マイクロトラウマ
英語:microtrauma
マイクロトラウマ(microtrauma)とは、微小なダメージが蓄積されて深刻な傷となること、および、そのような微小なダメージのこと。心の傷(トラウマ)を指すことも多いが、身体的な外傷を指す意味で用いられることもある。
心的外傷を指す意味のマイクロトラウマは、いわば「ちょっとした嫌な経験」のことである。1度や2度なら大した悩みの種にもならずに忘れてしまえるが、何度も続けば蓄積されてただならぬ精神的ダメージにつながる。個々の「嫌な経験」は程度が小さいため、意識されにくく、受ける側も我慢で乗り切ろうとしやすい。
小言、否定的発言、矛盾した指示などは、マイクロトラウマに該当し得る。
身体的外傷についても、ちょっとしたダメージをマイクロトラウマと呼ぶことがある。例えば、運動する際に体の動かし方が正しくなかったりすると、関節や筋肉の一部に余計な負担がかかりやすい。そのまま運動を続けると、徐々に痛くなって運動が続けられなくなる。
心的外傷
(マイクロトラウマ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/05 01:24 UTC 版)
心的外傷(しんてきがいしょう、英語: Psychological Trauma、トラウマ)とは、外的内的要因による肉体的及び精神的な衝撃(外傷的出来事)を受けた事で、長い間それにとらわれてしまう状態で、また否定的な影響を持っていることを指す。対処法については、「心的外傷#治療」を参照。
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