常松克安とは? わかりやすく解説

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常松克安

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/05 18:45 UTC 版)

常松 克安
つねまつ かつやす
生年月日 (1933-08-15) 1933年8月15日(91歳)
出生地 三重県
出身校 三重県立松阪北高等学校(現:三重県立松阪工業高等学校
所属政党 公明党→)
公明→)
新進党→)
公明党
選挙区 比例区
当選回数 1回
在任期間 1989年7月24日 - 1995年7月22日
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常松 克安(つねまつ かつやす、1933年8月15日[1] - )は、日本政治家、元公明党参議院議員(1期)。

来歴

三重県出身[1]。三重県立松阪北高等学校(現在の三重県立松阪工業高等学校)卒[1]松阪市議、公明党三重県本部書記長、副本部長、本部長、党中央委員を経て[1]1983年第13回参議院議員通常選挙比例区から公明党公認で立候補したが落選した[2]

1989年第15回参議院議員通常選挙で比例区から立候補して当選する[3]1994年新進党結党に参加[1]。参議院議員を1期務め、1995年に政界を引退した。

2003年救急救命士制度の導入に尽力した議員経験者として、NHK総合のドキュメンタリー番組『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』から取材を受けた[4]

活動

救急救命士の創設

1989年10月18日、救急医療の実情を聞くため日本医科大学救命救急センターを訪れていたところ、交通事故に遭った男児が救急搬送される状況に遭遇する[5]。当時の日本では「救急隊員は医師でないため、医療行為を行うことはできない」と法律上規定されていたため、救急搬送中に男児は医療行為を受けることができていなかった[6]

この出来事をきっかけに常松は搬送中のパラメディック(高度な応急処置)の必要性を実感し、同年11月の参議院決算委員会でパラメディックを認める制度の導入を訴えるも、政府からは難色を示された。これを受け、常松は全国29か所の消防署での救急隊員へのヒアリング、救急隊員の全国大会への参加などを重ね[5]1990年5月28日の参議院予算委員会に臨む。「搬送中にとまった心臓を除細動、電気ショックを与えるならば30%は救命率があるとはっきりここに報告書があるんです、医学的な」「助かる話が助からない、これは人命軽視にほかならないではないか」と政府に強く迫り、自治大臣奥田敬和から「パラメディックの制度導入が我が国にも喫緊の問題として必要であろう」との答弁を引き出した[7]

この質疑がきっかけとなり、1991年4月に救急救命士法が成立し、1992年4月には第1回救急救命士国家試験によって3177人の救急救命士が誕生した[5]

著書

  • 助かるはずの生命には明日が待てない 救急医療の最前線からの報告(1995年、龍門出版社) ISBN 978-4897792071

脚注

  1. ^ a b c d e 『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』348頁。
  2. ^ 『国政選挙総覧 1947-2016』556頁。
  3. ^ 『国政選挙総覧 1947-2016』561頁。
  4. ^ 「救急救命士」誕生秘話(NHK番組 プロジェクトX)放送に万感の思い”. iwoman-net (2003年3月1日). 2005年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月20日閲覧。
  5. ^ a b c 救急救命士の創設”. 公明党. 2025年6月20日閲覧。
  6. ^ 救急救命士創設 (1991年) とドクターヘリ配備 (2007年)”. 写真で読む公明党の55年. 2025年6月20日閲覧。
  7. ^ 第118回国会 参議院 予算委員会 第14号 平成2年5月28日PDF) - 国会会議録検索システム

参考文献

  • 『新訂 現代政治家人名事典 : 中央・地方の政治家4000人』日外アソシエーツ、2005年。
  • 『国政選挙総覧:1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。



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