参院選をめぐる現金買収事件
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「野々部尚昭」の記事における「参院選をめぐる現金買収事件」の解説
詳細は「河井夫妻選挙違反事件」を参照 2019年3月13日、参院選に向けて広島県議の河井案里は自由民主党の公認候補に選ばれた。ところが陣営には選挙に精通したスタッフが少なかったことから、案里の夫の河井克行の秘書が当時浪人中だった野々部に応援を求めた。野々部は選対事務局長を務め、20年来の付き合いがある元石川県議会議員の大口英夫を呼び寄せた。同年7月21日、第25回参議院議員通常選挙が執行され、広島県選挙区においては、無所属・現職の森本真治と案里が当選を果たした。野々部も9月22日に行われた市議選で当選し、市議に返り咲いた。 2020年6月18日、東京地検特捜部は、前年の参院選をめぐり河井克行・河井案里夫妻が広島県内の地方議員や首長ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2,570万円の報酬を渡したとして、両者を逮捕した。 同年6月29日、野々部と大口が陣営から計約155万円を受け取っていたことが明らかになった。2人は前述の配布先の94人に含まれており、受け取った155万円は参院選の収支報告書には記載されていない。その後、野々部に関する部分の詳細がより明らかとなった。2019年6月中旬~8月上旬、克行から4回にわたり、銀行口座への振り込みや手渡しで計約97万円を受け取ったとされる。野々部は取材に対し、「自民党支部の職員として雇用契約を結んだ。報酬ではなく、労働の対価として2カ月分の給与をもらった。運動員でもない」と述べ、違法性はないとの見解を示した。 だが河井案里は2021年1月21日に東京地裁から懲役1年4か月、執行猶予5年の判決を言い渡されると、控訴を諦め、2月3日付で参議院議員を辞職した。克行の公判では検察は野々部と大口をなおも買収罪の対象としており、2月9日、両人が克行から受け取った現金は、自民党本部から振り込まれた1億5千万円が原資であるとの供述調書を東京地裁で読み上げた。 同年2月17日、東京地裁の公判に出頭。「2019年12月6日に克行に東京都内の議員宿舎に呼び出され、『取り調べを受けたり、マスコミに追いかけ回されたりしても、何も話さないでくれ』と頼まれた。案里も同席していた」「広島県参議院選挙区第七支部から給与が振り込まれ、源泉徴収されたことは違法だと思った。違法だと認識していたが、ばれても処罰まではされないと思い、参院選のあとに行われた市議選に立候補した」と証言した。 2022年1月28日、大規模買収事件で公職選挙法違反(被買収)の疑いで告発され、東京地検が不起訴にした広島県の地方議員ら100人のうち、35人が検察審査会に「起訴相当」と議決されたことが公表された。35人の中には、河井案里の選対事務局長を務めた野々部も対象に含まれていた。 同年3月2日、稲沢市議会に辞職願を提出し同日受理された。 同年3月14日、広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。野々部は略式起訴された。
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参院選をめぐる現金買収事件
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「天満祥典」の記事における「参院選をめぐる現金買収事件」の解説
「河井夫妻選挙違反事件」も参照 2019年 7月4日、第25回参議院議員通常選挙が公示。広島県選挙区(改選数2)においては、無所属現職の森本真治、自民党現職の溝手顕正、自民党新人の河井案里ら7人が立候補。案里は天満の県議時代の同期(ともに2003年に初当選)。天満は溝手を支援したと語っているが、実際は案里側で活動。街頭演説でマイクを握るなど、案里支持を呼び掛けた。 7月21日、参院選投開票。森本と案里が当選。溝手は次点で落選した。 10月30日、参院選で河井陣営が車上運動員13人に公職選挙法の法定上限を超える報酬を支払った疑いがあると、週刊文春の電子版が報じた。 2020年 3月27日と28日、広島地検は、前年の参院選広島県選挙区をめぐり河井克行、河井案里夫妻が票の取りまとめを頼む趣旨で天満に現金を渡した可能性があるなどとして、天満に任意聴取を行い、携帯電話や手帳を押収した。 3月28日、天満は、河井陣営が金銭を渡してきたことを認めたものの、金銭を受け取ったのは後援会であって、自分ではないと述べた。 3月31日、記者会見で金銭の授受を否定。「後援会ももらっていないと思う」と発言を一転させた。 4月6日、報道機関の取材に「断言します。一点の曇りもないということはね」と語った。 6月18日、東京地検特捜部は、河井克行と案里が広島県内の地方議員や首長ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2,570万円の報酬を渡したとして、両夫妻を逮捕した。克行は証拠品を押収される前に、パソコンから現金配布先の名前や金額を記載したリストのデータを削除していたが、検察は電子データを解析する「デジタル・フォレンジック」を実施し、削除されたリストを復元。これが逮捕の決め手となった。 6月22日、現金の提供先94人の中に天満が含まれていることが明らかとなった。 6月23日、天満が2019年3月と6月、河井克行から2回にわたり現金計150万円を受け取っていたことが明らかとなった。 同日、市議会定例会の閉会挨拶で「現金の授受はない」と身の潔白を改めて強調した。 6月24日、市議会議長の仁ノ岡範之に6月30日付で辞職する意向を電話で伝えた。 6月25日、三原市役所で記者会見し、河井克行から計150万円を受け取ったことを認め、辞職する意向を表明した。首長で現金受領を認めたのは天満で3人目となった。天満は、これまでの取材に一貫して「身に覚えがない」と受領を否定していたが、一転して認めた理由について「(克行との)約束で2人の秘密を守ろうとした。しかし、市民にいつまでも受け取っていないと言い続けることはできない」と説明。三原市議会への手続きを経て6月30日にも辞職する見通し。広島県内で克行から2019年3月に50万円、2019年6月に100万円を渡されたとされる。当初は拒んだが「預かってほしい」と言われ、50万円を受け取った際は、直前まで同席していた案里に「よろしく頼む」というような意味のことを言われた、と証言した。現金の趣旨について「預かりのつもりだった。(案里の)選挙の応援のための買収という認識はなかった」と釈明。150万円は保管しており「時期が来れば返却したい」と述べた。 6月30日、市議会は辞職の申出に同意し、天満は辞職した。現金の受領を認めた広島県内の首長の辞職は小坂真治(安芸太田町長)に続き2人目となった。 2021年 2月1日、東京地裁で行われた河井克行の公判で、克行から受け取った計150万円は「不法な金」だと認め、授受の詳細を証言した。証言内容は以下のとおり。 年月日 場所 内容 2019年3月27日 三原市内のビルの一室 克行・案里と面会し、参院選での支援を頼まれ、帰り際に克行から50万円入りの封筒を内ポケットに入れられた。 2019年6月2日 広島市のリーガロイヤルホテル広島 案里の政治資金パーティー「河井あんり 飛翔のつどい」に出席後、克行らと会食し、帰り際に克行から、シャツとズボンの間に100万円が入った封筒を差し込まれた。 前年の記者会見で「150万円は保管してある」と述べた天満であったが、この日の公判で「現金は背広やネクタイ、財布の購入に充てた」と証言し、発言を覆した。 2022年 1月28日、東京地検が不起訴にした広島の地元議員ら100人のうち、35人が検察審査会に「起訴相当」と議決されたことが公表された。天満もその中に含まれた。 3月14日、広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。天満は略式起訴された。
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参院選をめぐる現金買収事件
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「児玉浩」の記事における「参院選をめぐる現金買収事件」の解説
「河井夫妻選挙違反事件」も参照 2019年 3月29日、広島県議会議員選挙が告示。児玉は無投票で6期目の当選を果たす。 7月21日、第25回参議院議員通常選挙が執行。広島県選挙区(改選数2)においては、無所属・現職の森本真治と自民党新人の河井案里が当選を果たした。自民党現職の溝手顕正は次点で落選。 2020年 4月5日、安芸高田市長選挙が告示される。児玉は無投票で初当選。 6月18日、東京地検特捜部は、前年の参院選広島県選挙区をめぐり河井克行・河井案里夫妻が広島県内の地方議員や首長ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2,570万円の報酬を渡したとして、両者を逮捕した。克行は証拠品を押収される前に、パソコンから現金配布先の名前や金額を記載したリストのデータを削除していたが、検察は電子データを解析する「デジタル・フォレンジック」を実施し、削除されたリストを復元。これが逮捕の決め手となった。 6月24日、児玉は安芸高田市役所で取材に応じ、河井克行から2回にわたって現金計60万円を受け取ったことを認めた。広島県内の首長で現金受領を認めたのは、克行から20万円を受け取ったとして同年4月に安芸太田町長を辞職した小坂真治に続き2人目となった。 6月26日、もともと短めだった頭髪を丸刈りにし、市長を続投する意向を表明した。記者会見で「今できることを考え、『反省を示さなくちゃ』とこういうヘアスタイルにした」と説明した。 同日、安芸高田市議会の先川和幸議長、水戸真悟副議長、青原敏治市議は児玉とは別に記者会見し、克行から現金を受け取ったと明らかにした。3人のうち先川は議長室で20万円、水戸は副議長室で10万円を受け取ったという。 6月27日、児玉は、自身や正副議長らに対する抗議の電話やメールが市に殺到していると述べた。メールのほとんどは辞職を求める意見で、電話の半分は抗議だった。「安芸太田町長や三原市長のようにあなたも辞めるべきだ」といった厳しい意見が多く寄せられたという。 6月28日、児玉の後援会は役員会を開いて対応を協議した。約20人が集まった役員会に児玉も出席。役員から、現金の受け取りを後援会へ説明しないまま4月の市長選へ立候補した責任を問い、辞職するべきだとの声が上がった。同日、識者からは「丸刈りで謝罪というのは、その人にとって『大切なもの』が『毛』で、『反省の度合い』が『3ヶ月くらいで元に戻る』ものなのかもしれない」という声が上がった。 6月29日、市議会議長へ辞表を提出。 6月30日、児玉が現金を受け取った時期が明かされた。1回目は県議だった2019年3月末で、自身の事務所で30万円が入った封筒を克行から受け取り、2回目は市長当選後の同年5月末で、車の中で30万円入りの封筒を受け取ったと証言した。 7月3日、市議会は臨時会を開き同日付の辞職に同意し、児玉は辞職した。現金の受領を認めた広島県内の首長が辞職したのは小坂真治(安芸太田町長)、天満祥典(三原市長)に続き3人目となった。議長・先川和幸と副議長・水戸真悟も議長、副議長を辞した(先川と水戸は7月17日、青原敏治とともに現金を受領した責任をとり市議を辞職した)。 12月21日、河井克行の公判が東京地裁であり、児玉は検察側の証人として出廷。現金受け取りの詳細を証言した。証言内容は以下のとおり。 年月日 場所 内容 2019年3月29日 安芸高田市 児玉が県議選で無投票当選を決めたこの日、克行は市内の事務所に来て、30万円が入った白封筒を児玉に渡した。 2019年5月26日 安芸高田市 市内で駐車中の乗用車内で30万円が入った白封筒を児玉に渡した。児玉が会計処理を尋ねると、克行は「これは表に出ないお金」と言ったという。 2022年 1月28日、東京地検が不起訴にした広島の地元議員ら100人のうち、35人が検察審査会に「起訴相当」と議決されたことが公表された。児玉もその中に含まれた。 3月14日、広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。児玉は略式起訴された。
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参院選をめぐる現金買収事件
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「石橋竜史」の記事における「参院選をめぐる現金買収事件」の解説
「河井夫妻選挙違反事件」も参照 3選から3か月後の2019年7月21日、第25回参議院議員通常選挙が執行され、元自民党県議の河井案里が初当選した。 2020年6月18日、東京地検特捜部は、衆議院議員の河井克行と参議院議員の河井案里が参院選をめぐり、広島県内の地方議員や首長ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2,570万円の報酬を渡したとして、両夫妻を逮捕した。克行は証拠品を押収される前に、パソコンから現金配布先の名前や金額を記載したリストのデータを削除していたが、検察は電子データを解析する「デジタル・フォレンジック」を実施し、削除されたリストを復元。これが逮捕の決め手となった。 同年6月25日、石橋は広島市役所で記者会見を行い、2019年4月の市議選の当選祝いとして同年5月に河井克行の事務所応接室で(胸元に)封筒をねじ込まれ、30万円を受領したと告白した。その際に河井克行は『収支報告する必要はない』『これは2人だけの秘密だからね。わかっているね』と発言したという。石橋は、買収の意図は認識しなかったとしている。過去にも河井克行から「(収支報告書に)記載する義務はないから」と、10万円をカバンにねじ込まれたこともあったと証言し、「(克行に)コントロールされていく、手足を縛られていくような感覚があった」とふり返った。翌6月26日には、同じ安佐南区選挙区の広島市議の谷口修も克行から現金50万円を受け取ったことが明らかとなった。同日、広島市議の沖宗正明も克行から現金計50万円を受け取ったと明かした。 2022年1月28日、東京地検が不起訴にした広島の地元議員ら100人のうち、35人が検察審査会に「起訴相当」と議決されたことが公表された。その中に含まれていた石橋は自身のブログで、「私は国民の方々から選出された11人の民意による決議に対して当然ながら、間違っても異を唱えるつもりはなく厳粛に受け止めています」と述べた。 同年3月14日、広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。病気療養中の広島市議の児玉光禎については不起訴とした。石橋は在宅起訴された。石橋は「買収の意図は全く感じていなかった。(疑いを)晴らして次に進みたい」とコメントした。 同年3月17日、市議会は、石橋を含む在宅起訴された6人の市議に対する辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。その場で石橋は「あらためて私は絶対に買収には手を染めていないとの激しい感情を覚えた次第です。あらゆる事象を公にしていきながら今回の大規模にわたる一件を必ずや未来の政治に社会に生かしたい。まずは引き続きご負託を頂戴した任期を謹んで全身全霊を注ぎ全うしたい」「絶対に買収に手を染めていない。私には無罪を証明する機会が残されている」と弁明した。
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