コンポーネント端子とは? わかりやすく解説

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コンポーネント‐たんし【コンポーネント端子】


コンポーネント端子

読み方コンポーネントたんし
別名:色差入力端子
【英】component connector

コンポーネント端子とは、輝度信号色信号分離して扱うコンポーネント信号映像機器間でやりとりするために用いられる端子である。

コンポーネント端子では3種類の映像信号3本信号線によってそれぞれ伝送するケーブルは1本に束ねられているが、端子は3個接続する必要がある

映像信号入出力を行う端子には、コンポーネント端子のほかにコンポジット端子呼ばれる規格があるが、コンポジット端子では信号一つ合成する過程を挟むため画質劣化しすいとされる。コンポーネント端子はコンポジット端子比べて高画質映像信号伝送することができる。

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コンポーネント端子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/23 03:56 UTC 版)

コンポーネントケーブル

コンポーネント端子(コンポーネントたんし)または色差端子(しきさたんし)とは、コンポーネント映像信号で記録または受信する映像機器において、そのままアナログ伝送するインターフェイスである。

概要

端子はRCA端子と同じ形状で、Y・B-Y・R-Yの3つの端子がある。業務用ディスプレイのコンポーネント映像入力端子では、RCA端子ではなくRGB入力と兼用の3BNCになっている場合がある(市販の変換コネクタにより対応)。

Yは輝度・同期信号、B-YおよびR-Yは色差信号である。また3つの端子は全て同形状であるので、接続の便宜を図るためケーブルコネクタは「Y」を緑、「B-Y(Cb、Pb)」を青、「R-Y(Cr、Pr)」を赤と色分けしている。

コンポーネント映像信号は高精細アナログ信号であるため、AACSで制定されたImage Constraint Token(ICT)により、2011年以降のBDレコーダープレーヤー薄型テレビなどの新機種は出力がSDに制限(D2以上での高画質伝送が禁止)され、2014年以降の新機種には搭載されなくなる見通しである(アナログ出力が全面禁止となるため)。この理由により今後はコンポーネント端子はD端子と共に廃止されHDMIに一本化される可能性が高い(薄型テレビおよびBDレコーダーの2011年モデルにはD端子およびコンポーネント端子を廃止した機種が登場)。

コンポーネントおよびD端子ケーブルは、2020年までに国内メーカー全社が生産を終了した。

とはいえ、コンポーネント映像端子に接続するケーブルは75Ω同軸ケーブルが使われているため、市販の黄色端子のコンポジットケーブルやコアキシャルケーブルが3本あれば代用が可能である。汎用性の高さや高画質であることから、2025年現在においてはHDMI変換機器やキャプチャー機器等の製品を中心に採用されている。

規格

日本におけるハイビジョン接続端子(Y・Pb・Pr)

「ハイビジョン受信機と周辺機器との相互接続」(JEITA CP-1213)に基づいた規格。ハイビジョンテレビなどで使用される従来に比べて高品質な映像信号を分離・合成などの余分な過程を減らして信号の劣化等を極力防ぐ目的で、コンポーネント映像信号をそのまま伝送できるようこの映像端子が使用された。これはMUSEによるハイビジョン放送開始から使用されている。480i相当の映像には対応していない。MUSEデコーダ内蔵ハイビジョンテレビ、もしくはハイビジョン入力に対応したテレビ・モニターとMUSEデコーダW-VHSデッキ・ハイビジョンLDで、それぞれとの接続用に装備されているのが見受けられる。BSデジタルチューナーでも1080i固定出力であるものはY・Pb・Pr端子となっている。

1080iの固定出力に対応したデジタルチューナーSTBやPS3などを、MUSE時代のY・Pb・Pr接続すれば(1035iのみに対応する機種では)画角が若干変動するものの、高精細度で視聴できる。

海外における(Y・Pb・Pr)

北米など海外ではY・Pb・Prとだけ表記されていることが多い。480i/pや576i/p相当の映像を伝送できるものを含めてである。また日本においても海外メーカーのものはY・Pb・Pr表記となっているものがある。

日本におけるDVDプレーヤー向け色差端子

1996年11月、DVD-Videoプレーヤーの登場によりDVD向けの色差端子またはコンポーネント映像端子が登場した。初めて色差端子を搭載したSD-3000にはY・Cb・Cr表記の色差端子が搭載された。Y・B-Y・R-Y表記をした機種もあったが、基本的にDVD(480i)の色差端子はY・Cb・Cr表記、ハイビジョン向け(1080i/1035i)色差端子がY・Pb・Prと表記されるようになり、メーカー各社のサイトでもそう説明されている[1][2][3][4]

1999年10月からプログレッシブ色差出力を搭載したDVDプレーヤーが発売されている。この480p相当の画質についてはY・Cb・Cr表記のままプログレッシブ出力をしたメーカーと、Y・Pb/Cb・Pr/Cr表記をしたメーカーがあり、表記が別れた。初のプログレッシブDVDプレーヤーはY・Pb・Prの480p専用出力だった。

現在では、出力できる映像にかかわりなく、Y・Pb/Cb・Pr/Cr端子となっているものが多い。

カラーマトリクス

家庭用テレビでも色差入力端子においてY・Pb・PrとY・Cb・Crを切り替えられる機種も存在する。DVDではY・Cb・Crに設定した方がよい場合があるからである。

D端子

D端子は日本独自のローカル規格である。コンポーネント接続ではケーブルを3本接続する必要があって接続が面倒になることや、識別信号の伝送ができないという弱点があり、D端子が開発された。しかしコネクタやケーブルの構造から信号の劣化が起こりやすいこと(特にある程度長い距離の伝送で顕著と言われる)などから現在でもコンポーネント端子の需要は根強く、高級機器では国内メーカー製でもD端子を採用していないものが多い。D端子とコンポーネント端子の変換を行うケーブルやアダプターは、各社から発売されている。なお、D端子もコンポーネント端子の一種とみなされる場合もある。

LD DVD複合機

LD DVD複合機においてDVD-Videoはコンポーネント端子から出力できるが、レーザーディスクはコンポーネント端子から出力すると映像がモノクロになる機種が存在する[5]

脚注

  1. ^ DVD周辺技術講座 日本映像ソフト協会
  2. ^ 商品についてのよくあるお問い合わせ(FAQ)(2013年12月11日時点のアーカイブ) コンポーネント出力端子とは何か? パイオニア
  3. ^ 地上デジタルチューナーとテレビの接続方法 東海総合通信局
  4. ^ 用語解説 パナソニックのお客様サポート Panasonic
  5. ^ DVL-919取扱説明書 (PDF) 16ページを参照

関連項目


コンポーネント端子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 09:51 UTC 版)

AV端子」の記事における「コンポーネント端子」の解説

映像信号専用で、アナログコンポーネント信号(Y,Cb,Cr)を伝送する方式信号ごとにプラグ分かれている。

※この「コンポーネント端子」の解説は、「AV端子」の解説の一部です。
「コンポーネント端子」を含む「AV端子」の記事については、「AV端子」の概要を参照ください。

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