論争』岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2011年。ISBN 978-4-00-029586-4。
- ^ 「恐竜絶滅は小惑星衝突のせいではない?英研究者らが新説」BBC(2016年04月20日)
- ^ “NATIONAL SURVEY REVEALS BIODIVERSITY CRISIS - SCIENTIFIC EXPERTS BELIEVE WE ARE IN MIDST OF FASTEST MASS EXTINCTION IN EARTH'S HISTORY”. アメリカ自然史博物館. 2007年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月12日閲覧。
大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:47 UTC 版)
「環境に及ぼす人類の影響」の記事における「大量絶滅」の解説
詳細は「大量絶滅#完新世」を参照 生物多様性とは一般的に地球上の生命体の多種多様さを指し、この惑星にいる様々な種の数によって表される。 出現して以来ホモサピエンス(ヒト種)は種全体を直接(狩猟などを通じて)または間接的に(生息地破壊などにより)殺しており、驚くべき速さで種の絶滅を引き起こしている。 人類は完新世の絶滅と呼ばれる現在の大量絶滅の原因であり、通常のバックグラウンド率(比較基準となる率)の100倍から1000倍の絶滅を引き起こしている。専門家の大半は人類が種の絶滅を加速させていることに同意しており、人類がいない前提なら地球の生物多様性は衰退どころか指数関数的に増加するだろうと述べる学識者も数名いる。完新世の絶滅は継続中であり、肉の消費、乱獲、海洋酸性化、両生類危機などが生物多様性における世界的減衰の事例である。人口過多とそれに伴う過剰消費がこの急減少の主な推進力だと考えられている 。2017年の『World Scientists' Warning to Humanity(世界の科学者による人類への警告)』は、とりわけ人類によって解き放たれたこの6番目の絶滅イベントが多くの現生生物を滅ぼしており、今世紀末までに彼らを絶滅に追いやる可能性があると主張している。 『米国科学アカデミー紀要』で発表された2020年の研究では、現代の絶滅危機は「不可逆的なので文明の存続にとって最も深刻な環境脅威になるかもしれず」、またその加速は「人類の数と消費率が依然として急増しているため確実なもの」だという。 エネルギー政策は経済成長の中心であるため、環境への 高い政治的関心は主に気候変動に焦点を向けていた。しかし生物多様性は地球の将来にとって気候変動と同じくらい重要である。 -ロバート・ワトソン, 2019年
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大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 07:59 UTC 版)
詳細は「T-J境界」を参照 ただし三畳紀とジュラ紀の境界でもあるレーティアン/ヘッタンギアン境界で顕生代四度目となる大量絶滅が発生しており、事実上テチス海から消滅したサンゴはヘッタンギアンの間に以前の水準まで回復することはなかった。コノドントも三畳紀末の大量絶滅で絶滅を迎えたほか、三畳紀で最も繁栄していたアンモナイトであるセラタイト目(英語版)もレーティアンの末に絶滅した。 両生類分椎目は大部分がT-J境界までに絶滅した。現在知られている中で最後のメトポサウルス科(英語版)であるコスキノノドン(英語版)は後期ノーリアンあるいは前期レーティアンに相当すると考えられるレオドンタ累層(英語版)から産出しており、最後のプラギオサウルス科(英語版)であるゲロトラックスもおそらくレーティアン階から産出している。2018年にはカピトサウルス類(英語版)の上腕骨もレーティアンの堆積層から報告されている。プラギオサウルス科とカピトサウルス類はT-J境界にごく近い時代で絶滅した可能性が高く、他の分椎目の大半は既に絶滅していたと考えられている。 レーティアンとそれに続くヘッタンギアンでは陸上動物の化石は限られている。陸上爬虫類ではワニに近いフィトサウルス目(英語版)、プロコロフォン科(英語版)、偽鰐類のパラクロコダイリモーファ(英語版)がT-J境界の直前に相当する地層から化石が産出しており、これらはT-J境界に近い時代で絶滅したとされる。海生爬虫類では板歯目の最後の科であるプラコケリス科(英語版)が絶滅した。また、魚竜のうちシャスタサウルス科(英語版)とショニサウルス科(英語版)といった大型のグループが絶滅し、その形態的な多様性が取り戻されることはなかった。
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大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/18 04:06 UTC 版)
中生代は大型爬虫類の全盛時代であった。特に恐竜は三畳紀末から白亜紀の最後にかけて、主要な生物として地上に君臨した。翼竜は三畳紀末に空中に進出し白亜紀前期終盤まで繁栄し、その後数を減らしつつあった。海中では三畳紀以来の魚竜はK-T境界事件の前には既に絶滅していたが、首長竜や大型の海トカゲ(モササウルス類)などは白亜紀の最終段階まで生存していた。K-T境界を境にして、これらの大型爬虫類の全てが絶滅した。生き残ったのは、爬虫類の系統では比較的小型のカメ、ヘビ、トカゲ及びワニなどに限られた。恐竜直系の子孫である鳥類も古鳥類(英語版)がことごとく絶滅したが、現生鳥類につながる真鳥類が絶滅を免れている。海中ではアンモナイト類をはじめとする海生生物の約16%の科と47%の属が姿を消した。これらの生物がいなくなった後、それらの生物が占めていたニッチは哺乳類と鳥類によって置き換わり、現在の生態系が形成された。陸上の植物相は、白亜紀末には被子植物が多様性化をとげていたが、裸子植物の針葉樹類に比べれば数は少なかった。K-T境界前後の花粉分析の結果、K-T境界直後のシダ植物の一時的進出を挟んで、構成を大きく変化させていることが明らかになった。なお、その花粉中に、ユリの花粉が発見されており、衝突時期は6月だと推定されている。
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大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 17:02 UTC 版)
概要は大量絶滅#ペルム紀末を参照。 一般に古生代の陸上生物は両生類や単弓類、中生代は恐竜に代表される爬虫類の時代と言われている。P-T境界では、この交代の原因となる大量絶滅が起こった。ペルム紀末に海中に住んでいた海生無脊椎動物は種レベルでの絶滅率は90%以上、属レベルでは82%、科レベルでは50%が消滅したと見積もられている。この中には三葉虫・古生代型サンゴ・フズリナなど古生代に幅広く生息していた生物種が含まれる。脊椎動物のうち、82%の科が絶滅した。また昆虫・植物などの陸上生物もたくさんの種類が絶滅した。絶滅した生物種は恐竜の絶滅で有名なK-Pg境界(K-T境界)よりはるかに多く、カンブリア紀以降で最大規模の絶滅である。大絶滅の原因については種々の仮説が提出されているが、いまのところ地質学者の大半が同意するような明確な説は無い。
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大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/17 03:14 UTC 版)
詳細は「F-F境界」を参照 五大大量絶滅にも数えられる後期デボン紀の大量絶滅はファメニアンで起きている。ベルギーのフラニアン - ファメニアン境界付近とベトナムのデボン紀 - 石炭紀境界付近ではジベンゾフランとカダレンのピークが認められており、これはそれぞれ海洋への土砂流入と維管束植物を示すバイオマーカーである。このことから、陸上植生の崩壊が示唆されている。 フラニアン - ファメニアン境界の大量絶滅においては、放散虫は被害を受けずに繁栄していたと考えられていた。しかし2002年には、放散虫は科レベルの多様性を失わなかったものの、属の27%がフラニアン末に絶滅していたことが判明した。ファメニアン期の1つ前の時代であるフラニアン期ではEntactinaria亜目が支配的な放散虫であったが、境界で放散虫群集の大転換が起き、ファメニアン期ではAlbaillellaria亜目とNassellaria亜目が繁栄した。
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大量絶滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 04:48 UTC 版)
デボン紀後期から石炭紀初期は、5大大量絶滅の一時期であり、特に前述のサンゴ礁を作る赤道域の浅海域で選択的に絶滅が起こっている。この大絶滅により、海洋生物種の82%が絶滅した。その中には、デボン紀に繁栄を極めたダンクルオステウスなどの板皮類や、原始的な脊椎動物である無顎類の大部分や、プロエタス目を除いた三葉虫の大部分が含まれる。 炭素、酸素、ストロンチウムなどの同位体測定や、元素分析による古環境解析から、気候の急激な寒暖の変化、海水面の後退、乾燥化、低酸素化、などの大きな環境変化がデボン紀後期に繰り返し発生し、おそらくこれらの環境変化が大量絶滅の要因と考えられている。
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