マニクアガン・クレーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 03:05 UTC 版)
座標: 北緯51度23分 西経68度42分 / 北緯51.383度 西経68.700度
マニクアガン・クレーター(Manicouagan crater)はカナダ・ケベック州コート・ノール地域にある直径約100kmのクレーター。マニトバ州のセイント・マーティン・クレーター、フランスのロシュショール・クレーター、ウクライナのオボロン・クレーター、アメリカノース・ダコタ州のレッド・ウイング・クレーターと合わせて、2億1400万年前に破砕した天体の衝突によって生じた連鎖クレーターであると推定されている(en:Triassic–Jurassic extinction event)。
1970年にクレーター付近を流れるマニクアガン川をせき止めるダニエル=ジョンソンダムが完成したのに伴い、現在はマニクアガン湖というダム湖になっており、中央部はダム落成の前日に35歳で他界したダムの建設設計者の名をとりルネ・ルヴァスール島と名付けられている。ルネ・ルヴァスール島の大きさは2,020km2に達し、淡水湖の中の島としては世界で二番目に大きい島である(世界一はヒューロン湖内のマニトゥーリン島)。
三畳紀後期の大量絶滅を引き起こしたという説がある[1][2]。しかし、衝突年代は214±1Ma前(1Maは100万年)で、三畳紀終焉の12±2Ma前であり、衝突が三畳紀末の大量絶滅をもたらしたわけではないという説もある[3][4]。
関連項目
脚注
- ^ 鹿児島大など、三畳紀後期の巨大隕石衝突の世界初となる証拠を岐阜にて発見
- ^ 2億1500万年前の衝突は直径が最大で8km弱の超巨大隕石だった
- ^ Hodych, J.P.; G.R.Dunning (1992). “Did the Manicouagan impact trigger end-of-Triassic mass extinction?”. Geology 20: 51.54. Bibcode: 1992Geo....20...51H. doi:10.1130/0091-7613(1992)020<0051:DTMITE>2.3.CO;2.
- ^ Ramezani, J., S. A. Bowring, M. S. Pringle, F. D. Winslow, III, and E. T. Rasbury (2005). "The Manicouagan impact melt rock: a proposed standard for intercalibration of U-Pb and 40Ar/39Ar isotopic systems". 15th V.M. Goldsmidt Conference Abstract Volume, p. A321.
外部リンク
マニクアガン・クレーター
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「マニクアガン湖」の記事における「マニクアガン・クレーター」の解説
詳細は「マニクアガン・クレーター」を参照 マニクアガン湖は古い浸食されたインパクトクレーター跡の中にある。クレーターを作ったのは直径5kmの小惑星の衝突で、当初は100kmほどのクレーターを形成したが、浸食と堆積のため現在見られる部分は直径約72kmに縮小している。縁から縁までの直径基準で、確認されている中では地球で6番目に大きなインパクトクレーターである。バベル山はクレーターの中央丘が衝突後のアイソスタシーで隆起したものと考えられる。 このクレーターは知られているインパクトクレーターの中でも最古級で、研究によれば衝突年代は214±1Ma前(1Maは100万年)である。これは三畳紀終焉の12±2Ma前であり、衝突が三畳紀末の大量絶滅をもたらしたわけではない 。
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