ギフトゲーム関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 01:23 UTC 版)
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の記事における「ギフトゲーム関連」の解説
ギフトゲーム 恩恵を用いて競い合うための神魔の遊戯。箱庭では売買と同価値の興業として扱われており、箱庭の代表的文化体系である、とは表向きの話で、その実ギフトゲームとは、歴史の考察・外界の事象を形骸化して争う試練、及び代理戦争がその原型である。代理戦争の結果次第では外界の歴史が変化することもある。恩恵が時代の収束点、“歴史の転換期”に合わせて顕現し、恩恵と共に英雄英傑修羅神仏が召喚されてしまうように、様々な世界や歴史、系統樹のパターンを試しそのたびに回収した結果、箱庭そのものが文化体系を持つに至りギフトゲームの興業化に繋がったのである。 修羅神仏が人間を含めた様々な種に与える試練を形式化したものであり、ゲーム難度はそのまま己の格を表す。ギフトゲームは、暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練として開催されるゲーム、コミュニティの力を誇示するために独自開催するゲーム、の主に二種類があり、ゲームの勝者はゲームの主催者が提示した賞品を手に入れることができる。前者は自由参加が多いが、主催者が修羅神仏故に凶悪かつ難解な試練が多く、命の危険を伴うが見返りは大きく、主催者次第では新たな恩恵を手にすることもある。その難易度は主催者から参加者に対する信頼であり愛情であるように、その根底には慈しみが必ず存在する。後者はチップを用意する必要があり、金品・土地・利権・名誉・人間・ギフトなどを賭け合って行う。「力」「知恵」「勇気」などを試すゲームがある中で「運気」を試すゲームも数多に存在するらしい。また己のコミュニティのブランドを高く意識して出店する店はギフトゲームによる売買を行う。コミュニティ同士のゲームを除けば、ゲームそのものはそれぞれの期日内に登録すれば始めることができる。ゲームの趣旨やコンセプトを無視するのは本来ならルール違反となる。『ゲームの神聖を犯してはならない』という箱庭の子供ならだれもが知っている常識。 金銭を払って観客を招くゲームがあるが、最初の取り決めになく、状況が把握できないような隔絶空間でない限り侵入や途中参加はできない。しかし、“連盟権限”を利用した場合のみ、魔王に襲われたコミュニティに同連盟コミュニティが助太刀のために介入することができる。 ギフトゲームは能力不足、知識不足を不備としない。「空を飛べ」「不死を殺せ」と書いてあろうが、飛べぬ方が悪く、殺せぬ方が悪い。よって攻略するために無理難題を押し付けるゲームが確かに存在するが、“階層支配者”が主催するゲームは原則として「殺し」は“契約書類”に載せるまでもなくご法度なのが大前提であり、クリアすることが可能な物でなくてはならない。 試練そのものである最古の魔王たちを倒すことは物的には不可能であり、彼らに対抗するための手段として後に造られたのが、己の霊格を解放して試練と化す神魔の秘奥“主催者権限”でありギフトゲームの原型である。これこそギフトゲームが神魔の遊戯と呼ばれた本当の理由であり、神群と魔王の代理戦争の名残が幾星霜の時を経て今のような形となった。 魔王によるギフトゲームには必ず二つ以上のクリア条件、つまりゲーム終了条件が提示される。「魔王を倒すことでゲームクリア」「魔王を無力化することでゲームクリア」、主にこの二つで、クリア数や時間制限を指定されない限り、一つクリア条件を満たせば参加者側の勝利となる。三つ以上の勝利条件が提示されている場合は多ければ多いほどクリア条件が増える参加者側が有利となるため、逆に魔王側には有利なペナルティルールが敷かれている、もしくは隠されている。それでも、魔王とのギフトゲームでは魔王との直接対決は最後の最後、それも最終手段であり、如何にして魔王と戦わないかが生き残る上で重要となる。パラドックスゲーム 解答の存在しないギフトゲーム。通称トラップゲーム。人類未到達の技術をクリア条件に持ってくることは決して反則ではなく、クリアが可能なものではあるが、実質的にはクリアが不可能なゲームである。 作中では永久機関の完成がクリア条件のギフトゲームが存在するが、この場合永久機関を作る技術を持っていない参加者が悪いという事になりゲーム自体に問題は無い。Bootstrap Paradox(ブートストラップ・パラドックス) 18世紀ドイツに実在した貴族・ミュンヒハウゼン男爵をモチーフにした小説に登場するパラドックスゲーム。日本では「鶏<カミ>が先か卵<ヒト>が先か」の起因(アルファ)と終結(オメガ)が同一になるパラドックスが有名な話である。 箱庭の有史以来最大の謎とされているパラドックス、鶏<カミ>が先か卵<ヒト>が先か、通称“Bootstrap Paradox”だが、これはすでに人界でも、人類の末世と呼ばれる2000年代で最も支持を受けたのは、神による世界の創造論だったと結論が出ている。この結論は時代の力ある宗派の影響が大きいが、世界(宇宙)を構築した一次的要因として創造論以外の説明が未だに立証できないという事実もあり、それは人類史が全ての時間を費やしても到達できない真実の一つである。だが、「人類の支持を得た」ことが「創造論の保証」になるのであれば、「世界の法則は人類の主観に左右されて構築される」、即ち人現原理こそが宇宙観の真実となる。そしてそれこそが“人類最終試練”を最強の神殺しへと押し上げている事実であり、人類と神霊が相互観測者ということは、一方が滅べばその関係は破綻する。つまり“人類最終試練”とは「人類全てを滅ぼす要因α」、これこそが人類に降りかかる最後の試練である。それを北欧では“ラグナロク”、インドでは“カリ=ユガ”と呼び、遥か古代の文明から神々が警鐘を鳴らし続けたその収束点(オメガ)Xを、彼ら神霊は総じて世界の終焉、即ち“終末論”と呼ぶ。 一つ間違えば“歴史の転換期”が起きてしまう“Bootstrap Paradox”は、起きれば箱庭の上層が征伐に向かう規模の大事件であり、箱庭の神々からも問題視されている。 全能の逆説(オムニポテント・パラドックス) ギフトゲームの普及の際に発生したパラドックスゲーム。 これにより、箱庭の神々は権能の大半を封印されたが、それが切っ掛けに全権領域(箱庭第二桁)の道が開けた。 箱庭の神々はこのパラドックスゲームの一部によって一元論・一神教を基軸とした宇宙観を構築することが許されない。2000年代に実在する最大宗派が箱庭でその力を存分に振るえない理由がここにある。 契約書類(ギアスロール) “主催者権限”を持たない者が主催者となりゲームを開催するために必要なギフト。契約は絶対であり、如何なるギフトも契約書類に背く場合無効化される。 ゲーム内容、ルール、チップ、賞品などが書かれており、コミュニティのリーダーが署名をすることで成立する。 “主催者権限”を使用した場合、空から“契約書類”降り注いでくる。 審判権限(ジャッジマスター) “月の兎”の持つ特権の一つ。“審判権限”所持者がゲーム審判を務めた場合、両者は絶対にゲームルールを破ることができない。参加者がルール違反の判定を無理に揺るがすと盛大に爆死するらしい。“月の兎”が審判を務めたゲームは「箔」付き、つまりゲームの正当性が箱庭の名誉ある戦いに昇華され記録される。箱庭の中枢に記録されることは、コミュニティが誇りと御旗の下に戦ったという証として太鼓判が押されるため、“月の兎”の末裔たちは重宝されている。制約 1:ギフトゲームの審判を務めた日より数えて15日間はゲームに参加することはできない。 2:ゲームに参加するには主催者側から認可を得らなければならない。 3:箱庭の外で行われているゲームに参加することはできない。 審議決議 “主催者権限”により作られたゲームルールに不備不正がないかどうかを確認するために、“審判権限”に与えられた権限の一つ。真偽に関係なく、ゲームマスターなどから申し立てがあり“審判権限”の発動が受理された場合に、ゲームは強制中断され審議に入る。強制的に中断できるため、奇襲を仕掛けることが多い魔王に対抗する一つの手段という側面もある。審議決議を行ってルールを正す以上、主催者と参加者は対等な関係となり、「このギフトゲームにおける遺恨を一切持たない」という相互不可侵の契約が交わされる。 主催者権限(ホストマスター) ギフトゲームの強制召集権。神々が成した試練を再現し敵対者により上位の法則性を強要する権限。内的宇宙を解放し、最古の魔王を取り込むために造られた神魔の秘奥。悪用されるようになったのは、最古の魔王が駆逐され、箱庭の世界が安定を迎えた後のことである。 魔王の代名詞として広く知られているが、その本質は、「罪を犯した者を裁くための試練」「信仰心を裏付けするための試練」「新しい進化を迎えるための試練」であり、こういった善性の試練を世界に与えるための、神々の恩恵すら超える最強の強制執行権というのが本来の姿である。 成し得た事実からの逆算でゲームを制作するのは、勝者だからこそ得られる権利でノーリスクのギフトゲームを開催できるが、敗者は勝利を成された事実の逆算からゲームを制作しなければならないため、己の弱点を晒すことになる。 試練そのものである最古の魔王たちを倒すことは物的には不可能だが、“主催者権限”によりゲーム盤が召喚された場合はゲームがクリアされるまで外に出ることはできない。このように、彼らに対抗するための手段として造られたのが、己の霊格を解放して試練と化す神魔の秘奥“主催者権限”でありギフトゲームの原型。 魔王の“契約書類”は神々のそれと違って法則や秩序、歴史に反したものとして描かれる。その証として、“契約書類”は黒い羊皮紙となる。 魔王 “主催者権限”を持つ箱庭に蔓延る天災。魔王とはあくまで“主催者権限”を悪用する者たちを指し、その中でも生来の魔王は秩序と二律背反する世界に生まれた膿であり、世が正しくあるために世を律する絶対悪として、己の悪行を悪と見定めた上で強権を振るい、己の魂と存在の全てを賭けて法律<ルール>を定め、世界にそれを強制させる力と覚悟を持つ王である。 魔王の隷属は“主催者権限”を強制したゲームを完全勝利で飾ることで成される。魔王が隷属されて再召喚されるのは、烙印に刻まれた禊をするためである。 個別の旗印を掲げた魔王は決して旗を束ねることはない。彼らが「天災」と称されるのはその孤高の誇りにこそある。魔王アジ=ダカーハは現在ほど強大な魔王ではなく、東洋神であれば十二天神や“斉天大聖”、西洋神であれば戦女神や死者の王らと同格程度だったが、アジ=ダカーハを筆頭に何体かの魔王がある日を境に一斉に、それこそ一体一体が百万の神群を退けられるほどにまで霊格を肥大させたらしい。
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