伊勢崎賢治とは? わかりやすく解説

伊勢崎賢治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/22 05:41 UTC 版)

伊勢崎 賢治
いせざき けんじ
2025年秋葉原駅前にて
生年月日 (1957-07-06) 1957年7月6日(68歳)
出生地 日本東京都
出身校 早稲田大学理工学部建築学科卒業
早稲田大学大学院理工学研究科都市計画専攻修了
前職 東京外国語大学教授
所属政党 れいわ新選組
選挙区 比例区
当選回数 1回
在任期間 2025年7月29日 - 現職
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伊勢崎 賢治(いせざき けんじ、1957年7月6日 - )は、日本政治家平和学研究者。れいわ新選組所属の参議院議員(1期)。同党参議院国会対策委員長東京外国語大学名誉教授自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会呼びかけ人[1][2]

略歴

2024年10月17日、立川駅北口でれいわ新選組の山本太郎と演説する伊勢崎

人物

学生時代は空手を習っていたが、体育会系などの集団行動が大の苦手という旨の発言をしている[8]

アフガニスタンにいた45歳のときにトランペットを始め[9]ジャズトランペッターとしても活動している[10]

MBSの情熱大陸では伊勢崎のことを「紛争解決請負人」と紹介した[11]

政治的思想

  • 伊勢崎は、日本の安全保障について「軍事化よりも非武装化」を重視する立場をとる。特に沖縄や北海道を「ボーダーランド」と位置づけ、基地強化は偶発的衝突や軍拡競争を招くと批判し、将来的な「非武装化」を提唱している[12]。北欧諸国の事例を引き合いに、ノルウェーが冷戦期に米軍常駐を認めなかったことや、アイスランドが国軍を持たない体制を維持してきたことを紹介し、日本も米国との同盟を維持しつつ周辺国を刺激しない「緩衝国家」としての役割を果たすべきだと主張する[12]。伊勢崎によれば、軍拡は「安全保障のジレンマ」を深刻化させ、沖縄の軍事化はむしろ戦争時に最初の標的となる危険を高める。彼の立場は理念的な非戦論ではなく、戦争を回避するための現実的手段としての非軍事的選択肢の重視である[12]
  • 2025年7月17日、茨城県古河市の古河駅西口で行った街頭演説において、伊勢崎はヘイトスピーチや差別的扇動の危険性に言及した。彼は、1923年の関東大震災直後に広まった流言飛語を例に挙げ、当時「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「放火をしている」といった根拠のない噂が短期間のうちに流布し、その結果、多数の朝鮮人や一部の中国人・日本人が虐殺される事態に至った歴史的事実を指摘した。伊勢崎は、この事件を「根拠のない噂や偏見がいかにして社会全体の暴力を誘発しうるかを示す典型例」と位置づけ、虚偽情報と差別が結びついたときの社会的リスクを強調した[13]。 さらに伊勢崎は、このようなヘイトスピーチや差別的扇動が放置されると、やがて「大量殺人へとつながる危険性がある」と警鐘を鳴らしたうえで、現代の日本においても無関心や容認が続けば、過去と同様に少数派に対する暴力や人権侵害を引き起こしかねないと述べた。加えて、差別や人権侵害を軽視する姿勢は国際社会からの強い批判を招き、日本の外交的立場を孤立させる要因となりうるとの認識を示し、「歴史に学ぶことこそが、未来の暴力を未然に防ぐために必要だ」と訴えた[13]。また、戦争や社会的暴力の原因については、経済的不調や社会的不安に加え、政治家が外敵やマイノリティの脅威を煽ることが引き金になると指摘し、特定の少数派をスケープゴートにして国民の不安を操作する手法を批判した。これらの発言は、民族差別や社会的不安の放置が暴力や外交上の孤立を招く過程を具体的に示し、平和的かつ包括的な社会の必要性を訴えるものであった[13]

社会的活動

著書

単著

共著

監修

  • 『中東編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2015年10月
  • 『アメリカ・アフリカ編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2015年11月
  • 『アジア編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2016年1月

出演

テレビ番組

ウェブ番組

映画

選挙歴

当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
第50回衆議院議員総選挙 2024年10月27日 67 比例東京ブロック れいわ新選組 ーー票 ーー 19 / 3/1
第27回参議院議員通常選挙 2025年07月20日 68 参議院比例区 れいわ新選組 50 /12 1/3

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 伊勢崎賢治『国際貢献のウソ』 筑摩書房、2010年、pp204-207
  2. ^ a b c れ新 東京 伊勢崎賢治 | 第50回衆院選”. 毎日新聞. 2024年11月19日閲覧。
  3. ^ 伊勢崎賢治 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2025年7月21日閲覧。
  4. ^ 第1部:日米首脳会談は 石破首相に問う 第2部:与野党に問う トランプ政権で日本は - 日曜討論”. NHK. 2025年7月21日閲覧。
  5. ^ “【参院選】れいわ・比例代表特定枠に伊勢崎賢治氏を擁立「国会の幼稚園レベルの議論に本物を持ち込む」”. 東京スポーツ. (2025年6月23日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/349478 2025年6月23日閲覧。 
  6. ^ 比例「特定枠」でれいわ新選組の伊勢崎賢治氏が初当選”. 読売新聞オンライン (2025年7月20日). 2025年7月21日閲覧。
  7. ^ “れいわ 伊勢崎賢治氏が参院国対委員長に就任 日米地位協定改定や外交安全保障で超党派呼びかけ”. 東スポweb. (2025年8月6日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/354915 2025年8月7日閲覧。 
  8. ^ 『武装解除――紛争屋が見た世界』(講談社現代新書)10頁、11頁より。
  9. ^ 『本当の戦争の話をしよう: 世界の「対立」を仕切る』朝日出版社 2015年
  10. ^ 伊勢崎賢治(@isezakikenji)|Twitter”. 伊勢崎賢治. 2017年6月13日閲覧。
  11. ^ 情熱大陸「伊勢崎賢治(紛争解決請負人)」”. 毎日放送 (2003年12月14日). 2012年5月16日閲覧。
  12. ^ a b c マガジン9編集部 (2023年2月15日). “伊勢崎賢治さんに聞いた:沖縄の「軍事化」よりも「非武装化」を──かつての北欧に学ぶ「緩衝国家」としてのあり方”. マガジン9. 2025年8月21日閲覧。
  13. ^ a b c 【文字起こし&動画】山本太郎代表×伊勢崎賢治(全国比例 公認候補) 2025年7月17日 茨城・古河駅西口”. れいわ新選組 参院選2025. 2025年8月21日閲覧。
  14. ^ エアレボリューション”. ニコニコチャンネル. 2025年1月8日閲覧。
  15. ^ デモクラTV (2025-05-08), デモクラTV RADIO HIKESHI Live! 第191回, https://www.youtube.com/watch?v=xu__7mt66_c 2025年7月2日閲覧。 https://www.youtube.com/watch?v=xu__7mt66_c
  16. ^ 映画「戦車闘争」公式WEBサイト”. sensha-tousou.com. 2024年11月19日閲覧。

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