開票
投開票
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 00:13 UTC 版)
投票は事実上の義務投票制、かつ公開投票制で行われ、投票過程は国家安全保衛部(国家保衛省)と人民保安部により徹底的に監視されているとされる。 当日は地区ごとに集合時間が定められ、有権者は時間厳守で投票所に赴く。そして住民登録を基に「個人の人定」と「選挙権の有無」を確認し、通過した者が一定の人数ごとに隊列をなして投票所内に入室し、係員から順に投票用紙を受け取る。この投票用紙はあらかじめ候補者名がスタンプされており、候補者に賛成の場合には何も記入せずに投票、反対の場合には×表示を記入してから投票することと規定されている。反対投票を行う時のみ投票用紙に記入するが、記載台は列を外れたところに設けられているため、記載台に立ち寄った者は反対者であるとすぐ分かる。反対投票をした者はその場で逮捕、強制収容所への送還処分となることがある。怪我や病気などと虚偽をして棄権することも事実上許されていない。 第12期選挙までは家族による代理投票も可能だったが、第13期選挙では監視が強化され、脱北が発覚し、北朝鮮に残してきた家族も連座させられることを恐れた脱北者が投票のために一時帰国する動きを見せたとの報道もある。 有権者全員の投票終了後に開票が行われ、各選挙区から道・市を通じて中央選挙委員会に報告される。中央選挙委員会はこれを審議し、当選者を発表することになっており、その際に最高指導者以外の当選者についても氏名のみが朝鮮中央通信を通じて公表される。しかし、実際には「登録有権者の100%(ないしはそれに極めて近い数字)が参加して全員が賛成投票し○人の候補者が当選した」とだけ報道されることも多い。かつてギネスブックは「最も圧倒的な選挙」として1962年10月8日の選挙では、投票率が100%かつ朝鮮労働党の得票率が100%だったと認定していたことがある。 「朝鮮民主主義人民共和国の政治#政党と選挙」および「朝鮮民主主義人民共和国#公職選挙」も参照
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