MVDISC
NEC が開発した独自規格の相変化方式ディスク記録メディア。記録原理はDVD-RAM と同じだが、記録変調方式が異なり、片面5.2GB と記録可能容量が大きいのが特徴である。両面記録ディスクも規格上で制定されている。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 麻倉怜士)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
MVDISC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 15:09 UTC 版)
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MVDISC(エムブイディスク、Multimedia Video DISC)は、1999年にNECが開発した光ディスク。SD規格の映像を記録する目的で開発された。同時期のDVD-RAMなどと競合する。DVDとの互換性が無いNECの独自規格であり、ほとんど普及しないまま終息した。
概要
CDと同様の12cmの直径を持つディスクメディアである。カートリッジに格納されている。
- ディスク外径:120mm
- ディスク厚:1.2mm (0.6mm×2)
- 記録方式:相変化記録方式
- 回転制御方式:Zoned CLV
- トラック方式:ランド/グルーブ方式
- 変調方式:1-7変調方式
- レーザー波長:650nm
- 記憶容量:片面5.2GB、両面10.4GB
製品化と規格の終焉
1999年にNECが、世界初の民生用ビデオディスクレコーダーとして、MVDISCを採用したGigaStation(ギガ・ステーション)[1]MV-10000[2]を発売した。ディスク片面にS-VHS相当の標準モードで2時間、長時間モードで4時間、高画質のファインモードで1時間の記録が可能であった。映像の記録方式には、MPEG-2の可変ビットレート画像圧縮方式、オーディオの記録方式にはMPEG-1 Audio layer II方式を採用していた。インターフェースとしては、RCAおよびS入出力端子のほか、DVカメラやパソコンと接続できるDV入出力端子(IEEE 1394)を搭載。また液晶ディスプレイと接続可能な色差出力端子も搭載していた。
NECは後継機種を発売せず、そのまま市場から撤退した。
脚注
- ^ “NEC、12cm光ディスクを使った世界初の家庭用ビデオレコーダ”. pc.watch.impress.co.jp. 2021年3月23日閲覧。
- ^ ASCII. “NEC、光ディスクを用いたデジタルビデオレコーダー『MV-10000』を発売” (日本語). ASCII.jp. 2021年3月23日閲覧。
関連項目
- MVDISCのページへのリンク