足立敏之
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/23 14:45 UTC 版)
足立 敏之
あだち としゆき
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天ヶ瀬ダム再開発事業完成式典にて
(2023年3月12日) |
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生年月日 | (1954-05-20) 1954年5月20日 |
出生地 | ![]() |
没年月日 | (2024-12-27) 2024年12月27日(70歳没) |
死没地 | ![]() |
出身校 | 京都大学工学部交通土木工学科 京都大学大学院工学研究科交通土木工学専攻修了 |
前職 | 技監 |
所属政党 | 自由民主党(岸田派→無派閥) |
称号 | 正四位 瑞宝重光章 |
公式サイト | 足立としゆきのHP |
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選挙区 | 参議院比例区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 2016年7月26日 - 2024年12月27日 |
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足立 敏之(あだち としゆき、1954年〈昭和29年〉5月20日 - 2024年〈令和6年〉12月27日)は、日本の政治家、国土交通技官。
参議院財政金融委員長、参議院議員(2期)、技監、国土交通省水管理・国土保全局長、同省中部地方整備局長、同省四国地方整備局長などを歴任[1]。
経歴

兵庫県西宮市出身。本籍は京都府福知山市、その後、東京都に在住。父は南日本酪農協同常務取締役大阪支店長を務めた足立優[2][3][4]。息子の妻は宮地エンジニアリング監査役を務めた百瀬慎一郎の娘で、親戚には全国生コンクリート工業組合連合会理事や長野県生コン工業組合理事長の山浦友二がいる[5][6][7]。
1973年、和歌山県立桐蔭高等学校を卒業。高校ではテニス部に所属した[8]。1977年、京都大学工学部交通土木工学科を卒業。1979年、京都大学大学院修士課程修了。同年、建設省に入省し、2002年、内閣官房参事官に就任。近畿地方整備局企画部長(2003年)、河川局河川計画課長(2004年)、四国地方整備局長(2007年)、水管理・国土保全局長(2012年)などを歴任し、2013年、技監に就任。2015年、国土交通省を退職した[9]。国土交通省では茨城県で送電線の鉄塔9基が崩壊した2002年の台風21号、河川計画課長時代の平成16年台風第23号の経験をもとに緊急災害対策派遣隊の創設に携わった[10]。
国交省出身で引退する脇雅史の建設産業における事実上の後継候補として日本建設業連合会、全国建設業協会、コンサルティングエンジニア連盟、全国中小建設業協会などの推薦を得て、2016年の第24回参議院議員通常選挙に立候補[11][12][13][14]。建設分野の職域代表としては過去最多の得票数となる29万3735票を獲得して初当選した[15]。選挙戦では同じ自民党の比例区に名字が同じ読みの阿達雅志が立候補しており、間違えて投票されることのないよう、支援団体の中では「足で立つ 足立としゆき 役に立つ」という句が詠まれるなどした[16]。
2022年7月の第26回参議院議員通常選挙で、自民党は比例代表に特定枠2人を含め計33人の候補者を擁立し、18議席を獲得をした。足立は5番目の得票数で再選を果たした[17]。
2024年12月25日から翌2025年1月6日までの予定でモルディブへの渡航を参議院事務局に届け出ていたが、12月27日、渡航先のモルディブで死去した。70歳没。自民党などにより海難事故によるものと公表されていたが[19][20][21]、同月30日に事務所により詳細が公表された。事務所によれば、足立は滞在先でシュノーケリングの最中に行方不明となり、その後発見されて現地の医療機関に搬送されたが、死亡が確認されたという。死因は誤嚥性肺炎の疑いによる溺死とされた[22][23]。死没日付をもって正四位に叙され、瑞宝重光章を追贈された[24]。哀悼演説は翌2025年1月24日、参議院本会議で森屋宏により行われた[25]。
足立の死去に伴う繰上補充により、次点者の小川克巳が翌2025年1月20日に繰上当選となった[26]。
政策・主張
- 選挙活動では、「建設産業再生」をスローガンに掲げており、当選後の日刊建設工業新聞のインタビューに対して「建設省、国土交通省で培った経験とノウハウを公共事業予算を確保する場面で生かしていきたい」として民国連立政権で削減された公共事業費を以前の水準に戻すことで、国民の安全・安心を守るインフラ整備に取り組む姿勢を示している。また、建設労働者の待遇改善や建設工事の単価引き上げに取り組む姿勢を示している[15]。
- 建設業界で実際に話を聞いた経験から、アベノミクスの効果は上がっているとし、堤防の強化や既存インフラの老朽化対策、耐震対策など国土強靭化を進めることにより、防災行政を推進していく考えを示している[10]。
- 日本禁煙学会が2016年の参院選に先駆けて行った受動喫煙防止法についての公開アンケートにおいて、レストランやバーを含む一般市民が出入りする場所について、禁煙とすべきか分煙とすべきかは「現時点で判断がつかない」として未回答としている[27]。
- 「消費税0%の検討」を掲げた『国民を守るための「真水100兆円」令和2年度第2次補正予算に向けた提言』に賛同している[28]。
所属団体・議員連盟
- 日本の未来を考える勉強会[29]
- 公共工事品質確保に関する議員連盟(事務局長代理)[30]
選挙歴
当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 第24回参議院議員通常選挙 | 2016年07月10日 | 62 | 参議院比例区 | 自由民主党 | 29万3735票 | ーー | 48 | / | 6/19 |
当 | 第26回参議院議員通常選挙 | 2022年07月10日 | 68 | 参議院比例区 | 自由民主党 | 24万7634票 | ーー | 50 | / | 7/18 |
脚注
出典
- ^ “国会議員情報 足立 敏之(あだち としゆき)”. 時事ドットコム (時事通信社). https://www.jiji.com/sp/giin?d=3de2ca00b40e4a159a44ff5dda72cb30&c=san 2024年12月29日閲覧。
- ^ “南日本酪農協同、6月11日付役員人事”. 日本食糧新聞・電子版. 2024年12月27日閲覧。
- ^ “宮崎県 都城地区建設業協会で国政報告 | 足立としゆきのHP”. www.adachi-toshiyuki.jp (2021年6月21日). 2024年12月27日閲覧。
- ^ “市長交際費の支出状況(平成28年11月分)”. 福知山市. 2024年12月27日閲覧。
- ^ “宮地エンジニアリンググループ協力会「宮栄会」の設立総会に出席 | 足立としゆきのHP”. www.adachi-toshiyuki.jp (2024年9月29日). 2024年12月27日閲覧。
- ^ “長野県建設業協会、長野県土木施工管理技士会、長野県建設産業団体連合会より推薦状をいただく | 足立としゆきのHP”. www.adachi-toshiyuki.jp (2021年7月27日). 2024年12月27日閲覧。
- ^ “工業組合連合会役員/理事 | 役員・理事 | 当連合会のご案内 | ZENNAMA”. www.zennama.or.jp. 2024年12月27日閲覧。
- ^ “霞が関ふるさと記 事務次官を多数輩出[和歌山県](万年野党事務局) @gendai_biz”. 現代ビジネス (2014年7月14日). 2024年11月30日閲覧。
- ^ “プロフィール - 足立としゆきのHP”. www.adachi-toshiyuki.jp (2015年11月5日). 2024年11月30日閲覧。
- ^ a b 【災害頻発への対応策は】元国交省技監・足立敏之氏に聞く/治水安全度向上が急務日刊建設工業新聞編集部ブログ 2015年10月15日
- ^ [1]日本工業経済新聞 2016/08/28閲覧
- ^ 参院選へ足立前国交省技監の推薦決議建通新聞 2015年6月19日
- ^ [2] (PDF) コンサルティングエンジニア連盟 2015年7月15日
- ^ “足立敏之氏に推薦状 | 一般社団法人全国中小建設業協会”. 2024年11月30日閲覧。
- ^ a b 参院選当選の足立敏之氏/即戦力として地方の声届ける/公共事業予算しっかり確保日刊建設工業新聞 2016年8月28日
- ^ 風波・「足で立つ 足立としゆき 役に立つ」建設通信新聞 2016年8月28日閲覧
- ^ “比例代表 自由民主党 参議院選挙結果・開票速報”. 参議院選挙2022特設サイト. NHK. 2022年7月11日閲覧。
- ^ 「参院 新たな常任委員長と特別委員長が決定」『NHK』2024年1月26日。2024年1月30日閲覧。
- ^ “〈独自〉自民・足立敏之参院議員、訪問先のモルディブで死去 70歳 海難事故か”. 産経新聞:産経ニュース (2024年12月27日). 2024年12月27日閲覧。
- ^ “足立敏之参院議員が死去 訪問中のモルディブで 海難事故か [自民]”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2024年12月27日. 2024年12月28日閲覧.
- ^ “自民、足立敏之氏死去を発表 70歳、参院議員 | 共同通信”. 共同通信 (2024年12月28日). 2024年12月28日閲覧。
- ^ “モルディブで死亡の足立敏之参院議員、死因は溺死…シュノーケリング中に行方不明”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社. 2024年12月30日. 2025年6月23日閲覧.
- ^ 自民・足立敏之議員の事務所が死因は溺死と発表 モルディブでシュノケーリング中に行方不明に - FNNプライムオンライン 2024年12月30日
- ^ 『官報』第1388号8頁 令和7年1月21日
“『官報』第1388号” (PDF). インターネット版官報. 国立印刷局. 2025年1月21日. p. 8. 2025年1月21日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2025年1月23日閲覧.
○叙位・叙勲 足立 敏之 瑞宝重光章を授ける(六年十二月二十七日)
- ^ 第217回国会 参議院 本会議 第1号 令和7年1月24日 | テキスト表示 | 国会会議録検索システム
- ^ “小川氏の繰り上げ当選決定 自民参院比例”. 共同通信. 共同通信社. 2025年1月17日. 2025年1月17日閲覧.
- ^ “参議院議員選挙のタバコ対策の政党・候補者アンケート201607”. 日本禁煙学会 (2016年6月16日). 2018年8月18日閲覧。
- ^ “賛同者一覧 国民を守るための「真水100兆円」令和2年度第2次補正予算に向けた提言”. 【議員連盟】日本の未来を考える勉強会. 2020年9月17日閲覧。
- ^ “会員一覧”. 【議員連盟】日本の未来を考える勉強会. 2020年9月22日閲覧。
- ^ “プロフィール | 足立としゆきのHP”. www.adachi-toshiyuki.jp (2015年11月5日). 2020年9月22日閲覧。
関連人物
- 脚注
- ^ 『国家公務員法第106条の25第1項等の規定に基づく国家公務員の再就職状況の報告(令和3年4月1日〜同年6月30日分)』(プレスリリース)内閣官房内閣人事局、2021年9月24日。https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/houkoku_r030924_siryou.pdf。2024年12月28日閲覧。
外部リンク

- 公式ウェブサイト
- 参議院議員 足立敏之 (Adachi.Toshiyuki501) - Facebook
- 足立敏之(あだち としゆき) (@adachi_toshiyuki_san501) - Instagram
- 足立としゆき後援会 - YouTubeチャンネル
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