Blu-ray Disc 仕様

Blu-ray Disc

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 07:15 UTC 版)

仕様

ファイルフォーマット

ファイルフォーマットはBD-RE Ver.1.0のみBDFSを採用し、それ以降はすべてのメディアでUDF 2.50以降が採用された[注 9]

これによりBD-Rでも擬似的に(BD-REDVD-RAMのように)リライタブルメディアとして手軽に扱え、PCとの親和性が高まることや、書き込み時のファイナライズ処理を必要としないことといったメリットがある。

さらにブルーレイディスク(BDMV,BDJD,およびテレビ放送をダビングしたBDAV)では、DVDCSSCPRMに代わってAACSと呼ばれるコピーガードが搭載されている。AACSはBDレコーダーなどでは最新作のBD-ROMの挿入によって、インターネットへの接続を経由せずとも自動的に暗号鍵が更新されるが、PlayStation3をはじめとしたゲーム機、およびPC上のブルーレイ再生用ソフトウェアインターネット回線への接続を経由し、プレイヤーやOSの更新を行わなければAACSを最新のバージョンにすることができなくなるよう対策されている。AACSは毎年2月ごろに更新される。[3]

転送速度

等速は36Mbpsすなわち4.5MB/s。これはDVDの転送速度を1倍速(1.4MB/s)として、約3倍速に相当する。BD-ROMは1.5倍速の54Mbpsすなわち6.75MB/sが標準転送速度である。追記型ディスクであるBD-Rは現在6倍速の216Mbpsすなわち27MB/s、書き換え型のBD-REは2倍速の72Mbpsすなわち9MB/sまで規格化され、BD-R/REディスク、BDドライブが商品化されている。なお、6倍速記録に対応したBD-Rに、12倍速で書き込み可能なBDドライブも発表されている。

保護層

BDの最大の特徴として、保護層(カバー層)が0.1mmであることが挙げられる。DVD、HD DVDは0.6mmでCDは1.2mmである。

拡張性

Blu-ray Discは、1枚のディスクの多層化により大幅な容量の拡張が可能である。BD-ROMに関しては8層構造までが学会発表済みであり、実用可能であると考えられる。これが実現すれば1枚のディスク(25GB×8層)で容量が200GBを超える光ディスクメディアが誕生することになる。BD-RE/BD-Rの記録型光ディスクについては片面4層(128GB)構造までがBDXLとして開発済みである。

TDKは2006年4月26日、「33.3GB×6層」の200GBの追記型Blu-ray Discを光ディスク関連技術の国際会議「ODS 2006」で試作品として発表した[4]。1枚のディスクにHD映像を約18時間分格納できる。信号処理技術の進歩で1層あたりの記憶容量が拡大したため、各層あたり33.3GBのデータが格納できるようになったという。

2008年1月24日ソニー発表によれば、BD用などの記録・再生光ディスクドライブの薄型化・低コスト化できる光集積デバイス(レーザカプラ)を日亜化学工業と共同開発した。高効率の1ビーム光学系を採用し、さらに独自の小型パッケージング技術を活用したことで厚み3mm未満、面積14mm×7.4mmと小型・薄型化を実現。BDなどの2層メディアでの信号読み出しを最適化し、安定的な記録・再生を可能にするドライブや光学ピックアップが設計できるようになるという。BDドライブの薄型化とコスト低減に向け、2008年内に量産化を目指すとした。

2008年7月7日パイオニアはBDと互換性を有する400GB光ディスク技術を開発したと発表[発表 9]。BDと同じ25GBの記録層を16層に積層した再生専用光ディスクだが、記録型ディスクにも応用可能という。また、対物レンズの光学的仕様がBD規格と同一で、互換性維持が可能。

また、パイオニアのロードマップによれば2008年から2010年にかけて再生専用ディスクを開発し、さらに2010年から2012年にかけて書き込み・書き換え可能ディスクの開発を行うとし、2013年には記録層が40層で記録容量1TBの再生専用ディスクが登場する予定となっていたが[5]、商品化はされていない。

2010年、TDKイメーション[6])は片面16層で容量512GBの光ディスクを開発したと発表した。両面記録では容量1,024GB(1TB)となり、世界初の1TB級の光ディスクを実現した[7]

2014年5月13日、パイオニアとメモリーテックは片面256GB/両面512GBの「データアーカイブ用 次世代大容量光ディスク」を発表した[8]

小型メディア

12cmディスクのほかにビデオカメラ向けの用途での使用などを目的とした8cm光ディスク(BD-R/BD-RE)が規格策定済み。容量は1層で7.5GB、2層で15GBとなる。現在1層7.5GBのみが商品化されている。

環境への配慮

2004年4月15日凸版印刷とソニーは、「材質の51%以上が紙のディスクを共同開発した」と発表[9][10]。近いうちに紙の割合を70%以上まで引き上げると発表している。多くの自治体において、燃えるゴミとして捨てることが可能となる。また、日本ビクター(現:JVCケンウッド)やパイオニアはトウモロコシの澱粉(デンプン)から合成されたバイオプラスチックによるディスクを開発した[11]。両社の技術や原料は同じだが、製法が若干異なる。

ProFile

BD-ROMでは、ビデオデコードやBD-Jを必要としないオーディオのみのプレーヤープロファイル(BD-Audio)を含む4つのBlu-rayディスクプレーヤープロファイルが策定されている。なお、ビデオベースのプレーヤープロファイル(BD-Video)においてはBD-Jが必須である。

  BD-Audio BD-Video
Grace Period Bonus View BD-Live Blu-ray 3D
Profile 3.0 Profile 1.0 Profile 1.1 Profile 2.0 Profile 5.0
内蔵メモリ要件 不要 64KB 64KB 64KB 64KB
内蔵ストレージ 不要 オプション 256MB以上 1GB以上 1GB以上
二次ビデオデコーダー
(ピクチャ・イン・ピクチャ)
- オプション 必須 必須 必須
二次音声デコーダー オプション オプション 必須 必須 必須
仮想ファイルシステム 不要 オプション 必須 必須 必須
インターネット接続機能 なし なし なし 必須 必須

BD-Live

インターネットから追加コンテンツやゲームなどを行える機能である(BD-ROMプロファイル2.0)。BD-Liveに対応したソフトとBD-Liveに対応したBD再生可能機器(PlayStation 3など)が必要である。追加データの記録は再生機器のハードディスクに記録される。BD再生専用機などハードディスクを持たないプレーヤーではUSBメモリなどの外部記録媒体を用いる必要がある。この機能は2010年ごろに一時的に普及したのみで現在はほとんど使用されなくなったが、AACSの都合上ブルーレイプレイヤーはインターネット接続が必須である。

Blu-ray 3D

主に2010年以降に登場したBlu-ray Discの派生規格。Blu-rayに対応した全ての機器でBlu-ray 3Dが視聴できるわけではなく、対応しているゲーム機はPlayStation 3PlayStation 4Xbox Oneシリーズのみである。通常の方法での視聴には専用規格の3D眼鏡、およびHDMI伝送で3D映像に対応したテレビも必要である。それらを用意できなかった場合、Ultra HD Blu-rayのように映像のダウンコンバートは行われないので映像を一切視聴できなくなる。ただし、Blu-ray 3D用の映像とBlu-ray Disc用の映像を両方含んだBD-ROMも存在する。

言語設定

DVDでは容量などの都合上から不可能であったが、Blu-ray以降はリージョンコード以外のデータを国際間で共通させたデータのディスクを製造できるようになった。また、Blu-rayプレイヤーに設定された二つの地域情報により、一部の字幕・音声を選択できなくなるような仕様にすることも可能である。また、設定上可能な言語数もDVDより大幅に増加し、古語に該当する言語も追加されている。

例としてPlayStation 3の場合、リージョン以外の二つの地域情報を変更できる設定項目は「BD / DVD - 視聴年齢制限使用地域」や「BD/メニュー言語」などが該当する。前者を変更した場合、BD-ROM内の許諾画面の言語が変更される。このように、Blu-rayには三つの言語・リージョン設定の項目が存在する。Blu-rayのリージョンコードを再生機器側から変更することは不可能。


注釈

  1. ^ BDの普及を目的とする団体である。前身はBlu-ray Disc Founders(ブルーレイディスクファウンダーズ、略称BDF)。
  2. ^ なお、bluイタリア語では「青い」を指す形容詞である。
  3. ^ a b BDXL規格。
  4. ^ a b c 広義にはBDXLも複層に含まれる。
  5. ^ a b XLはExtra Largeを指す。
  6. ^ ただし、SACDには対応する機種と非対応の機種が混在する。
  7. ^ 録画用ディスクにデータを記録することもDVDなどと同様に可能。
  8. ^ 私的録音録画補償金制度#デジタル放送専用レコーダーの私的録画補償金に対する訴訟を参照。
  9. ^ DVDはUDF 2.0を採用。
  10. ^ アップデートにより読み取り / 再生できる場合はある。
  11. ^ BD-R Ver.1.1非対応のBDレコーダー以外は、殆どの機種がファームウェアの更新で対応されている。
  12. ^ CD-RWとDVD-RWは1,000回以上、DVD-RAMは10万回以上、光磁気ディスク方式は100万回以上。
  13. ^ カートリッジはオプションである。
  14. ^ システムソフトウェア バージョン3.50より。
  15. ^ 後継機種のPlaystation 5ではBlu-ray 3Dには非対応となった。
  16. ^ MPEG-2H.264/MPEG-4 AVCとの単純比較では概算として圧縮効率に約2倍程度の能力差があるとされている。従ってMPEG-2からH.264/MPEG-4 AVCに変えることで記録時間の観点からは同じ画質なら2倍の記録時間が期待でき、画質の観点からは同じ記録時間なら画質の記録・再現に2倍のデータ量を割り当てることが期待できる。なお、映像などの記録・再現に2倍のデータ量を割り当てた結果が、「画質が2倍良くなる」という評価に必ずしもならない点に注意。
  17. ^ 当時のHDDVDにはリージョンコードが存在しなかった。
  18. ^ RCAなどによるアナログ接続は禁止されていない。
  19. ^ 各機種の機能やソフトウェアに依存する。
  20. ^ 現にマイクロソフトはDVD自体を公式に認めていないが、DVDがメディアの主体となったように今回のHD DVD支持も規格争いへの直接的な影響は事実上およぼさなかった。
  21. ^ 作動距離。
  22. ^ DVDは3msである。
  23. ^ ネットランナー』で実験が行われた[28]
  24. ^ Macと名前こそついているものの、macOS版の他にWindows版も存在している。
  25. ^ 再生用の解読キーをダウンロードするのにインターネットを使用する為、使用にはインターネット接続を必要とする。
  26. ^ リージョンコードが同じであるため。
  27. ^ 後継のPlayStation 4もBD対応。
  28. ^ 販売提携を結んでいるワーナーホームビデオ向けには先行供給している。
  29. ^ 完全撤退に伴いBlu-rayディスクなどの記録メディアに関する新製品の開発と既存製品の追加製造自体は終了するが、TDKブランド製品のアフターサービスのみに関しては2020年12月末まで継続すると発表。
  30. ^ PlayStation 5 デジタル・エディションを除く。

出典

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  2. ^ ブルーレイディスクとは よくわかる!ブルーレイディスク ブルーレイディスクを上手に楽しく活用しよう! - ウェイバックマシン(2010年3月9日アーカイブ分)
  3. ^ ブルーレイの仕組み!AACSとは?”. 2024年4月12日閲覧。
  4. ^ 【ODS】TDK、容量200Gバイトの6層追記型Blu-ray Disc媒体を実現 - Tech-On! 2006年4月26日
  5. ^ Pioneer showcases 16-layer 400GB optical disc - Jimmy Hsu, Taipei; Adam Hwang, DIGITIMES 1 December 2008
  6. ^ 後のオージン・コーポレーション
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  8. ^ 片面256GB/両面512GBの次世代光ディスク、1TB超えも視野に - パイオニア”. news.mynavi.jp. マイナビニュース (2014年5月14日). 2020年5月11日閲覧。
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  10. ^ 【続報】はさみで切れるBlu-ray Disc,その起源は紙製の飲料缶だった - Tech-On! 2004年4月16日
  11. ^ 日本ビクター、トウモロコシのでんぷんから合成したポリ乳酸製のDVDメディアを開発 - Tech-On! 2004年12月6日
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  15. ^ 【レビュー】ソニー、ブルーレイディスクレコーダー「BDZ-AT900」
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  17. ^ パナソニック、3D対応+BD/HDD簡単録画の新「VIERA」
  18. ^ 三菱電機、3D対応液晶テレビ「REAL MDR1シリーズ」を10月発売
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  7. ^ BDディスクのDLとは何ですか?|「ブルーレイディスクの仕様について」よくあるご質問|FAQ|個人のお客様向けサイト - マクセル
  8. ^ ブルーレイディスクの種類と使い分けについて知りたい | パソコン豆知識 | VAIOを活用するためのお役立ち情報 | 使いかた/取扱説明 | パーソナルコンピューター VAIO® | サポート・お問い合わせ | ソニー
  9. ^ 世界初、多層(16層)光ディスク技術を開発 - パイオニア 2008年7月7日
  10. ^ 世界初!記録層に有機色素を使った、追記型ブルーレイディスク6倍速BD-R LTH TYPE を開発・生産 - 三菱化学メディアからのプレスリリース 2009年5月21日
  11. ^ 参考
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  19. ^ スーパーハードコートの技術名をDURABIS(デュラビス)に統一し、グローバルに幅広く展開。 - TDKプレスリリース 2005年1月6日
  20. ^ 撮像から記録まで1920×1080画素のフルハイビジョンで一貫して処理するための民生用ビデオカメラ向け基幹技術を新開発 - 日立製作所プレスリリース 2007年7月20日
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  23. ^ 世界初ビデオカメラ用8cm Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)追記型BD-R / 書換型BD-RE ディスク新発売 - 日立マクセルニュースリリース 2007年8月2日
  24. ^ 世界初! ブルーレイディスク(BD)ビデオカメラに対応した8cmブルーレイディスクを発売 - 三菱化学メディア株式会社プレスリリース 2007年8月2日
  25. ^ ブルーレイディスクレンタル、4月12日(土)よりゲオショップ800店にて取扱開始 - ゲオ 2008年3月17日
  26. ^ TSUTAYAグループ ブルーレイディスクレンタルを3月19日より開始 [リンク切れ] - TSUTAYA 2008年3月17日
  27. ^ 青紫色半導体レーザーの生産体制及びビジネスの強化、Sony Japan プレスリリース 2007年4月23日
  28. ^ ニュースリリース - ゲオ 2008年3月17日
  29. ^ ブルーレイディスクアソシエーション UltraHDBlu-rayTM規格策定と新ロゴを発表 2015年夏よりライセンス開始へ
  30. ^ TDKのLife On Recordブランドサイト






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